- 新型24インチiMacの購入検討をM1 Macユーザー視点で考える!
- 最廉価モデルはポート等が削られているので狙いは中位モデルから!
- 次期Apple Siliconの足音が聞こえてくるので地味に手を出しづらい!
究極のリリーフエース…かも!?
初のApple Silicon搭載iMacである、新型『24インチiMac(2021)』。一体…“どれ”を買うべきか、そもそも“スルー”すべきか。これを過去と未来の視点で考えてみました。


M1搭載MacBook Airを持っているのに、ですか?

…“我慢”を覚えるべきやね。
目次
主題

2021年4月20日にAppleが開催した、Apple Event April 2021(Spring Loaded)にて、初のApple Silicon搭載iMacとなる『24インチiMac』が発表されました。
久しぶりの24インチ台であり、これまた久しぶりのフルモデルチェンジとなった本機。そんな、新型『24インチiMac』を、すでにM1搭載Macを持っているユーザーが買うべきなのか。これを考えるのが本稿の主題であり、目的にもなります。

現行のApple Siliconは『Apple M1』で統一されている。ここがポイントになってくるんだよねー。
ラインナップ
下位モデル | 中位モデル | 上位モデル | ||
販売価格 | 154,800円(税込) | 177,800円(税込) | 199,800円(税込) | |
SoC | モデル | Apple M1 | Apple M1 | Apple M1 |
CPU | 8コア | 8コア | 8コア | |
GPU | 7コア | 8コア | 8コア | |
RAM | 8GB | 8GB | 8GB | |
ROM | 256GB SSD | 256GB SSD | 512GB SSD | |
インターフェース | Thunderbolt 3 ×2 | Thunderbolt 3 ×2 USB 3.1 Gen 2 Type-C ×2 RJ45(Ethernet) ×1 |
Thunderbolt 3 ×2 USB 3.1 Gen 2 Type-C ×2 RJ45(Ethernet) ×1 |
|
付属品 | Magic Keyboard Magic Mouse |
Touch ID搭載Magic Keyboard Magic Mouse |
Touch ID搭載Magic Keyboard Magic Mouse |
24インチiMac(Mid 2021)のラインナップ
新型24インチiMac(2021)のラインナップは上表のとおり。吊るしモデル(非CTOモデル)は、いつもどおりの松竹梅の3モデル展開。
プロセッサーに関しては、いずれも同じ『Apple M1』搭載。なので、GPUコア数の差異はあるにしても、基本的には同等のスペックになっています。ただ、下位モデルのみ、インターフェースが一部削られている点に関しては要注意。この微妙で絶妙な違いが、購入する際に悩ませてくれるポイントになってくるはずです。

そうなると、竹(中位モデル)・松(上位モデル)のどちらかになりますわね。

うーむ…そうなると価格が……。
新旧スペック比較

24インチiMac | 21.5インチiMac Retina 4K | 27インチiMac Retina 5K | ||
モデル | Mid 2021 | Early 2019 | Mid 2020 | |
CPU | Apple M1 | Intel Core i7-8700 Intel Core i5-8500 Intel Core i3-8100 |
Intel Core i9-10910 Intel Core i7-10700K Intel Core i5-10600 Intel Core i5-10500 |
|
GPU | iGPU | ↑ | Intel UHD Graphics 630 | Intel UHD Graphics 630 |
dGPU | - | AMD Radeon Pro Vega 20 AMD Radeon Pro 560X AMD Radeon Pro 555X |
AMD Radeon Pro 5700 XT AMD Radeon Pro 5700 AMD Radeon Pro 5500 XT AMD Radeon Pro 5300 |
|
RAM | 16GB 8GB |
32GB 16GB 8GB |
128GB 64GB 32GB 16GB 8GB |
|
ROM | SSD | 2TB 1TB 512GB 256GB |
1TB 512GB 256GB (1TB Fusion Drive) |
8TB 4TB 2TB 1TB 512GB 256GB |
ディスプレイ | 画面パネル | LCD | LCD | LCD |
画面サイズ | 24インチ(16:9) | 21.5インチ(16:9) | 27インチ(16:9) | |
画面解像度 | 4,480×2,520(4.5K) | 4,096×2,304(4K) | 5,120×2,880(5K) | |
カメラ | 1080p FaceTime HDカメラ | FaceTime HDカメラ | 1080p FaceTime HDカメラ | |
ネットワーク | 無線LAN | Wi-Fi 6 (IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax) |
Wi-Fi 5 (IEEE 802.11a/b/g/n/ac) |
Wi-Fi 5 (IEEE 802.11a/b/g/n/ac) |
有線LAN | 10/100/1000BASE-T*1 | 10/100/1000BASE-T | 10/100/1000BASE-T・10GBASE-T*2 10/100/1000BASE-T |
|
Bluetooth | Bluetooth 5.0 | Bluetooth 4.2 | Bluetooth 5.0 | |
インターフェース | データ | Thunderbolt 3 ×2 USB 3.1 Gen 2 Type-C*1 ×2 |
Thunderbolt 3 ×2 USB 3.0 Type-A ×4 |
Thunderbolt 3 ×2 USB 3.0 Type-A ×4 |
ビデオ | - | - | - | |
オーディオ | 3.5mmステレオミニジャック ×1 | 3.5mmステレオミニジャック ×1 | 3.5mmステレオミニジャック ×1 | |
ネットワーク | RJ45*1 ×1 | RJ45 ×1 | RJ45 ×1 | |
その他 | - | SDXCカードスロット ×1 | SDXCカードスロット ×1 | |
サイズ | 547×147×461mm | 528×175×450mm | 650×203×516mm | |
質量 | 4.48kg(8コアGPU) 4.46kg(7コアGPU) |
5.48kg | 8.92kg | |
備考 | 生体認証 | 指紋認証*1 | - | - |
その他 | - | - | Apple T2搭載 |
24インチiMac vs 21.5インチiMac Retina 4K vs 27インチiMac Retina 5K
*18コアGPUモデルのみ搭載。
*2CTOオプションにて用意。
CPU(SoC)の命令セットアーキテクチャが『RISC』と『CISC』で異なっているため、プロセッサー周りのスペック比較に関しては、あくまで気休め程度に見るべきでしょう。
…というか、その他の項目も比較という面では無理があるかもしれません。それくらいに新型24インチiMac(2021)は“別物”になっています。

明確に変化したと言えるのは、
- Wi-Fi 6対応になった
- Touch ID対応になった
- 小型化と軽量化された
…かなー!?
もちろんARM化以外で、だけどねっ!
購入をしたくなるポイント
久しぶりのフルモデルチェンジ

長らくiMacシリーズは、軽微なデザイン刷新はあったものの、2012年のユニボディ型からデザインが大きく変わることはありませんでした。これはレガシーなデザインとも言えるし、不変的なiMacのアイコンとも言えるわけでして……。
それが約9年の時を経て、今回のフルモデルチェンジとなったわけです。
プロセッサーが Intel → Apple Silicon と刷新された内部的な刷新も当然ありますが、このブレイクスルーは2020年にすでに経験済。そうなると、デザインの大幅刷新という、視覚的な変化にやはり注目したくなるところ。
特に新型24インチiMac(2021)は、かの『iMac G3』を彷彿とさせる豊富なカラーバリエーションが用意されている。このデザイン面も含めたフルモデルチェンジというのが、新型24インチiMac(2021)を購入したくなる最大のポイントな気がしています。

見える部分の変化って、やっぱり大きいところやんね!

うぬっ!
購入を立ち止まるポイント
Apple M1周りのボトルネック

私はすでに、Apple M1搭載のMacBook Airを所有しています。そして、このApple M1使いだからこそ、気になってしまうところもあるわけです。…それがプロセッサーである『Apple M1』に起因するボトルネック。
Apple M1で制限が出る仕様といえば、
- eGPU非対応
- DP Alt Modeの出力台数制限
- カラーフォーマット問題
- カラープロファイル問題
などが、一部解消や対策できるものの存在しています。
これらはApple M1プロセッサーでの既知の問題となっています。ただ、今回の新型24インチiMac(2021)でも同様のプロセッサーを採用していることから、これらの問題点が解決している可能性はほぼないはず。
そうなると、次期Apple Siliconである『Apple M1X』や『Apple M2』と呼ばれるプロセッサーに期待したいところ。すでに、2021年後半にリリースされると予想されている新型MacBook Proでは、それらの新型プロセッサーが搭載されるとの噂もあります。それを考えると、Apple M1搭載のMacBook Airユーザー的には“待ち”なのかも、と思うわけなのです。
Thunderboltポートの制限

これは前述したApple M1に起因することなのですが、Thunderboltポートの制限が存在しているのも、気になってしまうところのひとつ。
このApple M1プロセッサーには、Thunderboltコントローラーも統合されています。なので、Apple M1XやApple M2になると、コントローラーも改良され、このThunderbolt周りの制限も解消されてきそうな予感もします。
現状の問題点である、eGPUが使えないことや、ディスプレイ出力台数の制限に関しては、Appleも早期の解消を考えているはず。ならば、これらの問題が解消されたMacが出るまで、待っても悪くないかなとも考えてしまいます。
27インチiMacの存在

今回のApple Event April 2021(Spring Loaded)にて、発表された新型iMacは24インチモデルのみ。
これは、Apple公式サイトの表示から察すると、21.5インチiMacの後継機種としてリリースされた模様です。つまり、27インチiMacにおいては、2020年にリリースされたIntel版が継続販売されています。
これはMacBook Proのときと同じで、Macに関してはローエンドモデルからApple Siliconに刷新していくという表れなのでしょう。これを言い換えると、27インチiMacや、16インチMacBook Proでは、より高性能なApple Siliconが搭載される可能性が多いにあるということにもなります。
ハイエンドなMacのApple Silicon化を見送っている理由としては、命令セットアーキテクチャの互換性問題や、Thunderboltコントローラーの制限が考えられます。この2つの問題は、プロにとってはクリティカルなものになるので、Apple Siliconが完全体になるまでGoサインを出すのを見送っているものと思われます。
とはいえ、Appleはすでに、2年以内にApple Siliconへの移行を明言しています。また、Apple Siliconへの移行を発表したのが2020年6月のWWDC 2020なので、移行期間も残すところ、1年強となっています。そう、タイムリミットは近い。
WWDC 2020の段階では、Intel版Macも廃止せずリリースを行うと言っていたので、すべてのMacがあと1年でApple Silicon化するかは怪しいところ。ですが、Apple M1の性能を考えると、27インチiMacに関しては、次期モデルでApple Silicon化する可能性が高いのではないか、と個人的には予測しています。ならば、27インチiMacを待ってもいいかな…となるわけなのです。

わたしの予想だと、IntelベースのMacが今後リリースされるとしても、それはXeon搭載の『Mac Pro』だと思うんだよねー。

同じIntelでも、Coreプロセッサーファミリーに関しては、今後採用しない可能性はありそうですよね。
結論

そういうわけで、さまざまなことを考慮した結果、Apple M1搭載のMacBook Airユーザーとしては、竹モデル(中位モデル)の24インチiMacを購入するのがベストだと結論づけました。
当然、“買わない”という選択肢もあります。ただ、せっかくのフルモデルチェンジなので飛びつきたい気持ちもありますし、143Wの電力をどこで使っているのか(Apple M1自体のTDPは15W程度)も気になっています。
本当はここを梅モデル(下位モデル)で茶を濁したいのですが、一部インターフェースやTouch IDがオミットされているので、ここはスキップして竹モデル(中位モデル)を選びたいというわけです。

ちょっと気になるのが、8GB RAMで4.5Kの画面解像度は大丈夫か…なんだよねー。

最低16GB、欲を言えば32GBは搭載してほしいやんね。
まとめ「おかわりM1なら“竹モデル”を買いたい」

すでにApple M1搭載Macを持っているのであれば…という前提にはなるのですが、新型24インチiMac(2021)は、竹モデル(中位モデル)を買うのが私的ベストバイな予感。
新型24インチiMac(2021)の価値は、4.5Kという高解像度や高音質スピーカーだと思っているので、単にApple M1搭載Macが欲しいのであれば、MacBook Airが良さげな気もします。とか言いつつ、“おかわりM1”として買ってしまうかもしれません……。

おかわりするにはエクスペンシブあーる。
おまけ

iMacもそうだけど、iPad Proが欲しいんだよねー。

両方買うはナシですよ?

なぜにバレたしっ!?

…日頃の行いやね。
おわり
Apple M1Xの存在も気になる…けど、買・う・ぞ!?