- 新型iPad Pro (M2) 最大のウリは『Apple Pencil hover』
- 旧型iPad Pro (M1) は『Apple Pencil hover』に非対応
- Apple Pencil hover = ホバーカーソル + ブラシプレビュー
新型『iPad Pro (M2)』では、『Apple Pencil hover』という機能が新搭載され、ペン利用時に『ホバーカーソル』が表示されるようになりました。……ただこの機能、iPad Pro (M1) では使えないのです。
- 【A】本当に『M2』でないとハードウェア的に実装不可能
- 【B】本当は『M1』でも可能だがソフト的にロックしている
…さて、どちらでしょうね?
うーん、買い替えの動機付けとしては、ちょっと弱い気もするんやけど。
目次
iPad Pro (M2) の目玉機能『Apple Pencil hover』
マイナーチェンジ色の強い『iPad Pro (M2)』ですが、新たに『Apple Pencil hover(和訳:Apple Pencilによるポイント)』という機能が実装されております。
『Apple Pencilによるポイント』って呼びづらいから、普通に『Apple Pencil hover』に名称を統一すればいいのに…うーむ。
Apple Pencil hover = ホバーカーソル
このApple Pencil hover機能、端的に言えば、デジタイザーペン利用時の『ホバーカーソル』です。
デジタイザーペンのホバーカーソル表示、何も珍しい機能ではありません。液晶タブレットはもちろんのこと、デジタイザーペン対応のWindows PCでも、当たり前のように搭載されているものです。
このホバーカーソルの有り難み、デジ絵をiPadから入ったユーザーはピンと来ないかもしれません。ただ、Wacom CintiqやSurfaceでお絵描きしているユーザーからすると、「iPadはホバーカーソルが出ないから描きづらい」と思っていたりするものなのです。
筆者はホバーカーソルが欲しい派なので、iPad Pro (M2) が『ホバーカーソル(Apple Pencil hover)』に対応したことは、吉報の中の吉報。
正直、「やっと対応してくれた」という気持ちのほうが大きかったりも。とはいえ、ようやくAppleもホバーカーソルの重要性に気付いてくれたみたいなので、細かいことは気にしないことにしました。
Galaxy Tabシリーズでは、かなり前からホバーカーソルが表示される仕様だし、iPadがGalaxy Tabにやっと追いついた感じもするあーる。
Galaxy Tabのペンプロトコルは、『Wacom EMR(feel IT technologies)』ですものね。
Apple Pencil hover = ブラシプレビュー
Apple Pencil hoverが単なるホバーカーソルならば、ただ単に他社に追いついただけ。しかし、このApple Pencil hoverには別の機能も備わっており、それが『ブラシプレビュー』だったりします。
iPad Pro (M2) で表示されるホバーカーソルは、単にペンの描画ポイントを表示するだけでなく、ブラシサイズやブラシカラーもプレビューしてくれるようになっているのです。
おそらく、これらはアプリケーション側の対応も必要でしょうが、ブラシプレビューが備わっていることにより、従来よりも描きやすくなっていることは言うまでもありません。
多くの情報が描く前から分かるわけですから、UndoやRedoをする回数も減り、作業効率が向上するわけです。
Androidタブレットだと、『Lenovo Yoga Tab 13』もホバーカーソルが表示される仕様なんだけど、肝心のホバーカーソルが大きすぎてまったく使い物にならなかった記憶があるから、このブラシプレビューの存在は大きいのだっ!
ホバーカーソル表示が大きすぎたら、それは無意味ですからね。
描画ポイントが余計に分かりづらくなるだけやんね。
Apple Pencil hoverは『iPad Pro (M2)』専用機能
この『Apple Pencil hover』機能、Appleの触れ込みとしては、Apple M2チップがペン先から発せられる電磁信号を検知および解析をすることで実現した、となっています。
実際、Apple公式のスペック比較ページを見ると、確かに「Apple Pencil hover」の表記はiPad Pro (M2) にしかなく、iPad Pro (M1) にはありません。やはり、Apple Pencil hoverは、iPad Pro (M2) 専用の機能のようです。
余談ですが、手持ちのiPad Pro (M1) に『iPadOS 16.1 Beta 5』をインストールし、Apple Pencil hover対応ドローアプリである『Procreate』を入れて試してみたのですが、ホバーカーソルは表示されませんでした。
ProcreateのApple Pencil hover対応は、『Procreate 5.3(Ver. 5.3)』以降。
ハードウェアの仕様なのか、ソフトウェア的にロックしているのかは分かりかねますが、「iPad Pro (M1) でも、アップデートすれば『Apple Pencil hover』が使えるのでは!?」という淡い期待は……脆くも崩れ去ってしまいました。
Apple公式ページで“非対応”となっているので、可能性はゼロに等しいとは思いますが、ソフトウェアアップデートで、iPad Pro (M1) でもApple Pencil hoverが使えるようになると、嬉しい限りなのですが。
iPad Pro (M1) もApple Pencil hover対応にしてしまうと、iPad Pro (M2) のウリをApple自ら減らす行為になるので……対応させないでしょうね。
買い替えさせるための戦略、ですな。
まとめ「ホバーカーソルだけで買い替えはキツい」
『iPad Pro 11インチ (M2)』は、124,800円から。
『iPad Pro 12.9インチ (M2)』は、172,800円から。
『Apple Pencil hover』のホバーカーソルとブラシプレビューは魅力的ですが、そのためだけに、iPad Pro (M1) から買い替えるのはキツいものがあります。……ほかの機能はそこまで進化していないので。
サイズ違いを買い増しするのも手だけど、予算が…ねー。
おまけ
「iPad ProがMagSafe対応になるぞ!」って言われてたのに、その話は何処へ!?
所詮は噂ですので。
対応してどうする、って話やけどね。
おわり
やーーっと、iPadにもホバーカーソルが実装されたと思ったら、『iPad Pro (M1)』じゃダメだったあーる。1TBモデルを買ったのに…うぐぐ。