- Apple Watchには2つの使い方が存在している!
- 『自分用に設定』…自分のiPhoneとペアにして使う!
- 『ファミリー共有設定』…子どもに持たせて使う!
— 通常は『自分用に設定』でOK —
Apple Watchには、『自分用に設定』『ファミリー共有設定(ファミリーメンバー用に設定)』という、2種類のセットアップ方法があります。そこで、本稿では両者の違いについて解説していきます。
『ファミリー共有設定』…ですか。
iPhoneがなくても、Apple Watchを使える方法があるんやね!?
目次
『自分用に設定』と『ファミリー共有設定』
Apple Watchのセットアップを進めていくと、『自分用に設定』と『ファミリー共有設定(ファミリーメンバー用に設定)』という、2種類の設定項目が出現します。
それぞれどういう目的の設定なのかは、読んで字の如く。とはいえ、その詳細については知っているようで、意外と把握していない感も否めないところ。
そこで本稿では、『自分用に設定』と『ファミリー共有設定(ファミリーメンバー用に設定)』では、何がどう違ってくるのか、何ができて何ができないのか、セルラー契約との関連性はどうなのか、ということについての知見を深めていきます。
『自分用に設定』『ファミリー共有設定』の違い
| 自分用に設定 | ファミリー共有設定 (ファミリーメンバー用に設定) |
|
---|---|---|---|
Apple Watch | GPS モデル |
設定可能 | 設定不可 |
GPS + Cellular モデル |
設定可能 | 設定可能 | |
iPhone 非所有者の利用 |
不可 (利用にはiPhone必須) |
可 (設定にはiPhone必要) |
|
セルラー契約時の 電話番号 |
iPhoneと一緒 | iPhoneと別 (iPhone自体不要) |
|
Apple ID | iPhoneと一緒 | iPhoneと別 (iPhone自体不要) |
|
iPhone(親機) との連携 |
可 | 不可 | |
目的 | 自分のiPhoneと同期・連携 | Apple Watchの見守りケータイ化 | |
想定利用者 | 自分 | 家族 (iPhone非所有者) |
|
対応機能 | Apple Pay | | (一部) |
ヘルスケアデータ共有 | | | |
呼吸数 | | | |
不規則な心拍の通知 | | | |
心電図 | | | |
周期記録 | | | |
睡眠 | | | |
血中酸素ウェルネス | | | |
Podcast | | (対応予定) |
|
オーディオブック | | | |
Remote | | | |
News | | | |
ホーム | | (対応予定) |
|
ショートカット | | |
『自分用に設定』『ファミリー共有設定』の違い
※Apple Watchの場合
『watchOS 9』にて、ファミリー共有設定中でも『ホーム』アプリ、および『Podcast』アプリに対応予定。(Source:Apple Newsroom)
Apple Watchのセットアップを、『自分用に設定』した場合、『ファミリー共有設定(ファミリーメンバー用に設定)』にした場合、それぞれの違いについては上表のとおり。
想定している利用者(自分 or 家族)そのものが異なっていたり、Apple Watch側でできること・できないこと、セルラー契約時の電話番号や挙動など、まったくと言っていいほど別物になってきます。
思ってたよりも、機能が変わってくるんやね。
Apple WatchとiPhoneの位置関係も変わってくるし、何よりApple Watchを“誰が使うか”が違ってくるのであーる。
『自分用に設定』:iPhoneの子機
自分のiPhoneを母艦として、Apple Watchをペアリングする場合に選択する設定。
Apple Watchを『自分用に設定』とすることで、iPhoneで受けた通知をApple Watch側で受信したり、Macのロックを解除したり、ヘルスケアデータを自身のApple IDに記録として蓄積することができる。
基本仕様
自分用に設定 | |
---|---|
対応モデル | GPSモデル GPS + Cellularモデル |
利用目的 | 自分のiPhoneと同期・連携 |
Apple ID | 親機のiPhoneと一緒 |
セルラー契約時の電話番号 | 親機のiPhoneと一緒 |
対応機能 | Apple Pay ヘルスケアデータの共有 呼吸数 不規則な心拍の通知 心電図 周期記録 睡眠 血中酸素 ウェルネス Podcast オーディオブック Remote News ホーム ショートカット |
Apple Watchを『自分用に設定』にした場合
概念図
Apple Watchを『自分用に設定』にした場合、iPhoneとApple Watchは親子関係にようになります。
同一Apple ID下で動作するため、基本的なデータは連動しています。なので、iPhoneで受けた電話をApple Watch側で受電したり、LINEやFacebookへの内容確認・レスポンスが可能です。
もっと端的に言ってしまえば、一般的なスマートウォッチとして使いたい場合の設定、それが『自分用に設定』というわけです。
『ファミリー共有設定』:見守りケータイ化
iPhoneを持っていない、子どもやシニアに見守りケータイとして持たせたい場合に選択する設定。
ペアレンタルコントロールや、Apple Watch単体で音声通話も可能(セルラー契約時)。ただし、『ファミリー共有設定』を利用したい場合は、『Apple Watch SE (GPS + Cellularモデル)』かApple Watch Series 4以降のApple Watch (GPS + Cellularモデル)を用意する必要がある。
また、一部の機能が制限されたり、利用そのものができなくなる。
基本仕様
ファミリー共有設定 (ファミリーメンバー用に設定) |
|
---|---|
対応モデル | GPS + Cellularモデル |
利用目的 | Apple Watchの見守りケータイ化 |
Apple ID | 親機のiPhoneと別 |
セルラー契約時の電話番号 | 独立した電話番号が付与 |
対応機能 | Apple Pay(一部のみ) |
Apple Watchを『ファミリー共有設定』にした場合
概念図
Apple Watchを『ファミリー共有設定(ファミリーメンバー用に設定)』にした場合、iPhoneとApple Watchは従兄弟/従姉妹のような関係になります。
設定に利用したiPhoneとApple Watchとは別のApple IDになり、アプリ上で紐付けはされるものの、通知やサービスの連携はできません。言わば、Apple Watchが単独で動いている状態。
『ファミリー共有設定』でセルラー契約をした場合、電話番号は独立したものが付与されます。なので、スマートウォッチというよりかは、独立した小型スマートフォンとして振る舞うと認識してもよいでしょう。
セルラー契約時の対応キャリア
Apple Watchを、『自分用に設定』にした場合、『ファミリー共有設定(ファミリーメンバー用に設定)』にした場合、ではセルラー契約できる携帯キャリアやプランが異なってきます。
各設定時における、対応キャリアや利用料金については、過去記事(【比較】Apple Watchセルラー契約の対応キャリアと料金)にまとめているので、そちらをご参照ください。
まとめ「違いは“利用者は誰か”」
<自分用に設定>
- iPhoneとは親子関係
- GPSモデルでも利用可能
- 通知や機能が親機と連動
<ファミリー共有設定>
- iPhoneとは従兄弟関係
- GPS + Cellularモデル専用
- 通知や機能が親機と独立
『自分用に設定』の想定ユーザーは、自分自身。
『ファミリー共有設定』の想定ユーザーは、家族。
誰がそのApple Watchを利用するか、というのが大きな違いになってくるのでした。
普通に使うなら『自分用に設定』で、おけおってことあーる。
おまけ
そんなこと言いつつ、わたしには『ファミリー共有設定』をする相手がいないのであーる。
…あはは。
非常にコメントしづらいですわ。
おわり
…という感じですな。