『週刊ガジェットニュース斜め読み』とは?
一週間のテック系ニュースをおさらい、新製品の発売日情報をチェック、来週のセール情報をチェック、などなど…していくガジェット系ニュース記事です。
- 今週は「LLMとジェネレーティブAIの進化」だ
- 気になるコト:著作権に配慮した画像生成AI『Adobe Firefly』登場
- 気になるモノ:生涯保証付きの工具セット『iFixit Pro Tech Toolkit』
2023年第12週は、Amazonが追加の大規模レイオフ、画像生成AI『Bing Image Creator』登場、『LINE Out』が5月末で終了、Googleの対話型AI『Bard』が公開、生成系AI『GitHub Copilot X』登場、な一週間でした。
競争が激化してきてますわね。
シンギュラリティが起こる日も近い……のかな!?
目次
今週のガジェットニュース回顧
2023年3月19日(日)
- 次期アップデートでGoogle Pixelのマークアップにおける脆弱性が修正
ニュース概要
9to5Googleは2023年3月18日(PST)、Google Pixelにおける『aCropalypse』と呼ばれる、マークアップアプリを用いてトリミングしたスクリーンショットが第三者の手によって復元できてしまう脆弱性について、2023年3月のセキュリティアップデート『Android 13 QPR2』で修正されたと報じた。
Source:9to5Google
同様の脆弱性が、Windowsの『Snipping Tool』でも見つかったそうですな。
2023年3月20日(月)
- サイバーエージェント藤田晋氏が2026年に会長職へ異動
ニュース概要
サイバーエージェントの代表取締役である藤田晋氏は2023年3月20日(JST)、自身のブログにて、2026年にサイバーエージェントの新社長を内部から昇格させ、藤田晋氏は会長に異動すると述べた。
Source:Ameba
後進に道を譲って、企業の代謝を良くしていくわけですね。
2023年3月21日(火)
- Amazon CEOが約9,000人のレイオフを発表
ニュース概要
AmazonのAndy Jassy CEOは2023年3月20日(PST)、今後数週間以内に約9,000人をレイオフすることを発表した。レイオフの対象となるのは、AWS、People Experience and Technology、広告、Twitch、といった部門。
Source:Amazon - Adobeが安全に商用利用可能な画像生成AI『Firefly』を発表
ニュース概要
Adobeは2023年3月21日(PST)、同社の画像生成AI『Creative Generative AI』の新しいファミリーとして、『Firefly』のベータ版を発表した。
『Firefly』は、Adobe Stockやオープンライセンスコンテンツ、著作権が期限切れになったパブリックドメインコンテンツが学習ソースとなっており、安全に商用利用ができるというのが利点とのこと。
Source:Adobe - Bing chatに画像生成AI『Bing Image Creator』実装開始
ニュース概要
Microsoftは2023年3月21日(PST)、Bing chatにおいて、画像生成AI『Bing Image Creator』の実装開始を発表した。なお、『Bing Image Creator』は、OpenAIのDALL∙Eをベースとしている。
Source:Microsoft
ここにきて、Microsoft Bingの存在感が日に日に増してきていますわね。
2023年3月22日(水)
- NTT東西が高齢者の『ナンバー・ディスプレイ』無償化を発表
ニュース概要
東日本電信電話、西日本電信電話、は2023年3月22日(JST)、特殊詐欺犯罪の防止における取り組みの一環として、70歳以上の契約者における『ナンバー・ディスプレイ』および『ナンバー・リクエスト』の無償化を発表した。
Source:NTT-West - 音声通話サービス『LINE Out』が5月末で終了
ニュース概要
LINEは2023年3月22日(JST)、音声通話サービス『LINE Out』を2023年5月31日午後5時を以って、サービス提供の終了を発表した。
Source:LINE - 携帯電話キャリアにおける2023年度の『電話リレーサービス料』が発表
ニュース概要
NTTドコモ、KDDI、沖縄セルラー、ソフトバンク、楽天モバイル、UQコミュニケーションズ、は2023年3月22日(JST)、2023年度の『電話リレーサービス料』を発表した。
2023年度の『電話リレーサービス料』は、 2023年4月 ~ 2024年1月 が税込1.1円、 2024年2月 ~ 2024年3月 が0円、となる。
Source:NTT DOCOMO
- DPReviewのサイトが2023年4月10日に閉鎖
ニュース概要
Digital Photography Reviewは2023年3月21日(PST)、同サイトが2023年4月10日を以って、閉鎖されることを発表した。これは、親会社であるAmazonの年次事業計画の一環とのこと。
Source:Digital Photography Review - Googleの対話型AI『Bard』が米国と英国で公開
ニュース概要
Googleは2023年3月21日(PST)、大規模言語モデル『LaMDA』を利用した対話型AI『Bard』が、米国と英国にて利用可能になったことを発表した。
Source:The Keyword
Google『Bard』の回答精度も気になるところやんね。
2023年3月23日(木)
- SMPがAI音源検索機能を搭載した『SONY MUSIC PUBLISHING LIBRARY MUSIC』を開設
ニュース概要
ソニー・ミュージックパブリッシングは2023年3月23日(JST)、ソニーコンピュータサイエンス研究所が研究開発した世界初となる、人工知能『Deep12』の類似音源検索機能を備えた、SONY MUSIC PUBLISHING LIBRARY MUSICサイトを、同日より開設したことを明らかにした。
Source:Sony Music Entertainment - 阪大と富士通が量子コンピュータの実用化を早める新たな量子計算アーキテクチャを確立
ニュース概要
大阪大学の量子情報・量子生命研究センター、富士通、は2023年3月23日(JST)、量子コンピュータの実現に不可欠な量子エラー訂正に必要な物理量子ビット数を大幅に低減することで、現行コンピュータの計算性能を超える量子コンピュータの実用化を早めることが可能な高効率位相回転ゲート式量子計算アーキテクチャを確立したことを明らかにした。
Source:Fujitsu
- GitHubがGPT-4ベースの生成系AI『GitHub Copilot X』を発表
ニュース概要
GitHubは2023年3月22日(PST)、OpenAIのGPT-4をベースとした生成系AI開発ツール『GitHub Copilot X』を発表した。
『GitHub Copilot X』には、AIと対話しながらコーディングが可能となる『Copilot Chat』や、プルリクエストの説明文を自動生成する『Copilot for Pull Requests』などが実装されている。
Source:GitHub - Microsoftがコラボレーションアプリ『Loop』を発表
ニュース概要
Microsoftは2023年3月22日(PST)、Notionライクなコラボレーションアプリ『Microsoft Loop』を発表した。なお、すでにパブリックプレビューがウェブにて公開されている。
Source:Microsoft - イーサネットの生みの親であるBob Metcalfe氏がチューリング賞を受賞
ニュース概要
Association for Computing Machineryは2023年3月22日(EST)、2022年のチューリング賞の受賞者として、イーサネットの生みの親であるRobert Melancton Metcalfe氏を指名したことを発表した。
Source:ACM - Nothingが完全ワイヤレスイヤホン『Ear (2)』を発表
ニュース概要
Nothingは2023年3月23日(GMT)、アクティブノイズキャンセリングに対応した完全ワイヤレスイヤホン『Ear (2)』を発表した。日本での発売日は、2023年3月23日より。
Source:Nothing
Nothing『Ear (2)』は、LDAC非対応なのがもったいないんよね。
2023年3月24日(金)
- 2023年4月から楽天モバイルユーザーは『パ・リーグ Special』が付帯
ニュース概要
Rakuten Mobileは2023年3月24日(JST)、2023年4月1日より、楽天モバイル『Rakuten UN-LIMIT VII』契約中のユーザーは、『Rakuten パ・リーグ Special』の楽天モバイル専用プラン『Rakuten パ・リーグ Special for 楽天モバイル』が追加料金無料で利用可能となることを発表した。
Source:Rakuten Mobile
- OpenAI『ChatGPT』にプラグイン機能が実装開始
ニュース概要
OpenAIは2023年3月23日(PST)、同社のAIチャットボット『ChatGPT』において、プラグイン機能のロールアウトを開始したことを発表した。最初のプラグインは、ExpediaやKAYAKなど。
Source:OpenAI - Twitterが従来の青いチェックマークの廃止を発表
ニュース概要
Twitterは2023年3月23日(PST)、Twitter Blue開始以前に提供していた従来の青いチェックマークについて、2023年4月1日より、順次廃止していくことを明らかにした。これにより、チェックマークを維持するためには、個人においては『Twitter Blue』を、組織においては『Verified Organizations』を、それぞれ加入する必要が出てくる、
Source:Twitter - 新型『AirPods Pro 2』はUSB Type-Cポートが採用されるとの噂
ニュース概要
Apple製品の著名なアナリストであるMing-Chi Kuo氏は2023年3月23日(PST)、『AirPods Pro 2』と呼ばれる新型AirPods Proは、Lightningではなく、USB Type-Cポートが採用されると報じた。なお、『AirPods Pro 2』は今年後半に出荷開始されるとのこと。
Source:Twitter - Asus『ROG Phone 7』は2023年4月13日に正式発表されるとの噂
ニュース概要
9to5Googleは2023年3月24日(PST)、AsusのゲーミングスマートフォンであるROG Phoneの最新機種『ROG Phone 7』について、2023年4月13日に、ライブストリーミングイベントにて正式発表が行われると報じた。
Source:9to5Google - Xiaomiが『Redmi Note 12 Series』をグローバル発表
ニュース概要
Xiaomiは2023年3月24日(CST)、Redmi Noteシリーズのスマートフォン『Redmi Note 12』『Redmi Note 12 5G』『Redmi Note 12 Pro 5G』『Redmi Note 12 Pro+ 5G』をグローバル発表した。なお、日本での発売は未定。
Source:YouTube - Xiaomiが『Redmi Watch 3』をグローバル発表
ニュース概要
Xiaomiは2023年3月24日(CST)、スマートウォッチ『Redmi Watch 3』をグローバル発表した。なお、日本での発売は未定。
Source:YouTube
こうやって、少しずつ『Lightning』が廃止されていくのであーる。
2023年3月25日(土)
- Google Pixelに『Adaptive Charging』の通知機能が追加
ニュース概要
9to5Googleは2023年3月24日(PST)、Google Pixelに搭載されている『Adaptive Charging』において、Googleは同機能がアクティブになったときに通知が届くようにアップデートを進めている、と報じた。同機能は『Adaptive Charging is on』という名前とのこと。
Source:9to5Google
そういえば、『ムーアの法則』で有名なゴードン・ムーア氏がお亡くなりになったのですね。
ガジェットの発売日情報
- Huawei『HUAWEI WATCH GT Cyber』(スマートウォッチ)
- Nothing『Ear (2)』(完全ワイヤレスイヤホン)
- JAPANNEXT『JN-MD-IPS1401FHDR』(モバイルモニター)
- SwitchBot『SwitchBotハブ2』(スマートリモコン)
- Zepp Health『Amazfit GTR Mini』(スマートウォッチ)
ガジェットのセール情報
開催中のキャンペーン
- キャンペーン開始:2022年10月13日
- キャンペーン終了:2023年5月31日
auで『Google Pixel 7』または『Google Pixel 7 Pro』を購入すると、7,080 Pontaポイントをプレゼント。
- キャンペーン開始:2023年3月1日
- キャンペーン終了:2023年5月31日
有機ELテレビ『LG OLED Flex』を購入した方を対象とした、50,000円キャッシュバックキャンペーン。
- キャンペーン開始:2023年2月7日
- キャンペーン終了:2023年11月30日18:00
LinksMate『カウントフリーオプション』を、今まで一度もご利用されたことのない方を対象に、同オプションを無料で試せるキャンペーン。
開催中のセールイベント
- セール開始:2023年3月24日
- セール終了:2023年3月30日
Amazonにて、SteelSeriesのゲーミングデバイスが10%オフのセール特価。
- セール開始:2023年3月16日11:00
- セール終了:2023年3月31日23:59
『Wacom One』や『Wacom Cintiq』などのペンタブレットがアウトレットセール特価。
今週の気になるニュース
今週の気になるニュースは、
著作権に配慮した画像生成AI『Adobe Firefly』登場
…であーる!
著作権に配慮した画像生成AI『Adobe Firefly』登場
Adobeは2023年3月21日(PST)、『Creative Generative AI』の新しいファミリーとして、画像生成AI『Adobe Firefly』のプライベートベータ版を発表および公開した。
『Adobe Firefly』は、Adobe Stockやオープンライセンスコンテンツ、著作権が期限切れになったパブリックドメインコンテンツが学習ソースとなっており、商用利用を想定した安全なコンテンツを生成するように設計されている。
また、クリエイターは所有コンテンツをトレーニングに使われたくない場合、『Do Not Train』タグを指定することで、Adobe Fireflyの学習ソースから除外されるようになっている。
将来的にAdobe Fireflyは、Adobe Creative Cloud、Adobe Document Cloud、Adobe Experience Cloud、Adobe Expressのワークフローに直接搭載されていく予定。
今回発表された、Adobe『Adobe Firefly』のほかにも、画像生成AIといえば、OpenAIの『DALL·E』が非常に有名です。おそらく、DALL·Eをすでに利用しているユーザーもいらっしゃるはず。
そんな画像生成AIですが、やはり問題となってくるのが、著作権の問題。
クリエイターによっては、所有コンテンツを許可なくトレーニング材料として使われるのを、快くないと思われる方も当然いらっしゃいます。そうなってくると、生成された画像の著作権もグレーになってくる。画像生成AIには、そのあたりの問題が複雑に絡んでくるのです。
そこをクリアしようとアプローチしたのが、今回の『Adobe Firefly』というわけです。
Adobe Fireflyは学習ソースを明確化しており、トレーニングを拒否する『Do Not Train』タグも導入されているため、双方にとって使い勝手の良い画像生成AIになってくる予感がしております。
商用利用するなら、『Adobe Firefly』が最適解になりそうあーる。
仕様やポリシーも考えられていますし、当面ベンチマーク的存在になりそうですわね。
今週の気になるガジェット
今週の気になるガジェットは、
生涯保証付きの工具セット『iFixit Pro Tech Toolkit』
…であーる!
生涯保証付きの工具セット『iFixit Pro Tech Toolkit』
iFixit『Pro Tech Toolkit』とは、デジタルデバイスの分解や修理に必要なツールをまとめた工具セット。
- 9,900円
かの有名なiFixitが出している公式工具セット、それがこの『Pro Tech Toolkit』。
ドライバーやピンセットなどの工具は、安いものであれば数百円から購入できますが、チープな工具を使うのはご法度。工作精度の良くないドライバーを使ったりすると、簡単にネジ穴を潰してしまいます。そういうこともあり、筆者は長らく『エンジニア』製の工具を愛用中。
なのですが、このiFixit『Pro Tech Toolkit』のレビューを見てみると、エンジニア製に負けず劣らずの絶賛の嵐。しかも、メーカーの生涯保証まで付いているのです。
価格もそこまで高くないし、買うかかなり迷っているのであーる。
こういう工具セットを1つ持っておくと、取り回しが良くなるもんね。
編集後記
OpenAIの大規模言語モデルGPT-4を利用して開発されたアプリ、『5 Movies』がApp Storeにてリリースされました。
アプリの内容としては、毎日ユーザーに合った映画をレコメンドしてくれる、というものなのですが、「ここまで来たか」と感慨深いものがあります。大規模言語モデル、その開発競争は始まったばかりなのです。
おまけ
ここまでAIが進化すると、開発者の倫理観が試されてきますな。
一歩間違えると、ですものね。
人類の生活が豊かになる方向で進化していってほしいやんね!
おわり
うーむ、大規模言語モデルを用いたツールが畳み掛けるように登場しますな。