- 2021年はペン対応Androidタブレット豊作の年!
- Androidタブ界隈のペンプロトコルはバラバラ!
- iPadから入るのがおすすめだけどAndroidも…ね!
“Android × お絵描きタブレット”
お絵描きタブレット = iPad or Windows というイメージですが、最近ではAndroidタブレットでもお絵描きできそうな機種がちらほら。そこで、デジタイザーペンに対応したAndroidタブレットを探してみました。


確かに増えましたよね。

ほんと、良い時代になったやんね!
目次
2021年のお絵描きタブ界隈

デジタイザーペンに対応したタブレット端末といえば、ご存知『iPad』が有名。
現行のiPadファミリーは、すべて『Apple Pencil』というデジタイザーペンに対応。CLIP STUDIO PAINT for iPadやProcreateの登場で、お絵描きタブレットとしてもかなり大きなシェアと人気を誇っています。

Apple Pencilに対応したことで、“見る”から“創る”にデバイスの方向性が大きく変わったんだよねー。

翻って、Androidタブレット界隈のデジタイザーペン対応状況を見てみます。
すると、数こそ少ないですが、デジタイザーペンに対応したタブレット端末が、以前よりも増えてきています。とりわけ、2021年以降はデジタイザーペン対応のAndroidが、より急速に増えていく予感がしています。
iPad + Apple Pencil に比べると、 Androidタブレット + デジタイザーペン という組み合わせはマイノリティーな存在。ですが、クリエイターやお絵描き用途に向けたAndroidタブレットは着実にリリースされていっているので、この組み合わせについても注目してもよい気がしています。

iPadだけではない、ということですね?

そういうことですなー。
ペン対応Androidタブレット + α

そういうわけで、デジタイザーペンに対応したAndroidタブレットを探してみたのであーるっ!
Lenovo Yoga Tab 13

OS | Android 11 |
SoC | Qualcomm Snapdragon 870 |
RAM | 8GB(LPDDR5) |
ROM | 128GB |
ディスプレイ | 13インチ(LCD・2,160×1,350) |
対応デジタイザーペン | Lenovo Precision Pen 2(WGP・AES 2.0) |
Lenovo Yoga Tab 13のスペック
デジタイザーペン対応Androidタブレット、1つめは『Lenovo Yoga Tab 13』。
右も左もiPadな日本国内のタブレット界隈で、やっと登場したハイエンド志向のAndroidタブレットなのが、このLenovo Yoga Tab 13。
しかも、タブレットとしてはかなり珍しいHDMI“入力”を持つ。つまり、外部モニターになるAndroidタブレットなのです。そのおかげで、発売と同時に予約待ちという、Androidタブレットとしての久しぶりのスマッシュヒットとなっています。

Lenovo Yoga Tab 13対応のデジタイザーペンは、『Lenovo Precision Pen 2』(別売)。
Lenovo Precision Pen 2は、4,096段階の筆圧感知に対応と記載されているので、お絵描き用途としても悪くなさそう。対応プロトコルは『WGP』と『AES 2.0』の2つ。
WGPという初耳なデジタイザーペンのプロトコルが登場しましたが、どうやらWacomの新しいフォーマットのようです。

早速買ったんだけど、届くのが10月とかになりそうなんだよねー。…遅い!

そもそもの初回生産台数が気になりますわね。
HUAWEI MatePad 11

OS | HarmonyOS 2 |
SoC | Qualcomm Snapdragon 865 |
RAM | 6GB |
ROM | 128GB |
ディスプレイ | 10.95インチ(LCD・2,560×1,600) |
対応デジタイザーペン | HUAWEI M-Pencil 2(Huawei) |
HUAWEI MatePad 11のスペック
デジタイザーペン対応Androidタブレット、2つめは『HUAWEI MatePad 11』。
先に言っておくと、Android OSではなく『HarmonyOS 2』というAndroidベースの独自OSになっているので、GMSを利用するサービスやアプリは使えません。間違いなく、クリエイティブ用途で使うなら、このGMS非対応問題が最大のネックになってきます。
一応ですが、『Gspace』というアプリをHUAWEI AppGalleryからダウンロードすれば、擬似的にGMSが使えるようにはなっています。ただ、Google公式のものではないので、永続的に使えるかは不明。セキュリティー的なリスクも含めて、あらかじめ理解しておく必要があります。

HUAWEI MatePad 11対応のデジタイザーペンは、『HUAWEI M-Pencil(2nd generation)』(別売)。
HUAWEI M-Pencil(2nd generation)は、4,096段階の筆圧感知と傾き検知に対応。デジタイザーペンのプロトコルはHuawei独自のものになるので、アプリの対応状況は要確認。ちなみに、初代HUAWEI M-PencilもHUAWEI MatePad 11に対応しています。

HUAWEI MatePad 11とHUAWEI M-Pencilは持ってるんだけど、意外と書き味は良好なんだよねー。使い方次第では化けるかもっ!?
Galaxy Tab S7

OS | Android 11(One UI 3.1) |
SoC | Qualcomm Snapdragon 865+ |
RAM | 6GB |
ROM | 128GB 256GB 512GB |
ディスプレイ | 11インチ(LCD・2,560×1,600) |
対応デジタイザーペン | S Pen(EMR) |
Galaxy Tab S7のスペック
デジタイザーペン対応Androidタブレット、3つめは『Galaxy Tab S7』。
日本国内で正規販売されておらず、入手方法が限られてくるのがネック。ただ、AndroidでiPad並に快適に使えるお絵描きタブレットとなると、このGalaxy Tab S7がベストな選択肢になってきます。

Galaxy Tab S7対応のデジタイザーペンは、『S Pen』(付属)。
S Penはいわゆる『Wacom EMR(feel IT)』なので、デジタイザーペンの選択肢は他社製を含めるとかなり多いのがメリット。
筆圧感知も傾き検知も対応しており、Galaxy Tab S7では、ホバー時にカーソルが表示されるので、従来のペンタブレットから移行するという意味では、もっとも使いやすい気がしています。

お絵描きタブレットって考えると、iPadと同じくらいおすすめできるのが、このGalaxy Tabシリーズになるーる。
Xiaomi Mi Pad 5 Pro

OS | Android 11(MIUI 12.5) |
SoC | Qualcomm Snapdragon 870 |
RAM | 6GB(LPDDR5) |
ROM | 128GB(UFS 3.1) 256GB(UFS 3.1) |
ディスプレイ | 11インチ(LCD・2,560×1,600) |
対応デジタイザーペン | Xiaomi inspired stylus |
Xiaomi Mi Pad 5 Proのスペック
デジタイザーペン対応Androidタブレット、4つめは『Mi Pad 5 Pro』。
ついに、Xiaomiまでデジタイザーペン対応のAndroidタブレットをリリースしてきました。かなりiPad Proを意識した製品で、公式サイトにはお絵描きアプリ『Concepts』との連携が記載されています。

Xiaomi Mi Pad 5 Pro対応のデジタイザーペンは、『Xiaomi inspired stylus(小米灵感触控笔)』(別売)。
仕様を見ると、4,096段階の筆圧感知に対応しているそうです。ペンのサンプリングレートも240Hzと公表されており、サイドボタンが2つ搭載されているので、デジタイザーペンとしてのスペックは悪くなさそう。ただ、プロトコルに関しては不明(Xiaomi独自ではないかと推測)。

ただ、日本国内で正規販売される…かなー!?
ASUS Chromebook Detachable CM3

OS | Chrome OS |
SoC | MediaTek Kompanio 500(MT8183) |
RAM | 4GBGB(LPDDR4X) |
ROM | 128GB(eMMC) |
ディスプレイ | 10.5インチ(LCD・1,920×1,200) |
対応デジタイザーペン | ASUS USI Pen(USI) |
ASUS Chromebook Detachable CM3のスペック
AndroidではなくChrome OSなのですが、Androidアプリが動作するということで、『ASUS Chromebook Detachable CM3』も紹介しておきます。
Intel CPUではなく、ARM SoCが搭載されているChromebookであれば、動作するAndroidアプリも多いので、デジタイザーペン対応のChromebookをお絵描きタブレットとして使うのも手。ただ、全部のAndroidアプリが完全動作するわけではないので、購入前にアプリの動作確認をすることを推奨。
ちなみに、CLIP STUDIO PAINTはChrome OS版もリリースされています。

Chromebookの多くは『USI(Universal Stylus Initiative)』という、プロトコルのデジタイザーペンを採用しています。
ASUS Chromebook Detachable CM3には、最初からデジタイザーペンが付属しているのですが、本体収納式なのでお絵描きするにはちょっと厳しい。なので、別途USIに対応したデジタイザーペンを用意すると快適に使えるでしょう。
同じくASUSからは『ASUS PEN SA300』という、4,096段階の筆圧感知に対応した、USIプロトコルのデジタイザーペンが販売されています。
購入前のチェック事項
デジタイザーペン対応のAndroidタブレットを購入する上でチェックしておきたいのが、採用されているデジタイザーペンのプロトコルが何か、お目当てのアプリがあるか、という2つ。
デジタイザーペンのプロトコル

iPadとは異なり、Androidタブレットで採用されているデジタイザーペンは、メーカーによって異なります。なので、製品によって、描画性能や快適性が大きく変わってきます。
今回紹介したAndroidタブレットの中だと、Galaxy Tabシリーズで採用されている『Wacom EMR』が、非常に優秀で快適に書く(描く)ことができます。Chromebookで幅広く採用されている『USI』も、硬質な書き心地が許容できるのであれば、比較的快適に使える部類だとは思います。
いずれにせよ、採用されているデジタイザーペンのプロトコルによって、書きやすい・書きづらい、という重要な部分が変わるので、ここは要チェック。
利用したいお絵描きアプリ

iPadとAndroidタブレットを比べると、クリエイティブ用途においてはiPadのほうが先行しているため、専門性の高いアプリの数に差が出てしまっています。
とはいえ、『CLIP STUDIO PAINT』や『MediBang Paint』のようなメジャーなお絵描きアプリはAndroid用にもリリースされているので、そこまで気にする必要はなかったりします。ただ、マイナーなアプリだと「iPadではあるのに、Androidだとない!」ということもあるので、このあたりは注意が必要です。
最初は iPad + Apple Pencil がおすすめ

これを言ってしまうと、今まで話してきた内容を否定することになってしまうのですが、まだ何もデジタイザーペン対応のタブレットを持っていないのあれば、iPadとApple Pencilを買うのがベター。
Androidタブレット + デジタイザーペン で不満を持つことがあっても、 iPad + Apple Pencil で不満を持つことはそうそうないので、まずはiPadから手を出すのがおすすめ。
ですので、特別な理由がない限り、まずはiPadとApple Pencilを購入して使ってみて、自分に合わないと感じたらAndroidタブレットに移行する…というのが、失敗するリスクが減るはずです。

…元も子もないですわ。

それだけ、iPadとApple Pencilが強いのであーる。
まとめ「Androidタブレットもペン対応の時代」

iPad + Apple Pencil という絶対王者が存在しているので、Androidタブレットは地味な存在に見えてしまいがち。ですが、デジタイザーペン対応の製品が少しずつ増えつつあります。これは嬉しい限り。
こうやって製品の絶対数が増えてくると、クリエイター向けのAndroidアプリも相対的に増えてくるので、今後もデジタイザーペン対応のAndroidタブレットが増えていってほしいものです。

ペンデバイス好きとしては良い時代が到来したっ!
おまけ

今回紹介したAndroidタブレットなんだけど……。

どうかしたのですか?

発売ホヤホヤの『Xiaomi Mi Pad 5 Pro』以外、全部買っているのであーる!

…え!?

だから、これはXiaomi Mi Pad 5 Proも買わないといけませぬなー。

えーと…なんでそうなるん!?
おわり
Androidにもペンデバイスの波が来てるっ!