- 日本初のデジタルバンク『みんなの銀行』の口座開設をした!
- 今までの銀行アプリとは一線を画するインターフェースにうっとり!
- 銀行ベースだからできる機能追加に今後は期待していきたい!
恋に落ちる銀行 = みんなの銀行
『みんなの銀行』という、日本初のデジタルバンクの口座開設をしました。費用対効果よりも時間対効果、それを痛感させてくれる、ミニマルで美しい銀行にデザイナーの私もうっとり。そんな、みんなの銀行の布教活動記事。
えーと…どういうことなん!?
さぁ!?謎ですわ……。
それはともかく、こういう形のFinTechが生まれたことに感激しますね。
目次
『みんなの銀行』とは?
- 日本初のデジタルバンク
- キャッシュカードレス
- バーチャルデビットカード(JCB)対応
- アプリで即時口座開設可能
- Apple Pay(QUICPay+)対応
- Google Pay(QUICPay+)対応
- 株式会社ふくおかフィナンシャルグループの100%子会社
この『みんなの銀行』とは、“日本初”のデジタルな銀行。
ネットバンキングとは異なり、キャッシュカードは存在せず、お金のやり取り(入金・出金・振込等)のすべてを『みんなの銀行』というアプリ上で行います。また、口座開設と同時にバーチャルなJCBデビットカードを発行でき、そのデビットカードをApple PayやGoogle Payに登録して、非接触型決済手段としても利用可能です。
こう、話をしていくと、なんか…胡散臭いIT企業臭(失礼)がしてきますが、実態は『株式会社ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)』の100%子会社。
このFFGは、福岡銀行・熊本銀行・十八親和銀行をまとめた地方銀行グループ企業。…なのですが、クラウドファンディングサイトを運営したり、お金管理アプリ(Wallet+)をリリースしたり、と非常に面白い試みをしている企業だったりもします。
要するに、ちゃんとした銀行グループがやっているデジタルバンクってことですなー。
金融のプロが運営しているというだけで、やはり安心感は段違いですわね。
みんなの銀行の特徴
デジタルバンク
みんなの銀行には『キャッシュカード』という概念がありません。
書類申請して、口座開設をする煩わしさもありません。
店舗もなければサイトすらなく、すべての操作はアプリから行います。
…これらの特徴を持ったのがデジタルバンクである、みんなの銀行。
WalletとBox
■Wallet
- Walletとは?:普通預金
- 概要
- お財布感覚で利用可能
- 振込・入出金はここから
- デビットカード利用もここから
■Box
- Boxとは?:貯蓄預金
- 概要
- 目的に応じて複数Box作成可能
- Boxは最大20個作成可能
- 目標金額と目標日を設定可能
- スケジュール機能(自動振替機能)
みんなの銀行の口座には、『Wallet』と『Box』という概念があります。
現金
↑↓
ATM入出金・口座振込
↑↓
Wallet → デビットカード → キャッシュレス決済
├ Box 1
├ Box 2
├ Box 3
├ Box 4
︙
└ Box 20
みんなの銀行の口座イメージ
簡単な概念図を作ってみると上掲のような感じ。
軸となる口座として『Wallet』があり、そこに貯金箱のような『Box』がぶら下がっているイメージ。要するに、Walletが親で、Boxが子という、親子関係になっています。
このWalletとBoxの間でのお金の移動は、アプリ上で非常に簡単に行えるようになっています。ここの振替の簡単さは、銀行アプリを触っているというよりも、ちょっとしたゲームを触っているかのよう。ここの移動が非常にシームレスに作られているのも大きな特徴。
Debit CardとRecord
■Debit Card
- Debit Cardとは?:バーチャルJCBデビットカード
- 概要
- 3Dセキュア(J/Secure)対応
- Apple Pay(QUICPay+)対応
- Google Pay(QUICPay+)対応
- キャッシュバック(0.2% or 1%)
■Record
- Recordとは?:簡易家計簿アプリ
- 概要
- 他の銀行口座の残高確認可能
- クレジットカード明細確認可能
- 電子マネー利用履歴確認可能
みんなの銀行には、『Debit Card』と『Record』という面白い機能があります。
Debit Cardとは、バーチャルのJCBデビットカード。
現時点(2021年6月2日)では、リアルカードは存在せず、カード番号等の必要な情報はすべて、みんなの銀行アプリにアクセスして確認します。また、Apple PayやGoogle Payにデビットカードを登録することも可能。このデビットカードで決済すると、キャッシュバック(通常:0.2%|プレミアム会員:1%)を受けられます。
Recordとは、簡易の家計簿アプリ。
このみんなの銀行アプリでは、このRecord機能を使うことにより、他行の口座残高やクレジットカード履歴を一元管理することが可能。ちなみに、このサービスはマネーフォワードのものを利用しているようです。
金利・手数料
預金金利
普通預金 | 0.001% |
貯蓄預金 | 0.001% |
みんなの銀行の預金金利
みんなの銀行の預金金利は、0.001%と普通。
あおぞら銀行BANK支店(普通預金金利:0.2%)や住信SBIネット銀行のハイブリッド預金(普通預金金利:0.01%)のような、高金利を謳ったネットバンキングと比較すると、長期的な貯蓄には向いていないかもしれません。
ATM手数料
入金 | 出金 | ||
セブン銀行ATM | 通常 | 無料 | 110円/回 |
プレミアム会員 | 無料(〜15回/月) 110円/回(16回〜/月) |
みんなの銀行のATM手数料
みんなの銀行にはキャッシュカードが存在せず、現時点ではセブン銀行のATMのみ対応。
内国為替
自行宛 | 他行宛 | ||
振込 | 通常 | 無料 | 200円/回 |
プレミアム会員 | 無料(〜10回/月) 200円/回(11回〜/月) |
みんなの銀行のATM手数料
みんなの銀行の振込手数料は、同行他支店間なら無料。他行宛なら原則200円/回、となっています。
プレミアムサービス
プレミアムサービス利用料 | 600円/月 |
サービス内容 | 他行振込手数料無料(〜10回/月) ATM出金手数料無料(〜15回/月) キャッシュバック率5倍(通常時:0.2%) レコード提携先データの一括更新 最大5万円まで無利息立替可能(Cover機能) |
みんなの銀行のプレミアムサービス内容
みんなの銀行には『プレミアムサービス(Premium)』という、600円/月で加入できるサブスクリプションサービスが提供されています。
通常 | プレミアム会員 | |
他行振込手数料 | 200円/回 | 無料(〜10回/月) 200円/回(11回〜/月) |
ATM出金手数料 | 110円/回 | 無料(〜15回/月) 110円/回(16回〜/月) |
デビットカード キャッシュバック率 |
0.2% | 1.0% |
レコード一括更新 | × | ○ |
カバー | × | ○ |
通常会員とプレミアム会員の比較
プレミアム会員になると、各種手数料が回数限定ではあるが無料になったり、JCBデビットカードのキャッシュバック率が5倍(0.2% → 1.0%)になるという特典が受けられます。月額600円なので、頻繁にATM出金をしたり、他行に振り込むというユーザーであれば検討の余地はあるでしょう。
カバー(Cover)という機能は、最大5万円まで無金利で貸付をしてくれるサービス(みんなの銀行側が当座貸越枠を付与)。お金を借りる、というよりも“お小遣い前借り”に近いニュアンス。
なお、プレミアム会員は1年間は無料で利用可能とのこと。
開設した理由
私が『みんなの銀行』の口座開設をした理由は、銀行らしくないミニマルなデザインと、お金の可視化・ワンアプリ化を体験してみたかったから。
とりわけ、このUI・UXの洗練された感じが素敵すぎて、すっかり恋に落ちました。
単にシンプルにしたというわけではなく、ユーザーが求めているであろう機能や、銀行として必須の機能だけを表に出すという階層化が非常に上手。シンプルながらに不便がない、このあたりの見せ方が銀行らしくなく、どこからApple製品やBALMUDA製品に通ずるものがあります。
まだローンチされて日が浅いということもあり、機能的にはまだ乏しく、普段からポイ活やペイ活に勤しんでいるユーザーからすれば、単にデザインだけがオシャレなデジタルバンク、という感じに映ってしまうかもしれません。
ただ、このみんなの銀行、最近のFinTech系のサービスの中では一番可能性がある。そう私は思っています。
シンプルながらに巧みに導線が張られたUI。使っていて“心地良い”と感じるUX。お得という費用対効果こそあまりありませんが、無意識レベルでお金のハブにできるという時間対効果は抜群。まさに『みんなの銀行』という名にふさわしいデジタルバンクだと、すごく関心してしまうサービスになっているわけです。
微妙にMoleskineっぽくもあったり……。
今後の要望
- リアルデビットカードの発行(有料でも可)
- 同行間のニックネームでの送金
- 家計簿アプリのエンハンス
基本的にはバーチャルのJCBデビットカードとQUICPay+でも事足りるのですが、有料サービスとしてでもよいので、リアルのデビットカードを発行してくれると嬉しいところ。そうなれば、3Dセキュア対応を相まって、より取り回しやすくなる気がします。
また、6gramやKyash、その他“○○Pay”の送金サービスもよいのですが、これらは相手も利用していることが大前提。対して、みんなの銀行は銀行なので、より送金サービスとして使いやすいものになっています。
だからこそ、みんなの銀行間の送金が本名以外でもできたら、投げ銭をプールする場になったりして面白くなりそうな予感。このあたりは法律が絡みそうなので、門外漢の私から言えることは特にないのですが、pringのマルチフェイスのような機能があれば、もっと有効活用できそう。
「お金のSNS、はじまる。」って言ってるから、pringライクな機能の実装には期待したいのであーる。
何を実装するにしても、“銀行ベース”というのは強いですよね。
まとめ「恋に落ちる銀行 = みんなの銀行」
流行りに乗っかった感じで作ったのですが、使ってみると…すっかり恋に落ちました。それくらい、洗練されたインターフェースを持っていて、ずっと触っていたくなるアプリになっています。
ローンチしたてで機能的に物足りない感もありますが、デジタルバンク特有の開発スピードの速さから、今後の追加機能実装も期待できそう。
最高のサブ銀行になってくれそうな予感がするーる!
おまけ
あまりにも使いやすいから、別のネットバンク口座を解約しようかなー!?
すっかりお気に入りですわね。
こういうとっつきやすさも大切やんね。
おわり
これは“銀行”ではない“Bank”である!