- CES 2021で発表の『LAVIE MINI』からUMPC市場を紐解く!
- 2021年のUMPCは『ゲーミングUMPC』がとりわけ盛り上がるはず!
- ゲーミングUMPCのスタイルはNintendo Switch型になっていく!
“小さい”だけがUMPCじゃない。
CES 2021にて、NECが『LAVIE MINI』というUMPCを参考展示しました。このLAVIE MINIから、2021年のUMPC市場を勝手に紐解いてみます。キーワードは“ゲーミング”ですなの。
種類が豊富になりましたものね。
独自の発展をしてる感じもあるやんね。
目次
NEC『LAVIE MINI』発表
LAVIE MINI - YouTube
■LAVIE MINI
▼コンセプト
ゲーミング市場向けの2-in-1 UMPC(ウルトラモバイルパソコン)。
▼スペック
- CPU:Intel Core i7-1180G7(4コア8スレッド)
- GPU:Intel Iris Xe Graphics
- RAM:16GB(4,266MHz・LPDDR4x)
- ROM:256GB SSD(PCIe)
- 画面サイズ:8インチ
- 画面解像度:1,920×1,200(WUXGA)
- 無線LAN:Wi-Fi 6
- バッテリー:26Wh
- インターフェース
- USB 3.1 Gen 2 Type-C ×2
- 3.5mmステレオミニジャック(コンボ)
- サイズ:200×147×16.95mm
- 質量:579g
- 備考
- コンバーチブルタイプ2in1
- バックライト付きキーボード
- 専用ゲーミングパッド対応
- 専用ドッキングステーション対応
- Windows Hello対応
NECがCES 2021にて、『LAVIE MINI』という、2-in-1コンバーチブルタイプのUMPCを発表しました。
なお、このLAVIE MINIは参考展示とのことで、実際に販売されるかは未定。しかし、しっかりとしたプロモーション映像を作っていることを考えると、コンセプトモデルとしての展示というよりも、ユーザーの反応を見て発売を検討する観測気球的な展示だと個人的に推測しています。
と言いつつ、DellのConcept UFOは出ませんでしたわね。
あ……。
スペックについては前掲のとおり。あくまで参考展示なので、スペックについては“この程度の実装ができる”とだけ見ておけばよさそう。とにかく、申し分ないスペックにはなっています。
このLAVIE MINIで興味深いのが、ただの2-in-1コンバーチブルタイプのUMPCということではなく、『ゲーミングパソコン』というコンセプトを軸にしているという点。NECがLenovo傘下になっていることも関係していそうですが、ここまでゲーミング色を出したNEC製のパソコンというのも面白い気がします。
最近のNECは面白いのを出すよねー。LAVIE VEGAとかっ!
UMPCの多様化と今後
数年前から復活を遂げてきているUMPC界隈。そんなUMPC界隈の2020年後半〜2021年のキーワードとなるのが『ゲーミングUMPC』だと思っています。その一例として、前述したNECのLAVIE MINIがあるというわけです。
一般用途 | ゲーム用途 | 開発用途 | |
例 | GPD Pocket 2 GPD P2 Max OneMix 1S+ OneMix 3Pro OneMix 3S+ CHUWI MiniBook TopJoy Falcon2 |
GPD WIN 3 GPD WIN 2 GPD WIN Max OneGx1 Pro OneGx1 Concept UFO LAVIE MINI |
GPD MicroPC One-Netbook A1 |
特徴 | コンバーチブルタイプ豊富 デジタイザーペン対応多数 |
専用コントローラー搭載 ハイパフォーマンス |
インターフェース豊富 レガシーポート搭載 |
UMPCの利用用途別分類
すでにUMPCというジャンルは、
- 一般用途
- ゲーム用途
- 開発用途
の3つに多様化しています。
GPD Pocket 2やOneMix 1S+のような、古くからのUMPCユーザーに馴染みのあるオーソドックスなスタイル。One-Netbook A1のような、レガシーなシリアルポートやイーサネットポートを搭載したエンジニア向けのスタイル。…これら2つのジャンルは、ある意味では昔からのUMPCらしさと踏襲した形であり、それをより現代向けにチューンナップ(デジタイザーペン対応等)したデバイス。
それに対して、『ゲーミングUMPC』というジャンルは、プロセッサーの省電力化や高性能化といったアーキテクチャの進化によって実現した、“新時代”のUMPCなのです。
確かに、昔では考えられないですわね。
すでに UMPC = 低性能 という構図は過去のものになっている。7インチ〜8インチというサイズ感に収まっているパソコンとは思えないくらい、現代のUMPCは凄いマシンパワーを持っています。
一般向けのUMPCは、すでに高性能化や付加機能が横一線となりつつなり、ユーザー側から見れば少し食傷気味。なので、ここからもう一段階盛り上がるというのは難しいところ。ただ、ことゲーミングUMPCに関しては、まだまだ伸びしろもある。おそらく、そう思ったからこそ、NECもゲーミングUMPCとして、LAVIE MINIを参考展示したのでしょう。
とどのつまり、2021年もUMPC市場は盛り上がりを見せるでしょうし、とりわけゲーミングUMPCというジャンルが活発になる1年だと予測しています。
5G回線が普及すれば、もっとゲーミングUMPCの存在価値は高まってくるからねー。うむうむ。
まさに“時は満ちた”やね!
ゲーミングUMPCのSwitch的進化
さて、そんなゲーミングUMPCですが、
ニンテンドーDS型 → Nintendo Switch型
へと、スタイルチェンジしている気がします。
ってことで、時間軸に沿ってゲーミングUMPCを見ていくあーるっ!
DS型:GPD WIN
2016年にリリースされた『GPD WIN』は、まさにニンテンドーDS型ゲーミングUMPCの祖のような存在でしょう。
ニンテンドーDS型…といっても、ディスプレイはシングル。なので、正確にはパームトップクラムシェルゲーミングUMPC(長い)。ただ、これだと分かりづらいので、シングルスクリーンでもDS型なのです。コントローラーとして、十字キーやアナログスティックを搭載しているあたりは、とにかくゲームコンソールライクでした。
Switch型:GPD WIN 3・OneGx1 Pro
最近のゲーミングUMPCはニンテンドーDS型から姿を変え、Nintendo Switchライクなコントローラーを搭載した製品が増えつつあります。その代表例が、『GPD WIN 3』や『OneGx1 Pro』でしょう。
GPD WIN 3は、Nintendo SwitchライクなコントローラーとVAIO type Uがミックスされたスタイル。
OneGx1 Proは、パームトップなクラムシェルラップトップにNintendo Switchのエッセンスが加わったスタイル。
Alienware turned a gaming PC into a Nintendo Switch - YouTube
CESつながりで言えば、CES 2020では『Concept UFO』という、AlienwareブランドのゲーミングUMPCをDellが参考展示していました。Concept UFOは結局のところ、発売されずじまいになってしまったので、NECのLAVIE MINIは発売までこぎつけてほしいところ……。
いずれにせよ、ゲームコンソールとUMPCの良いとこ取りをすると、Nintendo Switchのようなデザイン思想に落ち着くようです。おそらく、2021年はこのスタイルが主流になっていきそうな予感。
まとめ「2021年はSwitch風ゲーミングUMPCに注目」
CES 2021で発表された『LAVIE MINI』は、あくまで参考展示です。なので、実際に発売されるかは不明ですが、本当に発売までこぎつければ面白いところ。あのNECがUMPC参入、しかもゲーミングUMPCで…となれば、かなり盛り上がる予感がしています。
普通のクラムシェルタイプのUMPCは成熟しきった感があるので、2021年はNintendo SwitchライクなゲーミングUMPCに注目…だと、個人的に勝手に思っています。
うーん、1台は買っておきたいところあーる。
おまけ
本当はUMPCにも手を出したいけど、お金は…ぬぁいっ!!
…でしょうね。
お金を貯めて買う、っていう計画性は皆無やもんね。
おわり
UMPCをそろそろ買うときが来た!…かも!?