- BALMUDA Phoneの意味を真面目に考える!
- 良くも悪くもスマホであってスマホでない!
- 道具に使われる人にならないためのスマホだ!
“スマホって何だっけ?と考える”
BALMUDAのAndroidスマートフォン、『BALMUDA Phone』。最初は「え?」と思ったけど、iPhone 3GS感が良さげ。…これは、ギーク思考に一石を投じる、現実を軸とした“リア充スマホ”かもしれません。
リアカメラが突出してないのが良いですわね。
評価が大きく分かれそうなデバイスって感じやんね。
目次
まずはリスペクトから
今回のBALMUDA Phoneで限ったことではありませんが、プロダクトに関わったすべての人に敬意を表しなければなりません。まずはリスペクトから、です。
これが大事なのですぞっ!
購入前なら、なおさらですわね。
酷評する前の免罪符をするつもりじゃ……!?
中立だから大丈夫あーる。
BALMUDA Phoneの概要
- iPhone 3GSを彷彿とさせる小型筐体
- 5G通信/FeliCa/Qiワイヤレス充電対応
- 曲線だけで構成された唯一無二のデザイン
- 専用のBALMUDA Appプリインストール
- 料理を美味しく撮影できるカメラモード
『BALMUDA Phone』のプレスリリースや製品ページにひととおり目を通したのですが、スペック偏重なハイエンド志向ではなく、心地良いUXや使い勝手に重きを置いたAndroidスマートフォン、といった感じの印象。
SoCは『Qualcomm Snapdragon 765』となっているので、スペック的にはミドルレンジ。ただ、販売価格がSIMフリー版で104,800円(税込)。ほぼ同じSoCを搭載したスマートフォンが、他社だと3万円〜4万円で購入可能なことを考慮するとかなり強気の設定。
ただ、BALMUDAオリジナルのアプリが複数プリインストールされていたり、ホーム画面を独自UIにしていたりと、BALMUDA Phone独自のカスタマイズも多数施されている。なので、どこをどう捉えるのか、これが評価の分かれるポイントなのは間違いないでしょう。
なお、下表がBALMUDA Phoneの主要スペックになります。
BALMUDA Phone | |
---|---|
プラットフォーム | |
OS | Android 11 |
SoC | Qualcomm Snapdragon 765 ├ 2.3GHz ×1コア ├ 2.2GHz ×1コア └ 1.8GHz ×6コア |
RAM | 6GB |
ROM | 128GB |
ディスプレイ | |
画面パネル | LCD |
画面サイズ | 4.9インチ └ 16:9 |
画面解像度 | 1,920×1,080 └ FHD |
カメラ | |
フロント | 8MP └ f/2.0 |
リア | 48MP └ f/1.8 |
コミュニケーション | |
無線LAN | Wi-Fi 5 └ IEEE 802.11a/b/g/n/ac |
Cellular | 5G Sub6 4G FDD-LTE/TD-LTE 3G W-CDMA 2G GSM |
Bluetooth | Bluetooth 5.2 |
バッテリー | |
搭載容量 | 2,500mAh |
インターフェース | |
データ | USB Type-C ×1 |
ネットワーク | nanoSIM ×1 |
その他 | Qi ×1 NFC ×1 FeliCa ×1 |
ボディ | |
サイズ | 約69×123×13.7mm |
質量 | 約138g |
備考 | |
生体認証 | 指紋認証 |
防塵防水 | IP44 |
BALMUDA Phoneのスペック
BALMUDA Phone vs 小型スマホ
ティザーサイトだけでは判断できなかったのですが、公表されたスペックを見てみると、このBALMUDA Phone、かなり小型なAndroidスマートフォンであることが分かります。
BALMUDA曰く、「自然な大きさ」で「持ちやすいサイズ」とのこと。
そういうわけで、他社の小型スマートフォンとこのBALMUDA Phoneで、サイズを中心とした比較をしてみます。
BALMUDA Phone vs 小型スマホ
比較してみると、
iPhone SE 1 < BALMUDA Phone < iPhone 13 mini
のような位置関係に。
BALMUDA Phoneは厚みこそあるものの、iPhone SE(第1世代)に近いサイズ感になっているので、「Jelly 2だと小さすぎるけど、iPhone 13 miniだと大きすぎる」と思っている層にはウケそうな気がします。
そう考えると、iPhone SE(第1世代)の後釜は実はこれだったり……。
絶妙なサイズ感ですわね。
うーむ、玄人好みですなー。
BALMUDA Phone | iPhone 3GS |
69×123×13.7mm | 62.1×115.5×12.3mm |
138g | 135g |
iPhone 3GSとのサイズ/質量比較
BALMUDA Phoneの筐体デザイン、どこかiPhone 3GSを彷彿とさせるものがあったので、両者のサイズを比べてみると…ひと回り大きい感じ。
寺尾玄CEOの思うベストコンピューティングって、『iPhone 3GS』なのかなー!?
何だかSteve Jobs感あるもんね、寺尾さん。
BALMUDA Phoneの所感
発表直後から、「高い」とか「ダサい」なんて言われてしまっている、BALMUDA Phone。
ですが、個人的には欲しい寄りの気持ちだったりします(そう言いたくなる気持ちもわけるけど)。ですので、もう少し掘り下げて考えてみます。
<BALMUDA App>
├ 日本企業らしい実用性
└ 独自開発した心意気
<UI・UX>
├ ノールックUIのコンセプト
└ 小型端末への最適化
<スペック>
├ FeliCa搭載
├ Qi対応
└ 5G Sub6対応
<デザイン>
├ 絶妙な小型感
└ 有機的な筐体
まずは、良さげなところ。
開発コストが結構かかったと言われている、BALMUDA独自の『BALMUDA App』群。だからというわけではないが、各アプリのごとのコンセプトは面白いし、思った以上に実用性が高そうで好印象。そして、アプリひとつ取っても、やっぱりBALMUDA感が凄い伝わってくる。
ホーム画面も独自開発とのこと。小型筐体に最適化されたUIになっており、ガワだけでなくアンコにもオリジナリティを感じられる点も良さげ。
また、FeliCaやQiといった、スマートフォン好きなら欲しい機能をしっかりと搭載。この2つの機能があるので、本機をiPhoneと組み合わせて使うセカンドスマートフォンとしてもアリ。
<BALMUDA App>
└ パンチ力不足
<UI・UX>
├ 微妙なアイコンの統一性
└ 攻め感が欲しいホームUI
<スペック>
├ Wi-Fi 6非対応
└ SoCと価格のバランス
続いて、気になるところ。
BALMUDA App自体は良さそうなのですが、少々パンチ力に欠ける感も否めない。コンセプトは好きなのですが、「Google Playを漁ればありそう」と思ってしまうところ。ただ、独自アプリは増えるそうなので、そこは期待しています。
また、アプリ全体を通して、Googleが提唱する『Material You』と逆行したUI設計になっており、正直デザイン的に今っぽさは感じません。もちろん、あえて外している、ということも考えられますが。
BALMUDAはデザイン面にかなり力を入れている企業なので、せっかくならホーム画面のUIを『iida UI』ぐらい振り切っても良かった気もしなくない。ただ、あまり振り切りすぎるとますます人を選ぶので、これくらいがベストな落としどころとも。
スペック重視のスマートフォンではないことは重々承知なのですが、Wi-Fi 6に対応していないのが解せぬポイント。FeliCaやQiを載せるぐらいならば、こちらも一緒に搭載してほしかったのが本音。
GalaxyやXperiaとは対極
BALMUDA Phoneの製品ページの中には、『BALMUDA Phone開発ストーリー』というものがあります。
その開発ストーリーを拝読したのですが、GalaxyやXperiaとは同じAndroidスマートフォンではあるが、それらとは対極に位置したコンセプトのデバイスであることが伝わってきます。
いわゆるハイエンドで全部盛りなスマートフォンも当然良い。ギークなら、なおさら好ましい。ただ、この開発ストーリーを読み終わったあと、「スマートフォンという道具に、人間が使われてしまっているのではないか」とも感じてしまったのです。
生活を豊かにしてくれるスマートフォンですが、あまりにもそれに偏重しすぎてしまい、ある種の中毒になってしまっている。そして、いつの間にか、現実世界よりもスマートフォンの中の世界が生活の中心軸へと変化した。
そんな従来のスマートフォンに対するアンチテーゼとして生まれたのが、このBALMUDA Phoneではないかと思うわけなのです。
ま、ハズれてるかもしれないけどっ!
まとめ「BALMUDA Phone = リア充スマホ」
BALMUDA Phoneのことを知れば知るほど、ネットの世界だけで完結するギーク思考を改めなければならないと反省し始めました。BALMUDA Phoneは、現実世界を軸として生きる人のための“リア充スマホ”なのです…たぶん。
スペックばかり追いかけるのはひとまずやめようか、そう訴えかけてくるモノ感。ここにエモみを感じるならば、BALMUDA Phoneは買いかもしれません。
飛びついて買ったら、あとで値崩れしたときに泣きそうだし…いつ買うべきか。
おまけ
カゲロウスマホと比較するのはNG!!
さすがにそれは、BALMUDAに失礼すぎますね。
カゲロウスマホ…どうなったんやろうね!?
うーん…知らない、知りたくないあーる。
おわり
小型スマートフォンの答えかもっ!?