- BlackBerry KEY2が“最後”のBlackBerryになる可能性も!
- 欲しかったのは、唯一無二のアイデンティティーとセキュリティー!
- 物理キーボード搭載スマートフォンは受け継がれてほしい!
最後のBlackBerryになってほしくない……。
つい先日、『BlackBerry KEY2』を買いました。発売日が2018年9月7日と、約2年前の機種。でも、今こそ買う理由ができたのです。今回は、そんなBlackBerry KEY2を買った理由と、スマートフォンとギークらしさについてのお話。
まさかの…BlackBerry KEY2。
搭載OSはAndroid Oreoなんやね!?
目次
BlackBerry KEY2を買った
——こんにちは、BlackBerry。
冒頭で話したように、2018年発売の“TCL製”『BlackBerry KEY2』を購入しました。ちなみに購入したのは、BlackBerry KEY2 Blackというタイプのほう。
憧れだったBlackBerry様を、ついに手中に収めたあーるっ!
今でこそ、かなりマイナーな存在になってしまったBlackBerryですが、iPhoneやAndroidがスマートフォン市場を席巻する前までは、このBlackBerryこそがスマートフォン界の王者でした。第44代アメリカ大統領Barack Obamaが愛用していたのは、ギーク界隈では有名な話なはず。
BlackBerryの搭載OSは長らく『BlackBerry OS』という独自OSでした。しかし、紆余曲折があって、2015年にAndroid OS採用に方針転換(この判断が遅かったので、BlackBerryがダメになったとも言われる)。なので、今回購入したBlackBerry KEY2もOSにはAndroidを採用しています。そういうわけで、当然ですがPlay Storeも使えます。
好き嫌いはあるけど、Androidになったから、良い意味で見た目ほど変態感はないんだよねー。
OSに独自性はなくなりましたが、汎用性の面ではこのスタイルが正解ですものね。
購入した理由にもつながってくるのですが、このBlackBerry KEY2は『TCL』というメーカーが、BlackBerry社のライセンスを受けて製造したスマートフォンです。というのも、BlackBerry社は2016年にスマートフォン事業から撤退しており、それ以降はBlackBerryというライセンスを他社に供給する形(ライセンス事業)になっているのです。なので、TCL製BlackBerryだって、立派なBlackBerry。
「TCLなBlackBerryなんて……」と言いたくなる古参BlackBerryユーザーもいそうですが、BlackBerryとTCLはライセンス合意時、BlackBerry社のデバイス部門の社員をTCL社が採用している。そういう経緯があり、TCL製であっても、元のBlackBerry社の開発スタッフが中心になって設計しているとのこと。したがって、BlackBerry社でも、TCL社でも、そのどちらも紛うことなき“BlackBerry”なのです。
そう考えると、全然身売りではないですよね。
自社でのハードウェア製造こそ辞めたけど、BlackBerryというブランドを育てる意思があるってことだもんねー。
BlackBerry KEY2を購入した理由
さて、このBlackBerry KEY2を購入した理由は、
- 反主流で唯一のアイデンティティー
- BlackBerry最後の端末の可能性
- BlackBerry“らしさ”があるBlackBerry
という、3つが主に挙げられます。
時代やトレンドを追って購入したわけではないので、これからねっとり好きなだけ語っていきます。
【理由1】反主流で唯一のアイデンティティー
BlackBerry KEY2を購入した理由の1つめが、現代のスマートフォンの反主流なデザイン性を持っているとのこと。裏を返せば、それだけBlackBerryというのが特異的で唯一なアイデンティティーを持っていると言える。
iPhone、Galaxy、Xperia、Huawei、OPPO…と売れているスマートフォンは確かに良い。実際、iPhone 11 ProもGalaxy Note10+も持っている。だけど、フューチャーフォン(ガラケー)時代のような、このメーカーといえば…というような意匠やアイコンのようなものを、どの機種もあまり感じなくなった。そう、BlackBerryを除けば……。
流線型デザインでベゼルレスなんて、どこ吹く風。ソリッドで無骨なこのデザイン。そして、BlackBerry KEY2のアイデンティティーともいえる、物理キーボード。この反主流で我が道を行くスタイル。これこそ、唯一無二の存在であり、ギークが欲しくなるスマートフォンの形なのです。
【理由2】BlackBerry最後の端末の可能性
BlackBerry KEY2を購入した理由の2つめが、BlackBerryというスマートフォンブランドが終わりを迎える可能性があるから。これを購入動機にするには変だけど、やはり触れないわけにもいかなかったりする。
前述のとおり、BlackBerry社は2016年にスマートフォン事業から撤退しており、その後のBlackBerryブランドのスマートフォンは、同社が他社にライセンス提供したものです。そのうちの1社が今回のTCL。ただ、結局のところ、TCLのBlackBerryも立ち行かなくなり、2020年8月31日でBlackBerry社とのライセンス契約が終了する。なので、BlackBerry KEY2が正規で購入できるのも、あと2か月しかないということ。
しかも、悲しいことに新たに他社が、BlackBerryとライセンス契約を結ぶという話も耳にしない。Nokiaの復活の件もあるので未来は分からないが、ひょっとすると、このBlackBerry KEY2が“最後のBlackBerry”になってしまう可能性もゼロではない。
そう思ってしまうと保護したくなるのが、ギークの性というもの。
【理由3】BlackBerry“らしさ”があるBlackBerry
BlackBerry KEY2を購入した理由の3つめが、BlackBerryらしいBlackBerryに仕上がっているということ。言ってみると、TCL製造だとしても、そこはBlackBerry冠に恥じないスマートフォンになっているのです。
BlackBerryのアイデンティティーといえば、縦型の物理キーボード。…なのですが、実はもう1つアイデンティティーがあったりする。それが、“セキュリティー”の強さ。
現在のBlackBerryはAndroid OSなので、セキュリティーについては一般的なAndroidスマートフォンのそれ同じと思っていたのですが、実際はそんなことはなく、OSそのものに変更を加えて、カーネルを強化しているとのこと。そして、OS面の強化に加えて、『DTEK』や『Locker』などの独自のセキュリティーに関連したアプリをプリインストールしています。そういうソフト面でも、しっかりとBlackBerryイズムが受け継がれているわけなのです。
スマートフォンの取り扱うデータが膨大になっている昨今。そんな今こそ、セキュリティー意識の高いBlackBerryを選びたかったというわけなのです。
まとめ「物理キー好きスマホ最後の砦になるのか」
スマートフォン全体を見ても、物理キーボードを搭載している端末がすっかり減りました。
物理キーボード搭載スマートフォンは、クラウドファンディングを中心にチラホラある(F(x)tec Pro1やCosmo Communicator等)のですが、そのほとんどが横開きのタイプ。BlackBerryのようなスレート型の縦型キーボード搭載端末は、おそらく『BlackBerry KEY2』がメジャーどころでは最後になりそう。
BlackBerry KEY2は、単にスレート型のスマートフォンに物理キーボードを搭載したわけではなく、BlackBerryらしいセキュリティーソフトウェアの作り込みも魅力な端末。ハードが色物っぽい感じがしますが、老舗だけあって質実剛健。でも、時代に噛み合わないとこういう結末になるのですね……。
実際に使うと、魅力的なスマートフォンなんだけどねー。
おまけ
ギーク的には、一定数はこういう端末が出てくれないと…ねー。
スマートフォンの進化を見ていると、どれも似たりよったりな感じがしますからね。
尖りすぎると売れないだろうし、結局はスペックと価格競争になっちゃうやんね。
おわり
黒苺黒苺黒苺…BlackBerryっ!