広告ブロック『Adblock』は“善か悪か”—違法性と批判について

広告ブロック『Adblock』は“善か悪か”—違法性と批判について

いちアドオンに悩まされる…。

Webの世界で切っても切れないのが“広告”です。そして、それをブロックするのが『Adblock』ですが…これは“悪”で”違法”なのでしょうか

まの
私たちも関係する問題ですが、なかなか難しい問題です。
四条ねこ
ユーザーからすると広告ブロックは便利だけど、運営からすると不利益を被るからねー。
さたえり
今回は社会派なTechネタやんね。

『Adblock Plus』とは

『Adblock Plus』とは

広告ブロック機能自体は、アプリやブラウザーのアドオンとして提供されています。その中でも、特に有名なのが『Adblock Plus』でしょう。

まの
簡単に言うと、Webサイト上の広告を全て“非表示”にするソフトですね。
四条ねこ
凄いのが、ブログやキュレーションメディアだけじゃなくて、YouTubeやニコニコ動画みたいな動画共有サイトでも有効ってことだよねー。
『Adblock Plus』の効果は絶大。

『Adblock Plus』の効果は絶大。

『Adblock Plus』のような広告ブロック機能を使うと、非常にブラウジングや動画視聴がサクサクするのは事実。だからこそ、多くのユーザーが利用しているのでしょう。

当然の如く、YouTubeでも広告ブロックは有効。

当然の如く、YouTubeでも広告ブロックは有効。

前述の通り、Web上のありとあらゆる広告をブロックできます。最近では、『Adblock Plus』をオフにしないとWebサイトを表示させないようにする対抗策もありますが…。

ついに動いた?米メディアがadblockユーザーに仮想通貨マイニングを提案へ

2018.02.15
まの
そんな“イタチごっこ”があって、2018年2月に米『Salon.com』が、広告ブロックかマイニングかを選択させる…みたいなことがあったわけです。
さたえり
まぁ、ユーザーにとっては便利ツールやけど、運営にしてみたら“100%悪”と思ってしまうやんね。
四条ねこ
私たちのこのブログも、他人事じゃないもんねー。
まの
そうなんですよ。
この問題は、なかなかに根深いものだと思います。

要するに、『Adblock Plus』に始まる広告ブロック機能は、ユーザーと運営側の“思惑の乖離”があるわけですね。

広告ブロックは“違法”か否かの判例

広告ブロックは“違法”か否かの判例

「広告ブロックは違法だ」

そのように言う人もいます。
当然ですが、そう思うのは運営側の人が多いでしょう。

まの
そんな中、実際に裁判に発展した事例があるわけです。
さたえり
さ…裁判っ!

2018年4月、独のメディア企業『Axel Springer』が、Adblock Plusの開発元であるeyeo GmbHを、“広告ブロックは違法”だとして訴えていた裁判の判決が下されました。

四条ねこ
で、判決はどうだったのー!?
まの
それがですね、広告ブロックは“合法”となったんですよ。
実際、ドイツでは広告ブロックは合法と認められた。

実際、ドイツでは広告ブロックは合法と認められた。

結局、ドイツ連邦最高裁は『Adblock Plus』を合法との判決を下しました。つまり、あくまでドイツにおいては“違法性ナシ”ということです。

まの
ひとつの基準値になった判例ですね。

どうして“悪”として批判されるのか

どうして“悪”として批判されるのか

どうして、広告ブロックが裁判になるくらいに問題化し、悪者として批判されるようになったのでしょうか。

まの
理由は…

  • 広告へのアンチテーゼと対立構造
  • ビジネスモデル自体への疑問

があるような気がします。

理由1.広告へのアンチテーゼと対立構造

1つ目の理由は、Webサイトの執拗な広告をに対するアンチテーゼだと思います。

四条ねこ
んんー?どゆことっ!?
まの
運営側の“露骨な”利益追求と、それを疑問と呈する『Adblock Plus』の関係性による歪みなのです。

広告ブロックがここまで人気を博した理由にもなりますが、広告が露骨に多いサイトや、非常にユーザーに不親切な表示をするサイトがあります。それを“悪”と思う層と、それを消そうとする『Adblock Plus』を“悪”とする層の対立構造があります。

どちらがどうとは言えないですが、生産活動の阻害をする『Adblock Plus』を“悪”と、サイト運営側は少なくとも思うでしょう。

理由2.ビジネスモデル自体への疑問

2つ目の理由は、『Adblock Plus』のビジネスモデル自体への疑問があるということだと思います。

さたえり
確かに、開発元にお金が入らないと『Adblock Plus』をリリースする意味はないやんね!
まの
そういうことです。
一部で批判されるのは、開発元への利益の流れ方でしょう。

この辺の詳しい背景は、Wiredの『普及する広告ブロック:ウェブビジネスは生き残れるのか』に書かれています。

端的に言うと、「広告ブロックをして欲しくないなら、表示してあげるぶんお金をください」ということです。要は、開発元のeyeo GmbHにマージン的なお金が発生するということです。

四条ねこ
その心はー!?
まの
広告をサイトに表示する一連の流れに一社余計に噛む…そんな感じでしょうか。

ユーザーというよりは、広告事業主が目の上のたんこぶとして見ているということです。

コンテンツがタダなのには理由がある

コンテンツがタダなのには理由がある

話は変わりますが、多くのWebコンテンツは“無料”です。

無料コンテンツではありますが、どこがで利益を出さなければなりません。もちろん、趣味やボランティア的な運営は除きます。

まの
ユーザーに課金させない代わりに、広告を表示しているのです。

広告ナシの有料コンテンツを見るか、広告アリの無料コンテンツを見るか…ユーザーにとっては、どちらが幸せかということです。

あるべき姿のWeb広告とは

あるべき姿のWeb広告とは

そもそも、広告ブロックがここまで使われるのは、“やり過ぎな広告”が蔓延したからでしょう。

まの
画面の9割を占めるウインドウ広告や、コンテンツに被さるフロート広告のせいかも知れませんね…。
四条ねこ
利益ばっかり追求しちゃって、読み手のことを考えなかった結果が『Adblock Plus』を生んだってことだねっ!
まの
そういうことですね。

本来あるべきWeb広告の姿は、ユーザーにも運営側にもメリットがあるスタイルです。言うのは簡単ですが、実際は難しい面が多いですがね…。

広告をクリックしないと進めないものや、非表示ボタンが意図的に小さくされているものがなくなれば、多少はユーザーフレンドリーなWeb広告になるとは思います。

総評:広告ブロックが不必要になる形が理想か

総評:広告ブロックが不必要になる形が理想か

誤解を恐れず言うと、広告ブロック機能はなくなるのが理想です。

四条ねこ
それって、Adblock Plusディスりー!?
まの
違います。
Web広告の健全化が望ましいということです。

正直、『Adblock Plus』を使いたくなるレベルで、酷い広告を出すサイトも少なくありません。その酷い広告手法こそが“悪”であり、Adblock Plusは悪でないかも知れません。

さたえり
広告の出し方について再考するタイミングが来ているんやろうね。
まの
そう思います。
ドイツの判例もそうですし、広告のあり方について問われているかも知れません。

広告ブロック機能が不要になるくらいの、健全化されたWeb広告とサイト運営が100%になればよいのですが…。

おまけ

まの
非常に難しい問題です。
四条ねこ
うーむ…どうしたらいいんだろうねー。
さたえり
サイト運営側もそうやし、Googleみたいな広告屋も考えないとダメな問題かもやね。
まの
ユーザーに「この広告鬱陶しい」と思われないようにしたいですね。
四条ねこ
うちのブログは大丈夫かなー?
まの
難しいですね。
全ユーザーが良しと思わないかも知れませんからね。

おわり

Source:Adblock Plus