- いまだにUSB Type-C非搭載のPCがリリースされてる!
- いまどきUSB Type-Cがないのは実用上かなり厳しい!
- Type-Cプラグしかない機器だと接続時に詰んでしまう!
“Type-A to Type-C変換は危険”
Windows界隈では、『USB Type-C』のないノートパソコンが、いまだにリリースされています。もし、数年使うつもりならば、USB Type-C非搭載機は避けるのがベターかもしれません。そんなお話。
安価なパソコンなら、まだあり得ますわね。
でも、さすがにないと不便やんねぇ。
USB Type-Cのないノートパソコン
『USB Type-C』という規格が策定されて、早7年が経ちました。
もうそんなに経つのですね。
時の流れは早いですなー。
USB Type-Cを搭載した黎明期の代表的なデバイスといえば、2015年に発売された12インチMacBookを挙げる人も多いはず。
当時はUSB Type-Cの普及前夜ということもあり、この見たことのないポートをどう扱えばよいのかも分からず、フルサイズのUSB Type-Aをバッサリ切り捨てたことに否定的な意見も多い印象でした。
しかし、さすがに2021年にもなると、USB Type-C周りの環境も整備され、今ではむしろ当たり前の存在になっています。いわゆる、時間が解決してくれた、というやつです。
USB Type-Cが当たり前の時代やもんね。
スマートフォンも、軒並みUSB Type-C化したもんねー。
…iPhone。
ま、さすがに転送速度的にLightningは厳しいから、そのうちUSB Type-C化するでしょっ!
そういうこともあり、「さすがにUSB Type-Cのない最新パソコンなんてないでしょ」と、高を括っていたのですが…なんと、いまだにUSB Type-C非搭載のノートパソコンがリリースされていました。
Dell『Vostro 3510』とASUS『X543MA』がUSB Type-C非搭載だった!
どちらもエントリー機ですわね。
USB Type-Cのない弊害
USB Type-Cが普及した今だからこそ、USB Type-Cのないノートパソコンを使うというのは、かなりの不便を強いられてしまいます。
そんなUSB Type-Cのない弊害、その最たるものが“充電”でしょう。
ノートパソコンの充電をUSB Type-C経由で行えないので、充電をしたいとなると、必然的にACアダプタを使用する必要が出てきます。(USB Type-Cがあっても、USB Power Delivery非対応だと充電不可なので注意)
自宅や会社ならば、ACアダプタでしか充電できなくともそこまで困りません。ですが、外出先で充電したいとなると、ACアダプタという荷物が余分に増えてしまうのが大きなネック。もしUSB PD対応のUSB Type-Cポート搭載ならば、市販のUSB充電器で充電すればよいわけなので、1つ荷物が減らせるというメリットがあったわけです。
また、モバイルバッテリーを使って、ノートパソコンの駆動時間を延長させるということも難しくなってきます。ノートパソコンに対応したモバイルバッテリー(いわゆるHyperJuice的なもの)も市販されていますが、価格もそのぶん高価ですし、汎用性がスポイルされてしまいます。
つまり、USB Type-Cポートがないと、ノートパソコンをモバイルするのは結構大変というわけです。
USB Type-C搭載だけど、USB PD非対応なノートパソコンもあるから、このあたりは難しいのであーる。
充電に100W超過の電力を要するゲーミングノートなどは、仮にUSB PDに対応していても、結局はACアダプタが必要ということもありますものね。
ま、『USB PD 3.1』が普及すれば、240WまではUSB Type-Cから流せるようになるけどねー。
それはまだ数年先って感じやろうね。
USB Type-C非搭載の大問題
USB Type-Cポートがないと、ノートパソコンの充電がACアダプタ頼りになってしまう。これも大きなネックなのですが、それよりもクリティカルな問題があったりします。
それが、USB Type-CはUSB Type-Aに変換できない、ということです。
メス (レセプタクル) |
オス (プラグ) |
Micro USB Micro-B | USB Type-C |
USB Type-A | USB Type-C |
USB Type-C規格内の変換アダプタ
USB Type-Cという規格上、許されている変換アダプタの種類は上表の2つだけで、前述したUSB Type-CをUSB Type-Aにする変換アダプタというのは、いわゆる“規格違反”となってしまいます。
「それくらいいいのでは?」と思ってしまいがちですが、仮にUSB Type-C to USB Type-A変換アダプタが規格上許されるとすると、両端がUSB Type-Aというケーブルの存在を許してしまうことになります。
USB Type-CをUSB Type-Aに変換するのがなぜ危険なのかというのは、両端USB Type-Cがなぜ許されているのかを説明する必要があります。ただ、この話をすると長くなるので、とりあえずここでは“ダメなものはダメ”ということにしておいてください。
話が脱線してしまいましたが、USB Type-CをUSB Type-Aを変換するのが規格違反ということは、USB Type-Cプラグ直付けのアクセサリを、USB Type-Cポートのないパソコンではどうやっても使うことができないということです。
つまり、USB Type-Cポートのないパソコンだと、こういう“詰み”が生じる可能性が出てくるわけです。
USB Type-CしかI/Oを持たないアクセサリでも、そのUSB Type-Cがレセプタクルなら、USB Type-A to USB Type-Cケーブルが使えるからセーフなんだけどねー。
あくまでUSB Type-Cプラグ“直付け”の場合、ということですね?
うぬ、そういうことですな。
まとめ「USB Type-Cはないと困る時代」
USB Type-Aも残ることになっていますが、USB Type-Cがないと困る時代には来ています。
だからこそ、使う・使わないに関係なく、パソコン(特にノートパソコン)にはUSB Type-Cがあって然るべきなのです。そして、USB Type-CをUSB Type-Aに変換するのは危険なのでやめましょう。
いまだに C to A な変換アダプタが売ってる恐怖…しかも有名メーカーから。
おまけ
結論、Appleは正しかった!
…そうなるのですか!?
ちょっと強引やんねぇ。
おわり
USBがType-Aしかない…だとっ!?