この記事はSUNVALLEY JAPAN様よりレビュー用サンプルを頂いて記事を書いております。
- M.2 SSDより一回り大きいだけのコンパクトボディが魅力的!
- フォーマット次第では理論値よりも高速になる場合もあるぞ!
- 超高速を追い求めないのであればチョイスとして最適かもだ!
RAVPower → VAVA
超小型ポータブルSSD、VAVA『VA-UM003(VAVA Portable SSD)』をレビュー。USB-C接続で最大540MB/sの転送速度…そして超コンパクト!


本当にM.2サイズのひと回り大きいだけですわね。

…小さいは正義!?
目次
本日のレビュー:VA-UM003
VA-UM003ってなに?
USB 3.1 Gen 2 Type-C接続に対応した、スティックサイズの小型ポータブルSSD。公称転送速度は、Readで540MB/s、Writeで480MB/s、を誇る。
- リーズナブルな価格設定
- 小型軽量なサイズ感
- 放熱性に優れた金属筐体
- USBケーブル2種類付属
- キャリングポーチ付属
- ほどほどな転送速度
VAVA Portable SSD VA-UM003 |
||
---|---|---|
型番 | VA-UM003 | |
メーカー | VAVA | |
容量 | 1TB | |
最大転送速度 | 読み込み | 540MB/s |
書き込み | 480MB/s | |
フォームファクタ | M.2 | |
フラッシュメモリ | MLC NAND | |
プロトコル | AHCI | |
コントローラ | SSD | Silicon Motion SM2258XT |
USB | JMicron JMS580 | |
キャッシュメモリ | 搭載 | |
インターフェース | 内部 | SATA III |
外部 | USB 3.1 Gen 2 Type-C | |
サイズ | 102×30×8.5mm | |
質量 | 41g | |
備考 | 対応規格 | ACS-2 |
対応機能 | NCQ S.M.A.R.T TRIM |
|
その他 | UASP対応 |
VA-UM003のスペック

圧倒的に超高速…って感じじゃないけど、実利用では問題ナシっ!
金属筐体で価格も安いから、とにかくハードに使いたくなる感じであーる!!
デザイン
本体:Obsidianのような鈍い光沢感
サイズ | 102×30×8.5mm |
質量 | 41g |
VA-UM003のサイズと質量
VA-UM003のサイズは 102×30×8.5mm で、重さは41g。
搭載されているSSDのフォームファクタはM.2なのですが、まさにM.2 SSDを一回り大きくしただけの超小型設計。主に金属筐体を使っているようなので、耐衝撃性や高放熱性が期待できそう。

うむむ…小さくてクールなデザインっ!
- 上面
- 下面
筐体構造は、樹脂系素材と亜鉛&アルミニウムの合金素材をサンドイッチした形になっており、上面はまさに“Obsidian(黒曜石)”のような鈍い輝きを放つ。光の反射で、表面が粒子状の輝きを放ち、非常に見た目的にも美しく仕上がっています。
下面はリブランディングにより、 RAVPOWER → VAVA にロゴタイプが刷新されています。前モデルでは貼付されていたシールもなく、よりシンプルに洗練された形に生まれ変わりました。
- 前面
- 後面
本体側面から見ると、筐体の薄さに驚く。M.2 SSDのサイズから考えると、本当にプラス数mmぐらいしか差がありません。
- 左面
- 右面
本体右面には、デバイス接続用のUSB Type-C(×1)、接続状態とアクセスを通知するLEDインジケーター、を搭載。
本機に搭載されているUSB Type-Cポートは、『USB 3.1 Gen 2』の通信プロトコルに対応している。なので、USB自体がボトルネックになることはまずないでしょう。
I/Oポート
内部I/O | 外部I/O | |
インターフェース | SATA | USB Type-C |
転送規格 | SATA III | USB 3.1 Gen 2 |
VA-UM003のI/Oポート構成
VA-UM003は、内部的にはSATA III接続になっており、外部的にはUSB 3.1 Gen 2 Type-C接続になっています。
USB 3.1 Gen 2が10Gb/s、SATA IIIが6.0Gb/s(実効転送速度は600MB/s)、というのが理論上の最大転送速度。ですので、内部接続がSATAであることが、どこまで実際の転送速度に影響してくるのか…というところ。ここに関しては、ベンチマーク結果をのちほど掲載しております。
付属品:追加コストゼロで即利用可能
■付属品一覧
- USBケーブル(USB Type-A to USB Type-C)
- USBケーブル(USB Type-C to USB Type-C)
- キャリングポーチ
- 取扱説明書
VA-UM003の付属品は、USBケーブルが2本(USB Type-A to USB Type-CとUSB Type-C to USB Type-C)、キャリングポーチ、取扱説明書…という合計4つ。

とにかく嬉しいのが、USBケーブルがType-A接続とType-C接続で、合計2本付属していること。これなら、わざわざ買い足す必要がないので、幅広い環境で追加コストゼロで即利用することができます。
また、持ち運び時に便利なキャリングポーチが付属しているのも嬉しいところ。キャリングポーチに入れて運用すれば、他のデバイスやVA-UM003自身を傷付けることなく、いつまでも綺麗な状態で使うことが可能でしょう。

充実の付属品なのが嬉しい限りなのであーるぞっ!
測ってみた
■ベンチマーク環境
- 利用デバイス:MacBook Pro 13″(2020)
- 利用ケーブル:Thunderbolt 4ケーブル
- 接続インターフェース:Thunderbolt 3(USB 3.2 Gen 2)
CrystalDiskInfo

CrystalDiskInfoでVA-UM003の詳細を調べてたところ、AHCIプロトコルのSATA III接続のSSDとなっていました。
内部に搭載されているSSDの型番なのですが、CrystalDiskInfo上では断定することができませんでした。ただ、VAVA公式サイトにて、NANDが「B16A」であると表記があるので、ここから推測するに、Micron Technology製のTLC NANDのSSDが採用されているのでしょう。

あれ、VA-UM003って…MLC NANDじゃなかったん?

USのVAVAでは、「TLC NAND」表記なんだよねー。うーむ……。
AmorphousDiskMark
1GiB | 32GiB | ||
SEQ1M QD8 | Read | 456.99MB/s | 432.15MB/s |
Write | 445.04MB/s | 416.64MB/s | |
SEQ1M QD1 | Read | 468.71MB/s | 438.00MB/s |
Write | 444.23MB/s | 451.24MB/s | |
RAND4K QD64 | Read | 25.50MB/s | 22.05MB/s |
Write | 124.24MB/s | 114.80MB/s | |
RAND4K QD1 | Read | 25.54MB/s | 21.65MB/s |
Write | 125.25MB/s | 39.02MB/s |
AmorphousDiskMarkでの転送速度測定結果
※MacBook Pro 13″のThunderbolt 3ポートにThunderbolt 4ケーブルを接続してexFATフォーマットにて測定。
まずは、ベーシックなexFATフォーマットで転送速度を測定してみました。
公称値には届かないものの、SATA III接続のSSDと考えれば、そう悪くない転送速度が出ていると言えるのではないでしょうか。
1GiB | 32GiB | ||
SEQ1M QD8 | Read | 556.08MB/s | 535.11MB/s |
Write | 485.82MB/s | 480.42MB/s | |
SEQ1M QD1 | Read | 469.25MB/s | 424.27MB/s |
Write | 442.11MB/s | 431.64MB/s | |
RAND4K QD64 | Read | 123.54MB/s | 100.33MB/s |
Write | 123.70MB/s | 111.67MB/s | |
RAND4K QD1 | Read | 25.45MB/s | 21.03MB/s |
Write | 125.31MB/s | 109.52MB/s |
AmorphousDiskMarkでの転送速度測定結果
※MacBook Pro 13″のThunderbolt 3ポートにThunderbolt 4ケーブルを接続してAPFSフォーマットにて測定。
お次は、macOS専用の高速なAPFSフォーマットで転送速度を測定してみました。
APFSフォーマットにしてしまうとMac縛りが発生するので、Windowsでも使いたいユーザーからすると不便なフォーマットにはなってしまいます。ただ、この場合だと、公称値(Read 540MB/s・Write 480MB/s)よりも高速な転送速度を得ることができました。
さすがにNVMe接続のSSDと比べると遅くはなってしまうのですが、このぐらいの転送速度が出るのであれば、実利用で不満で出てくることはまずないでしょう。

外付けSSDなら、別にSATA接続でも気にならないし、ロマン派以外はこれくらいの速度が出れば問題がない感じだよねー。
使ってみた
M.2+αなサイズ感

一口にポータブルSSDと言っても、そのサイズは千差万別。内蔵しているSSDのフォームファクタによっても変わってくるし、耐衝撃性をどこまで求めるかや放熱性能、デザインの思想によっても変わってくる。
そんな数あるポータブルSSDの中でも、今回のVA-UM003はかなり小型に作られている。やはり、モバイルをするのであれば 小型軽量 = 正義 なのは間違いないので、これは嬉しい限り。

VA-UM003自体、搭載しているSSDはM.2規格のものなのですが、まさにM.2を金属筐体で包み込んだ+αなサイズ感しかない。この徹底した無駄のなさが美しいのです。金属筐体なので、熱がケース内に籠もる心配もありませんし、これくらい凝縮した感じがやっぱりベストなのです。
SATA接続でも不満ナシ

VA-UM003は、価格が安価ということもあり、内部のSSDにはSATA接続のものが採用されている。…じゃあ、それが不満になるのかと聞かれたら、意外とそんなことはありません。
当然ながら、より高速な転送が可能となる、NVMe接続をチョイスするのに越したことはないでしょう。とはいえ、外付けSSDでの運用だと、結果的にUSB周りがボトルネックになっていることも多々あります。もちろん、環境さえ整えてあげれば、NVMe接続のポータブルSSDがベストにはなるのですが…これが結構なコスト高。

パソコンに内蔵するSSDがSATAだとガッカリしますが、ポータブルSSDなら話は別。SATA接続であるVA-UM003を使っていて、速度面で不満になることはハッキリ言って皆無。普通に読み込み速度で500MB/s以上出ていますし、これが1万円強で手に入ることを考えると、「これでいいのでは?」と思うわけなのです。
まとめ「価格と性能のバランスが絶妙なSSD」

そういうわけで、今回のVAVA『VA-UM003』のレビューを総括すると、
- M.2 SSDの一回り大きいだけの小型筐体が素晴らしい
- USBケーブルがAもCも付属しているのが最高
- フォーマット次第では公称値以上の転送速度が出るぞ
…という感じ。
上を見ればもっと高速なポータブルSSDはありますが、同容量で価格が倍以上に跳ね上がってしまう。ですので、価格と性能のバランスを考えると…VA-UM003は良い落とし所かと。
SATA III接続が気になってしまう人もいるかもしれませんが、フォーマット次第では公称値以上の転送速度を叩き出してくれましたし、エクストリーマー以外は気にする必要ナシ。本体のビルドクオリティも高く、金属筐体の質感と高放熱性も優れていますし、1つ持っていて損はないポータブルSSDと言えるのではないでしょうか。

そこそこ安くて、そこそこ速い。これでいいのであーるっ!
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おまけ

それにしても、外付けポータブルSSDも安くなったよねー。

SATA接続の2.5″ SSDが、128GBで2万円以上していた時代が懐かしいですわ。

今となっては、SSDがデファクトスタンダードになった感もあるやんね!

うーむ…隔世の感ですなー。
おわり
まさに“ちょうどいい”ポータブルSSDちゃんっ!