- 新型が5年出ないVAIO Z Canvas/Z Flipの復活希望!
- 他社でVAIO Z Canvas/Z FlipっぽいPCは出ている!
- エンタープライズに舵を切ってるので復活は期待薄!
“2021年にぜひ復活を”
クラムシェル型のVAIO Zは復活したけど、フリップモデルの『VAIO Z Flip』と絵師向けタブレットの『VAIO Z Canvas』が一向に復活しない。果たして、新型は出るのでしょうか……!?
う、うぐぐ……。
…開幕から凹んでるし。
目次
復活した『VAIO Z』
VAIOのフラグシップモデルといえば、『VAIO Z』。
これは、言うまでもありません。
2014年に『VAIO』というPC事業が、Sonyから日本産業パートナーズ(JIP)に売却されてからは、規模も小さくなり、新製品のリリースサイクルが以前よりもゆったりとしています。ちなみに、VAIOがJIPに移行したタイミングで、人員は約1/4(約1,100名 → 約300名)になったそうです。2021年6月時点での従業員数も約280名と記されているので、人員の規模感は売却後から変わりないようです。
とはいえ、ペースこそ遅くなったものの、VAIO Zイズムは脈々と受け継がれており、2021年2月には、約5年ぶりとなる新型VAIO Zがリリースされています。
復活したクラムシェル型『VAIO Z(2021)』は、立体成型フルカーボン採用の薄軽ボディー。プロセッサーには、末尾がHシリーズのハイエンドIntel Coreを採用。そして、4K UHDディスプレイ、5G通信モジュール、USB PD対応Thunderbolt 4ポート。
…とまさに、スペック全部盛りなVAIOらしいVAIOという感じ。
もちろん、価格もVAIOらしくお高いっ!
うーん、それって…褒めてないやんね!?
そんな、カーボンボディーのVAIO Z(2021)を見ていると、かの名機『VAIO type 505 EXTREME』を思い浮かべてしまう。それくらい、VAIOらしいVAIOが復活したのです。
しかーし、復活したのはクラムシェル型だけ!なぜだ!?
復活しない『VAIO Z』
現行のVAIO Z(2021)の前のVAIO Zファミリーには、
- VAIO Z(クラムシェルモデル)
- VAIO Z(フリップモデル)
- VAIO Z Canvas
という、3つのラインナップが存在していました。
ところが、2021年に復活を果たしたのは、クラムシェル型のVAIO Zのみ。2-in-1型のVAIO Z FlipとVAIO Z Canvasは、ともに2015年で時が止まったままになってしまっています。
VAIO Z Flipは2016年モデルもあるけど、前年のマイナーチェンジ版だから、事実上は2015年モデルが最終モデルになってるんだよねー。
もう6年も経過するのですね。
2-in-1の最適解だった『VAIO Z Flip』
2-in-1ノートパソコンは数多くリリースされていますが、いまだに『VAIO Z Flip』のラバーヒンジを使った変形機構こそ、2-in-1の最適解だと思っています。
VAIO Z Flipのような13インチ超の2-in-1ノートパソコンは、タブレット形状に変形しても、iPadのように手に持って使うにはかなりヘビー。なので、結局はデスクや膝上に置いて使うことが多かったりします。
また、変形機構に憧れて、コンバーチブルタイプやデタッチャブルタイプの2-in-1ノートパソコンを買っても、肝心の変形自体が億劫で、結局は普通のノートパソコンとして使わなかった…ということもしばしば。2-in-1というは、実は器用貧乏だったりするのです。
そんな器用貧乏感を解消したのが、『VAIO Z Flip』だったわけです。
手放したのが惜しいくらいに、完成度が高かったんだよねー。
あ、持ってたんやね!?
うぬ!
飛びついて買った記憶があるあーる。
Surface Proが霞んだ『VAIO Z Canvas』
初代Surface Proの登場で、 Windowsタブレット = お絵描き端末 という構図が確立されたなか、そこに颯爽と登場したのが、モンスター級のスペックを持つ『VAIO Z Canvas』でした。
12.3インチディスプレイが収まる筺体でありながら、末尾がHQのIntel Coreプロセッサーを搭載。ディスプレイはAdobe RGBカバー率95%を誇る広色域のものを採用。お絵描き用途として便利なタッチ操作無効キーを、上側面にあるボタンにアサインすることもできました。
dGPU非搭載なのと、デジタイザーペンが1,024段階のN-Trig(現MPP)なのが、「うーん」な部分ではあったものの、当時出ていたSurface Pro 3が霞むくらいのスペックで、非常に魅力的なデバイスだった記憶があります。
Surface Pro 3から乗り換えたくてソニーストアに行ったけど、ビックリ価格だったから買えなかった記憶があーる。
VAIO Z Canvas/Z Flipの復活は期待薄
VAIO Z FlipやVAIO Z Canvasの新型がリリースされてほしい気持ちは非常にあるものの、実際には復活の可能性はかなり低い気がしています。
そう感じてしまう大きな理由として、現在のVAIO株式会社の方針があります。
ソニー時代は9割がコンシューマー向けでした。現状ではビジネスカスタマーで考えれば7割を超えています。いま成長の原動力は法人向けですし、コンシューマー市場は、前年比減で厳しいと言われています。
上記の内容は、ASCII.jpがVAIO株式会社の執行役員にインタビューを行った記事の抜粋。このインタビュー記事は、VAIO株式会社の公式サイトにも記載されています。つまり、オフィシャルな回答になります。
PC事業がSonyから独立した時点で、企業としての方向性がコンシューマーからエンタープライズへと変化しているわけです。この方針転換は、現行のVAIOのラインナップを見ても伝わってきます。
そう考えると、VAIO Z FlipやVAIO Z Canvasのような、ハイアマチュアやクリエイターにウケそうなパソコンが今後リリースされる可能性は低いとなってしまうわけです。
VAIO Z Flipは可能性としてはありそうだけど、VAIO Z Canvasは…難しいよねー。
iPad ProやWacom MobileStudio Proがありますからね。
VAIO Z Canvas/Z Flipは復活してた(他社で)
余談ですが、VAIO Z Canvas/Z Flip“風”なノートパソコンは、他社からいくつかリリースされています。
First Look: ConceptD 3 Ezel (Pro) | ConceptD - YouTube
まずこちらは、VAIO Z Flipっぽいフリップヒンジを持つ、Acerの『ConceptD 3 Ezel Pro』という製品。
Artist's Tool - HP ZBook X2 G4 Mobile Workstation - YouTube
そしてこちらは、VAIO Z Canvasっぽい液タブライクな、HPの『ZBook x2 G4 Detachable Workstation』という製品。
まとめ「VAIO Z Canvas/Z Flipの復活を望む」
VAIO社の方針を見ても分かるように、クラムシェル型のVAIO Zは今後もリリースされそうですが、『VAIO Z Flip』や『VAIO Z Canvas』のようなクリエイター向けパソコンの新製品は期待薄。
ただ、公式で可能性を否定しているわけではないので、新型VAIO Z Canvas/Z Flipの登場を、2021年、2022年…としばらく待ってみます。
出たら、喜んで買うんだけどなー。
おまけ
復活するとしたら、『VAIO Z Flip』と『VAIO Z Canvas』のどちらを望んでいるのですか?
両方復活したら嬉しいけど、どっちかなら『VAIO Z Flip』かなー!?
『VAIO Z Canvas』じゃないんやね!?
復活しても、MPPなら要らない子になっちゃうからねー。
ZBook x2 G4 Detachable Workstationみたいに、Wacom EMRデジタイザーペン対応なら欲しいかもですなっ!
おわり
まあ、復活は厳しいでしょうね。