一眼のリモートアプリも差が大きい…。
今では当たり前の機能となった、一眼レフやミラーレスのスマホリモート機能。ただ、これがカメラメーカーによって、使い勝手が“極端”に異なります。なので、本当に使い物になるかを主要7社一斉比較します。
もし、カメラリモートアプリを使う予定があるなら、読んでおいたほうがいいかもだよー!?
目次
各社スマホリモートアプリ一覧
まず、国内メーカーで一眼レフやミラーレス一眼を販売しているメーカーは、7社存在します。そして、その7社ともが、スマホで一眼カメラのリモートができるアプリをリリースしています。
- Canon『Camera Connect』
- Nikon『SnapBridge』
- Sony『PlayMemories Mobile』
- Panasonic『Panasonic Image App』
- Olympus『OLYMPUS Image Share』
- Fujifilm『FUJIFILM Camera Remote』
- PENTAX『Image Sync』
名前こそ違うけど、どれもリモートアプリだよ〜!
この手のリモートアプリと言われるものは、一眼カメラとWi-FiかBluetoothで接続します。つまり、各社とも一眼カメラにWi-FiやBluetoothが搭載されているということです。
リモートアプリ7社比較
ここからは、その“リモートアプリ”を全7社一斉比較していきます。
ちなみに、全てアプリの機能をフルで使える最新機種で試しています。旧機種だと機能の有無が変わってくると思いますので、ご注意を!
Canon『Camera Connect』
総合評価:★★★★★
Canonのスマホリモートアプリ『Camera Connect』は、かなり使い勝手は良いです。
- タッチAF:○
- 表示の遅延:◎
- アプリ使用時のカメラ本体の操作:○
- 設定項目:○
- UI:◎
操作ガイドもあり、UIもオーソドックスながら使いやすいです。アプリだからといって、できない操作も特にありません。気をつけないといけないのは、SDカードが挿入されていないと“使用不可”なことぐらいです。
SDカードなしでも動作すれば満点かもっ!?
- 本体で設定変更しても、アプリと連動する。
- SDカードが挿入されていないと利用不可。
- アプリ使用時もカメラがブラックアウトしない。
▼動作確認は『EOS 9000D』を使用しました。
Nikon『SnapBridge』
総合評価:★
Nikonのスマホリモートアプリ『SnapBridge』は、使っていくのが難しいレベルだと思ってしまいました。
- タッチAF:○
- 表示の遅延:×
- アプリ使用時のカメラ本体の操作:×
- 設定項目:○
- UI:○
設定項目もアプリだからできないことも少ないですし、UIも分かりやすいと思います。ただ、とにかく“モッサリ”です。遅延も酷いですし、これでテザー撮影を行うのは正直無理だと思います。
- とにかく動作が緩慢。
- 一旦アプリを落とすと、自動で再接続してくれない。
- モッサリ感が全てを台無しにしている。
- アプリ使用時にカメラがブラックアウトする。
▼動作確認は『D500』を使用しました。
Sony『PlayMemories Mobile』
総合評価:★★★
Sonyのスマホリモートアプリ『PlayMemories Mobile』は、ある“一点”を除けば完璧でした。ただ、それが致命的なのですが…。
- タッチAF:×
- 表示の遅延:◎
- アプリ使用時のカメラ本体の操作:○
- 設定項目:○
- UI:◎
さすがはSonyと思わせるUIに仕上がっています。昔は正直酷いものでしたが、ここ数年でブラッシュアップをした感じです。設定項目も多いですし完璧…と言いたいのですが、なんとタッチAFが“できない”のです。これではテザー撮影で使えませんね。
- プロファイルインストール必須。
- 本体で設定変更しても、アプリと連動する。
- アプリ使用時もカメラがブラックアウトしない。
- ほぼ全操作が可能。
- 唯一残念なタッチAF不可。
▼動作確認は『α7 III』を使用しました。
Panasonic『Panasonic Image App』
総合評価:★★★★
Panasonicのスマホリモートアプリ『Panasonic Image App』は、UIがダサい以外はかなり実使用で使えそうだと感じました。
- タッチAF:○
- 表示の遅延:○
- アプリ使用時のカメラ本体の操作:○
- 設定項目:◎
- UI:△
Panasonicは昔からアプリが優秀です。設定項目の多さも、遅延の少なさも非常に優秀。これならテザー撮影に使えそうです。残念なのはUIがダサいこと、Retinaに対応できていないところです。
でも、今のでも十分実使用で大丈夫だと思うっ!
- UIがダサい…。
- 遅延の少なさはSony並。
- 本体で設定変更しても、アプリと連動する。
- アプリ使用時もカメラがブラックアウトしない。
▼動作確認は『GH5』を使用しました。
総合評価:★★
Olympusのスマホリモートアプリ『OLYMPUS Image Share』は、いろいろと惜しいイメージです。
- タッチAF:○
- 表示の遅延:△
- アプリ使用時のカメラ本体の操作:×
- 設定項目:○
- UI:△
一見、問題はなさそうなアプリですが、動作が緩慢で挙動不審なところがあります。もう少し実使用するなら、安定性は確保して欲しいところ。あとは、ミラーレス機でアプリ使用時に、カメラがブラックアウトするのはいただけないです。
- アプリ使用時にカメラがブラックアウトする。
▼動作確認は『PEN-F』を使用しました。
Fujifilm『FUJIFILM Camera Remote』
総合評価:★★★
Fujifilmのスマホリモートアプリ『FUJIFILM Camera Remote』は、UIが一昔前な以外は特に問題はなさそうです。
- タッチAF:○
- 表示の遅延:○
- アプリ使用時のカメラ本体の操作:×
- 設定項目:△
- UI:×
UIがとにかく良くない印象です。これがSonyのような感じになれば、かなり使い勝手は変わってくると思います。UIの分かりにくさと、アプリ使用時の本体のブラックアウト以外は問題なさそうです。
ブラックアウトしなかったらいいのになー。
- アプリ使用時にカメラがブラックアウトする。
- UIが全てを台無しにしている。
▼動作確認は『X-T2』を使用しました。
PENTAX『Image Sync』
総合評価:★★
PENTAXのスマホリモートアプリ『Image Sync』は、使えないことないけど期待はしないほうが良さそうです。
- タッチAF:○
- 表示の遅延:×
- アプリ使用時のカメラ本体の操作:×
- 設定項目:○
- UI:△
ソフト面では悪評の多いPENTAX機ですが、アプリはそこまで酷くはないです。ただ、とにかく遅延が多い。UIの分かりにくさと相まって、おまけ機能としてなら割り切って使えるレベル…そんな感じです。
- とにかく動作が酷い。
- アプリ使用時にカメラがブラックアウトする。
▼動作確認は『K-1 Mark II』を使用しました。
各アプリのUIと操作画面
各アプリの初期画面
各アプリのカメラ操作画面
総評:テザーもアプリもCanonが最強
今回、こんな感じで各メーカーの一眼カメラスマホリモートアプリを比較してわけですが、使い勝手にかなりバラつきがありました。
あくまで個人的な所感ですが…
Canon>Panasonic・Sony>>>越えられない壁>>>PENTAX・Olympus・Fujifilm>>>越えられない壁>>>Nikon
ですね。
端的に言うと、Canon・Panasonic・Sony以外はオマケ機能です。スマホやタブレットでテザー撮影なんてとんでもない。フルストレスです。
もちろん、どのメーカーのカメラも良いと思います。ただ、“アプリ”に限ったら、良し悪しがハッキリしてしまったということです。
おまけ
おわり