- Apple Watch → “自分用”と“家族用”の設定がある
- できること:Apple Watch単体利用や電話・メール
- できないこと:母艦のiPhoneとの通知や機能の連動
本稿では、Apple Watchを『ファミリー共有設定(ファミリー共有)』にした場合、何ができて、何ができないのか、ということについて知見を深めていきます。
『ファミリー共有設定』にすると、Apple Watchが独立して動くから、すっごい小さなiPhoneっぽくなるんよね。
セットアップにiPhoneが必要なので自由度は低いですが、意外と可能性に富んだ機能かもしれませんわね。
目次
Apple Watch『ファミリー共有設定』とは?
『ファミリー共有設定』:Apple Watch単体で利用可能
Apple Watchには『自分用に設定』と『ファミリー共有設定(ファミリーメンバー用に設定)』という、2種類の利用用途に応じた設定があります。
- 自分用に設定 → 自分が使うならこっち
- ファミリー共有設定 → 家族が使うならこっち
と、使い分ける感じですな。
その中の『ファミリー共有設定』を選択し、Apple Watchをセットアップします。
すると、Apple Watchが『ファミリー共有』状態(『ファミリーウォッチ』として母艦のiPhoneに登録される)になり、iPhoneを持っていないユーザーでも、Apple Watchを利用できるようになります。
つまり、Apple Watch単体で利用可能になる設定というわけです。
『ファミリー共有設定』の仕様
ファミリー共有設定 (ファミリーメンバー用に設定) |
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対応モデル | Apple Watch SE (GPS + Cellularモデル) Apple Watch Series 4以降のGPS + Cellularモデル |
利用目的 | Apple Watchの見守りケータイ化 |
想定利用者 | 家族 (iPhone非所有者) |
Apple ID | iPhoneと別 (iPhone自体不要) |
セルラー契約時の電話番号 | iPhoneと別 (iPhone自体不要) |
※セットアップにはiPhoneが必要
このApple Watchにおける『ファミリー共有設定』の目的は、iPhoneを持っていない子どもやシニアに持ってもらい、いわゆる見守りケータイとして使うというもの。
Apple Watchをファミリー共有状態で利用すると、セルラー契約時に、iPhoneと連動していない独立した電話番号が付与されます。
なお、『ファミリー共有設定』で利用したい場合は、Apple Watch SEかApple Watch Series 4以降のセルラーモデルを用意する必要があります。ただし、セルラー契約をしなくても、Apple Watchをファミリー共有状態で利用することは可能です。
できること・できないこと
Apple Watch(ファミリー共有)のできること
- モバイルデータ通信(要セルラー契約)
- アプリの追加(Apple Watch上からDL)
- Apple Cash Family(日本では利用不可)
- Apple Pay(交通系ICカード・WAON)
- 緊急SOS
- スクールタイム
- スクリーンタイム
- アクティビティ
- 連絡先
- 探す
- 手洗い
- ヘルスケア
- マインドフルネス
- 心臓(心拍数など)
- 電話(要セルラー契約)
- メール
- メッセージ
- カレンダー
- リマインダー
- 写真
- ワークアウト
- 計算機
- マップ
- コンパス
- 株価
- 天気
- ノイズ
- ミュージック
Apple Watchをファミリー共有状態に設定して、利用すること自体はセルラー契約不要。ただし、モバイルデータ通信や電話をするのであれば、当然ですがセルラー契約は必須となります。
またApple Payについては、一部機能が制限され、『交通系ICカード』と『電子マネー』のみ利用可能。
Apple Payのいち機能として、『Apple Cash Family』も対応していますが、こちらは米国のみの提供なので日本では非対応。また、電子マネーについても、ファミリー共有設定に対応している必要があり、日本では『WAON』が唯一対応しています(2022年6月時点)。
Apple Watch(ファミリー共有)のできないこと
- Apple Pay(Walletと連動するもの)
- ヘルスケアデータの共有(データの確認は可能)
- iPhoneと連動する通知
- 呼吸数
- 不規則な心拍の通知
- 心電図
- 周期記録
- 睡眠
- 血中酸素ウェルネス
- Podcast
- オーディオブック
- Remote
- News
- ホーム
- ショートカット
Apple Watchをファミリー共有状態にすると、iPhoneと同一Apple IDで紐付けが必要な機能が利用できなくなります。もちろん、母艦のiPhoneと連動する通知も利用不可。
Apple Payについては、前述のとおり『交通系ICカード』と『電子マネー(WAON)』は利用できますが、Apple Walletアプリに入っている決済手段については、ファミリー共有状態では利用できなくなります。
『ファミリー共有設定』対応キャリア
対応 | 非対応 |
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au | docomo SoftBank 楽天モバイル MVNO各社 |
Apple Watchのセルラー契約には、『自分用に設定』と『ファミリー共有設定』に対応したサービスがそれぞれ提供されています。
そのうち、ファミリー共有設定に対応しているのは、au(KDDI)の『ウォッチナンバー』のみになります(2022年6月時点)。
まとめ「Apple Payの挙動だけ要注意」
できること | できないこと |
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ファミリー共有状態のApple Watchでは、Apple Payに制約が生じるので、その点だけは注意が必要です。あと、iPhoneと連動するような機能も使えません。
Apple Watch(ファミリー共有) = iPhone nano
…かもですなっ!?
おまけ
自分用として使うなら、『ファミリー共有設定』は無用の長物なんだけどねー。
そもそも、設定項目に『自分用に設定』がありますものね。
あくまで、iPhoneを持っていない子ども向け、って感じやね。
おわり
…なのであーるっ!