- Google Pixel 7とGoogle Pixel 7 Proは『DP Alt Mode』非対応
- 外部映像出力は『Chromecast』『DisplayLink』を利用する必要有
- Miracastも非対応なのでARグラス(Nreal Air/Rokid Air)勢は要注意
Google Pixelの“恒例行事”ですが、『Google Pixel 7』『Google Pixel 7 Pro』も『DP Alt Mode』非対応でした。そして、『Miracast』も非対応。……分かっていたけど残念。
Google Pixelシリーズが出るたびに言われることですが、この仕様は「Chromecast built-in対応製品を買ってください」を暗に意味してますからね。
せっかくの『USB Type-C 3.2 Gen 2』やのに。
目次
Google Pixel 7は『DP Alt Mode』に非対応
『Google Pixel 7』『Google Pixel 7 Pro』は、有線映像出力機能である『DP Alt Mode(DisplayPort Alternate Mode)』に非対応です。
USB Type-CのAlternate Modeを利用し、USB経由でDisplayPortプロトコルの信号を流して映像出力をする機能。
Alternate Modeはオプション扱いになっており、デバイスのUSBポートがUSB Type-Cだからといって、かならずしも対応しているとは限らない。また、SuperSpeed信号線などを利用するため、USB 2.0 Type-CではAlternate Modeがハードウェア上の仕様により利用できない。
Google Pixel 5もGoogle Pixel 6も、同様の仕様だったのでそんな気はしていたのですが、やはり今回もそうでした。なので、Nreal Airを接続しても、うんともすんとも反応しませんでした。予想どおりだけど、残念。
なお、DP Alt Modeは非対応ですが、『DisplayLink』はサポートされているので、有線接続で映像出力をしたい場合は、こちらを使うことになります。ただし、DisplayLinkには、画面解像度やHDCP(著作権保護コンテンツ)の出力制限があるので、DP Alt Modeよりも使い勝手は落ちてしまいます。
承知の上で、Google Pixel 7 Proを買ってるんだから文句は言わないけど、やっぱり対応はしてほしいあーる。
Google Pixel 7は『Miracast』に非対応
『Google Pixel 7』『Google Pixel 7 Pro』は、無線映像出力機能である『Miracast』にも非対応です。
Wi-Fi Allianceが策定した、デバイスからモニターへ映像をワイヤレス転送する機能。
MiracastはWi-Fi Direct(旧:Wi-Fi Peer-to-Peer)に基づいており、Peer-to-Peerで接続可能。そのため、ルーターを媒介にする必要がないのが特徴となっている。
こちらも、Google Pixelシリーズ恒例の仕様となっているので、期待はしていませんでしたが、やはり今回も実装は見送られております。なので、実機でトライしてみましたが無理でした。
Miracastは非対応なので、ワイヤレスで映像出力をしたい場合は『Chromecast』を利用することになります。Google純正のChromecastはもちろんのこと、Chromecast built-inと記載があるサードパーティ製品でも利用可能です。
解せぬといえば解せぬけど、Miracast非対応でもそこまで困らないから、DP Alt Mode非対応よりかはクリティカルじゃないかなー!?
DP Alt Mode非対応の弊害
Google Pixel 7/Pixel 7 ProがDP Alt Mode非対応ということで一番困るのが、『Nreal Air』や『Rokid Air』のようなARグラスが使えないこと。
安価なAndroidスマートフォンならともかく、10万円前後するAndroidスマートフォンで、DP Alt Mode非対応という仕様はさすがに厳しいものがあります。しかも、Google Pixel 7/Pixel 7 Proでは、Miracastにも対応していないので、それに輪をかけて使いづらくなっているのです。
Googleとしては、「Chromecastしか使わせないよ!」という意思表示なのでしょうが、こういう形で恣意的にユーザーから選択肢を奪ってしまう行為には、少々納得できないものがあります。もちろん、Googleの言い分としては「嫌なら他社のAndroidスマートフォンを買って」ということですが……ね。
ちゃっかり、『USB Type-C 3.2 Gen 2』に対応していて、ソースコードに&sde_dp {status = "disabled";};
と書いてるところに、何とも言えない虚無感がありますな。
これじゃ、Google Pixel 8もダメそうやね。
ARグラス目的なら、素直に他社製のAndroidスマートフォンを買うべきですわね。
まとめ「DisplayLink出力では厳しすぎる」
Google Pixel 7/Pixel 7 Pro、そういうゴチャゴチャしたギーク向けのコンセプトではないのは理解していますが、ハードウェアで実装されているものを、わざわざソフトウェアレベルで潰さなくてもよいのでは……と思ってしまいます。
Google Pixel 7/Pixel 7 Proは、Google Tensorによる機械学習やカメラを楽しむもの。ARグラスなどでDP Alt Modeが必須なユーザーは、回れ右ということなのでしょう。難しいものです。
Nreal Airを使うなら、DeXが使えるSamsung Galaxyがベストかなー!?
おまけ
開発用のリファレンス機として、DP Alt Modeを解放してくれたほうが扱いやすいんだけどねー。
“リファレンス”という意味では、そうなりますわね。
Googleとしては、Google Pixelをそういう目では見てないんやろうね。
おわり
ソースコードを見ると意図的に潰してるのが分かるから…解せぬっ!!