最速充電はどれだ?
対応デバイスも増えた『USB PD』だが、これがすっごくややこしい。なので、USB PDのおさらいと、USB PD対応ケーブルをまとめてみました!あ、USB PD充電器もね!
それは今回の記事で探すのだ〜♪
目次
はじめに
USB PD対応ケーブル・USB充電器をまとめる前に、まずは少しだけ『USB PD』という規格についてお勉強してみます。調べてみると、これがまた凄くややこしいのでした…。
『USB PD』とは
そもそも『USB PD』とは、USB Power Deliveryの略で、USBの国際標準規格のひとつです。簡単に言ってしまうと、USB充電を高速で行う規格のことです。
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USB 2.0:2.5W
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USB 3.0:4.5W
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USB BC:7.5W
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USB PD:100W
この『USB PD』は、5V・9V・12V・15V・20Vという5段階の電圧(V)に、電力(A)を最大5Aまで供給し、最大100Wの電力供給を実現している。
しかし、このUSB PDが非常に厄介で、これから解説する条件をクリアすることで、USB PDを使った充電ができる仕組みになっている。
USB PD充電が成立する条件
USB PDを使った充電を行う場合、以下の3つの条件をクリアする必要がある。
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デバイスがUSB PD対応であること。
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USB充電器がUSB PD対応であること。
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USB Type-CケーブルがUSB PD対応であること。
USB PDケーブルの仕様
原則として、USB PDに対応しているケーブルは、USB Type-C to USB Type-Cケーブルしか存在ない。つまり、両端子がUSB Type-CであるUSBケーブルしかない(例外はある)のです。
USB PD対応のケーブルには、
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3A対応(最大60W出力)
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5A対応(最大100W出力)
の2種類が存在する。
ちなみに、5A対応のUSB PDケーブルは、『E-Marker』と呼ばれるチップを搭載されている必要がある。
探せば見つかるかも知れませんが、有名なメーカーで調べてみると、最大60W出力が限界のような感じでした。なので、とりあえずは、3A対応のUSB PD対応ケーブルでよさそうです。
しかし、MacBook Pro 15インチの充電器は87Wなので、必然的に5A対応のケーブルでないといけません。3A対応ケーブルでも使えるのですが、電力供給量が足らず、“充電”でなく“給電”になる可能性があります。そこは要注意。
USB-C PD対応ケーブル一覧
そんなこんなで、ややこしいUSB PDに対応している主なUSBケーブルをまとめてみました。
USB 2.0ケーブル
製品名 | Apple USB-C充電ケーブル(1m) | Anker PowerLine+ USB-C & USB-C 2.0 ケーブル 0.9m | U2C-CC5P20NBK | MIXIT↑ DuraTek USB-Cケーブル | CB-CD6 |
メーカー | Apple | Anker | ELECOM | Belkin | AUKEY |
ケーブル長 | 1.0m | 0.9m | 2.0m | 1.2m | 2.0m |
出力 | 不明 | 不明 | 5A | 3A | 3A |
備考 | - | 布巻きケーブル ポーチ付属 |
- | 布巻きケーブル | 布巻きケーブル |
USB PD対応のUSB 2.0のケーブル。
最大出力に記載がないものがあったのですが、USB 2.0でも5A出力のものがありました。MacBook Pro 15インチなどのデバイスを充電するなら、5A出力のものを選ぶのが良さそうです。
USB 3.0ケーブル
製品名 | cheero Type-C to Type-C Cable 100cm | Anker PowerLine II USB-C & USB-C 3.1(Gen2) ケーブル | USB3-CC5P05NBK |
メーカー | cheero | Anker | ELECOM |
ケーブル長 | 1.0m | 0.9m | 0.5m |
USB | 3.0 | 3.1 | 3.1 |
出力 | 3A | 5A | 5A |
備考 | 布巻きケーブル | - | - |
USB PD対応のUSB 3.0以降のケーブル。
USB 3.0/3.1のケーブルになると、5A出力対応のケーブルも増えているイメージ。繰り返しになりますが、大きな電力供給量を必要とするデバイスを充電する際には、5A出力のケーブルを選びましょう。
USB PD対応充電器まとめ
製品名 | Anker PowerPort Speed 1 PD30 | RP-PC104 | Anker PowerPort ll PD - 1 PD and 1 PowerIQ2.0 | Anker PowerPort I PD - 1 PD & 4 PowerIQ | PA-Y10 | PA-Y12 | Satechi Type-C 75W トラベルチャージャー |
メーカー | Anker | RAVPower | Anker | Anker | AUKEY | AUKEY | Satechi |
最大出力(W) | 30W | 45W | 30W | 60W | 56.5W | 72W | 75W |
USB-A端子数 | - | - | 1 | 4 | 1 | 2 | 3 |
USB-C端子数 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
備考 | - | 超軽量 レビューあり |
PowerIQ 2.0 USB Type-C端子最大30W |
PowerIQ USB Type-C端子最大30W |
AiPower USB Type-C端子最大46W |
AiPower USB Type-C端子最大60W |
Quick Charge 3.0 USB Type-C端子最大60W |
主なUSB PD対応のUSB充電器。
USB PD対応のUSB充電器を購入する際には、ひとつ気をつけておきたいことがあります。それは、USB充電器全体の最大出力と、USB PD対応のUSB Type-C端子の最大出力が異なる場合があるということです。
充電デバイス側(PCやスマホなど)が、低い電力供給量でも充電できるものであれば大丈夫ですが、MacBook Pro 15インチやDell XPS 15 2-in-1のような、多くの電力供給量が必要なデバイスの場合は、充電器選びに慎重になったほうがよいですね。
オススメの組み合わせ
基本的に“大は小を兼ねる”のがUSB PDなので、良さそうなケーブルと充電器の組み合わせを考えてみました。
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充電器:RP-PC104
だねっ!
持ち運びを考慮して、取り回しが抜群に良いBelkinの『MIXIT↑ DuraTek USB-Cケーブル』と、薄型軽量なのに45W出力が可能なRAVPower『RP-PC104』をチョイス。
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ケーブル:U2C-CC5P20NBK
だねっ!
据え置きなので、ケーブル長と高出力で端子の多さを重視。充電専用なので、ケーブルは2.0でもOKと判断し、ELECOMの『U2C-CC5P20NBK』を、充電器は全部入りのSatechiの『Satechi Type-C 75W トラベルチャージャー』をチョイス。
総評:USB PDは複雑なので注意
ごちゃごちゃしてしまったので要約すると、
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USB PDは最大100W出力
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USP PD対応ケーブルは原則USB-C to USB-Cのみ
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USB PD対応ケーブルには3A・5A出力がある
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USB PD対応充電器の出力は機種によりバラバラ
ということです。
ほんとややこしい…。
おまけ
おわり