- 一般家庭でも10Gbps通信ができる時代に!
- 実現するには“外と中”の設備投資が必要!
- 時期尚早感はあるが先行投資という意味ではアリ!
設備もサービスも揃った!
一昔前まで、家庭で『10GBASE-T』(≒10Gbps)で接続なんて、夢のまた夢…。で・し・た・が!2019年にもなると、家庭でも夢の10Gbpsが“条件付き”だができるのです。そのキモは、ケーブル・ハブ・ルーターの三種の神器だったり…!?
じゃあ、うちの事務所も10Gbpsになるん?
そ、それは…記事の後半でっ!
目次
夢の10Gbpsが家庭に到来する時代
古くはダイヤルアップ接続。そして、ADSL。さらに、FTTH。
こんな感じで、いわゆる固定回線の速度と技術の進化は日進月歩。今となっては、ケーブルテレビ(J:COM)も光回線になった。つまり、それくらい普及しきっているということ。なので、“一億総光世帯”と言っても過言ではない状況だろう。
■光回線の引き込み方の種類
- FTTH(Fiber To The Home):超高速(いわゆる普通の光回線)
- FTTB(Fiber To The Building):高速(マンションのMDFまで光回線)
- FTTC(Fiber To The Curb):中速(ちょっと前の光回線)
- FTTN(Fiber To The Node):低速(一般的なケーブルテレビの光回線)
余談ですが、光回線の引き込み方には上記のような種類がある。
おそらく、一般的な家庭用光回線(フレッツ光・光コラボ・NURO光・EO光 )を契約しているユーザーは、大半がもっとも高速な『FTTH』で光回線を引き込みされているはず。
そうです。裏を返せば、多くのユーザーが夢の10Gbpsのネットを家庭で楽しめる可能性があるということ!ちょっと、その夢を今宵は覗いてみましょうぞ。
そーんな夢のお話お話〜♪
一般家庭で10Gbpsを実現する方法
家庭の光回線で10Gbpsを実現するには、
- 外の世界(契約地域と回線契約)
- 中の世界(LAN機器)
をそれぞれ10GBASE-Tに対応させてあげないといけない。
外の世界
外の世界、つまり契約地域と回線契約のこと。
2019年10月時点では、10Gbpsを出せる光回線事業者は限られており、
の事実上3択となっている。(実際はもう少しあるが割愛)
そこでちょっと困るのが、“地域格差”と“住宅格差”という2点。
これら10Gbpsを出せる光回線は、現時点では対応地域が非常に狭い。順次エリア拡大をしていくことがアナウンスはされているが、基本的には関東と関西だけと思っておいたほうが無難。これが“地域格差”というもの。
そして、10Gbps対応地域であっても、マンションの状況によっては高速な光回線が引けない(マンション的に契約NGや一戸建て向けにしか10Gbpsを展開していないなど)場合が多い。これが“住宅格差”というもの。
そんな外の世界の修羅を勝ち抜いたら、ようやく中の世界へとステップが移る頃ができるのである。うーん、ハードルよハードル。
なかなかに大変やね…。
結局は、関東や関西で一戸建てを持っている人がやったー!って感じかなー!?
中の世界
中の世界、つまり宅内のLAN設備のこと。
こちらは単純に設備の問題で、
- LANケーブル
- スイッチングハブ
- Wi-Fiルーター
をそれぞれ10GBASE-T(10Gbps)に対応した製品を買えばよい。
これらの設備は一昔前だとかなーり高価だったのですが、2019年にもなると軒並み安くなってきている。特にLANケーブルなんかは、10GBASE-T対応でも超安い。Wi-Fiルーターも10GBASE-T対応のものが増えた。スイッチングハブは…ちょっと高いかも?
ぐへへ〜♪ Money is power. なり〜〜♪
嫌な大人の代表格ですわね…。
キモはケーブル・ハブ・ルーター
光回線そのもの自体は、地域的なことや建物的なことがあるので、ある意味では不可抗力。ただ、5Gのように待っておけばエリアは広がるはず。
そうなってくると、家庭で10Gbpsを実現するキモとなってくるのが、前述したLANケーブル・スイッチングハブ・Wi-Fiルーター。ということで、それぞれ見ていきます。
LANケーブル:CAT6A以降を買うべし
まずは、LANケーブル。
LANケーブルはCAT6A以上のものを買えば、10GBASE-T(10Gbps)に対応しているのでOK。これはかなーりハードルが低い。価格も性能も枯れてきたCAT7を買うのが個人的にはおすすめ。
▼CAT7対応LANケーブル
▼CAT7対応LANケーブル
スイッチングハブ:10GBASE-Tポート搭載を買うべし
次に、ちょっと厄介なスイッチングハブ。
スイッチングハブは10GBASE-T対応のRJ-45ポートを搭載しているものは、あるにはあるが高価。ポート数が少なくてもよいならASUSの『XG-U2008』で、ポート数にゆとりがほしいならNETGEARの『XS708E-200AJS』辺りが良さげ。
▼ASUS『XG-U2008』:1Gbps LAN ×8・10Gbps LAN ×2
▼NETGEAR『XS708E-200AJS』:10Gbps LAN ×8
Wi-Fiルーター:Wi-Fi 6対応を買うべし
そして最後は、Wi-Fiルーター。
Wi-Fiルーターは『Wi-Fi 6』(IEEE 802.11ax)対応のものを用意すれば、9.6Gbpsの理論値が実現可能。理論値時点で10Gbpsに0.4足らないが、現状のMaxがこれなのでしょうがない。
Wi-Fi 6については、認証プログラムが始まったばかり。ドラフト指定のWi-Fiルーターを含めると、ぼちぼちWi-Fi 6対応のものがあるので、ASUS『GT-AX11000』やNETGEAR『RAX120-100JPS』あたりを用意すればOK。ただ、機器のスペック的に9.6Gbpsは無理なので諦めてほしい。
▼ASUS『GT-AX11000』:最大4,804Mbps
▼NETGEAR『RAX120-100JPS』:最大4,800Mbps
時期尚早な感じもある
紹介してきたように、
- 外の世界:10Gbps対応の光回線事業者と契約
- 中の世界:LANケーブル・スイッチングハブ・Wi-Fiルーターを10Gbps対応のものにする
というちょっと高いハードルを超えれば、ようやく夢の10Gbpsの世界に入れる。
ここまで見れば分かるように、これは実現が難しい夢。無理ではないが、大変な夢という感じ。なので、家庭で10Gbpsの回線速度をフルに活かすというのは時期尚早でもある。
冒頭に言ってたけど、事務所の光回線は10Gbpsになったん?
そ、それが…1Gbpsなのであーる…。
あら…。
地域的には関西(京都)なので大丈夫だったのですが、建物の管理会社とゴニョゴニョあって残念ながらNURO光は引けませんでした…。そういうわけで、これだけ語ってたのにもかかわらず、うちの事務所は…1Gbps!およよ悲しい。
まとめ「夢の10Gbpsは宅内だけでもメリットあり?」
総括すると、一般家庭で10Gbpsの回線を引くことは可能。設備に関しても、そこまでコスト高ではなくなってきた。ただ、地域格差や住宅格差の問題は大きい。そういう感じです。
とはいえ、家の中だけでも10GBASE-Tに対応させるのは悪くない。
それは、NASなどのLAN(宅内ローカル通信)を使った通信は早くなるから。外と通信しないものなら、地域格差なんてないもんね!そういう捉え方もアリ。…じゃないですか?
これぞ逆転の発想あーるっ!
おまけ
ってか、それって“開き直り”やんね。
そうとも言うね〜。
そうとしか言わないんやけどね…。
まぁ、ポジティブということで…。
おわり
10ギガバイト時代の幕開けであーるっ!