- 市販のCAT7は準拠であって対応ではない!
- RJ-45コネクターなCAT7はオカルトな存在!
- 一般家庭にはCAT6Aでよい気がする!
一般家庭はCAT6Aで充分?
10Gbps対応の光回線やWi-Fi 6の登場で、家の固定回線の高速化も凄いことになっている。そこで、LANケーブルを新調しようと思い、CAT7のLANケーブルを買ったけど…CAT7って、RJ-45でよかったっけ!?


それって、どういうことなん?

RJ-45…CAT7……なるほど。
LANケーブルの種類と違い
まずは、CAT5(Category5)以降のLANケーブルの規格を表にしてみたので、ちょっと見てみます。カンが鋭い人なら、この時点で気づくはず。
CAT5 | CAT5e | CAT6 | CAT6A | CAT7 | CAT7A | CAT8 | |
伝送速度 | 100Mbps | 1Gbps | 1Gbps 10Gbps¹ |
10Gbps | 10Gbps | 40Gbps 100Gbps¹ |
40Gbps |
周波数帯域 | 100MHz | 100MHz | 250MHz | 500MHz | 600MHz | 1000MHz | 2000MHz |
Ethernet規格 | 10BASE-T 100BASE-T |
10BASE-T 100BASE-T 1000BASE-T |
10BASE-T 100BASE-T 1000BASE-T 1000BASE-TX 10GBASE-T |
10BASE-T 100BASE-T 1000BASE-T 1000BASE-TX 10GBASE-T |
10BASE-T 100BASE-T 1000BASE-T 1000BASE-TX 10GBASE-T |
10BASE-T 100BASE-T 1000BASE-T 1000BASE-TX 10GBASE-T |
10BASE-T 100BASE-T 1000BASE-T 1000BASE-TX 10GBASE-T 25GBASE-T 40GBASE-T |
シールド | UTP | UTP | UTP | UTP STP |
STP | STP | STP |
端子形状 | RJ-45 | RJ-45 | RJ-45 | RJ-45 | GG45 TERA |
GG45 TERA |
GG45 TERA |
LANケーブル規格表。
¹細かい長さ制限あり。
長さによって最大伝送速度が変わってくるのは別として、CAT7Aは規格的には40Gbps出せるが、サポートするのは10GBASE-Tまで(信号周波数的に満たさなかった)の模様。じゃあ、伝送速度は10Gbpsな気もするが、このへんは分からないのでそっとしておく。
本題に戻り、Wi-Fi 6対応のルーターも増えてきており、そろそろLANケーブルも新調したいと思っている人も多いはず。かくいう私も、LANケーブルを最新の『CAT8』にしようと思い…ん?あれれ?

どうしたのですか?

いやぁ…表にまとめると“妙なこと”に気づいちゃってねー。
CAT7/7A/8はあるけどない存在

そう、先程の表から分かるように、家電量販店などで売られている『CAT7』・『CAT7A』・『CAT8』に“準拠”したケーブル、あれって端子形状が『RJ-45』だったはず。でもでも、CAT7以降ではRJ-45なLANケーブルなんて規格上は存在しないことになっています。
該当製品を出荷するバッファローは、「GG45を使える機器が少ないため、ユーザーの利便性を考えてRJ-45を採用している。Cat.7相当の通信性能を持つ『Cat.7準拠』として出荷している」(同社広報担当の浜岡はまおか 航平こうへい氏)と説明する。
Source:LANケーブルの正しい使い方 - 日経 xTECH
この日経 xTECHの記事に答えが出ている気がする。
本来あってはならないRJ-45コネクターのCAT7以降のLANケーブル。これはユーザーの利便性に配慮したものであるというわけだ。それこそ“準拠”(規格に沿って作られている)であって、“対応”(規格に適合している)ではないということです。うん、言葉遊びな気も…。
こうなってくると、RJ-45コネクターなCAT7以降のLANケーブルを使う意味とは何かと考えてしまう。正直、規格に適合していないなら、わざわざ採用する意味も使う意味も薄い(ないとは言わない)気がしてしまう。
RJ-45のLANケーブルならCAT6Aがベストかも?

結局のところ、家庭で固定回線を使う場合は、どうやってもRJ-45コネクターでしか使えない。というのも、ONUやHGWのスタート地点自体がRJ-45で来ているからです。
そうならば、わざわざ高いお金を出して市販のCAT7とかCAT8とかにするより、品質自体が良さそうなCAT6Aを探したほうが良いという結論になりそう。ただ、問題は品質の良いLANケーブルがどれかということですが…。通信興業製には短いLANケーブルならそうだし……。PANDUITとか?

結局は、あれこれ買ってテストするしかないかなー!?
▼米国PANDUIT製のLANケーブルが良さげ?
まとめ「LANケーブルと速度はオカルト要素強そう」

深堀りすると沼にハマりそうなので、あまり触れてくはない気もするLANケーブル問題。とりあえず分かることは、市販のLANケーブルを買うならば『CAT6A』で充分ということ。
そして、Categoryを気にするくらいなら、LANケーブルそのものの品質を見極めたほうがよいということです。とはいえ、品質を見極めるなんて難しい。だから、深く考えずオカルト製品だと思えば、精神衛生的に落ち着きそうな気がします。

人柱でテストすべきなのかなー?
おまけ

かなり沼要素強めやんね。

あまり深く追求すると戻れなくなりそうですわね。

うむー、無駄にLANケーブルが増えるのも嫌だし、テストするのも悩みどころですなー。
おわり
市販のCAT7・CAT8のLANケーブルって、ひょっとするとオカルトグッズかもなんだよー。