- 最大転送速度2,000MB/sのお化けなポータブルSSD!
- ミリタリーライクでクールなデザインは放熱性能も高い!
- デバイスの性能が追いついていないので眠れる獅子感アリ!
未来すぎるゲーミングSSD。
ポータブル外付けSSD、Western Digital『WD_BLACK P50 Game Drive SSD』をレビュー。USB 3.2 Gen 2×2 Type-C…つまり、20Gbps対応の超高速SSD。その実力をしっかりとチェックします。
雄叫び……。
それくらい高速ってわけやね。
目次
本日のレビュー:WD_BLACK P50 Game Drive SSD
WD_BLACK P50 Game Drive SSDってなに?
USB 3.2 Gen 2×2(20Gbps)に対応した、USB Type-C接続のポータブルゲーミングSSD。公称最大転送速度は2,000MB/sを誇る。
- 申し分ない転送速度
- クールなデザイン
- 金属質で高い放熱性
- USBケーブル2種類付属
- 価格が高価
- 現状は眠れる獅子
WD_BLACK P50 Game Drive SSD | |
---|---|
型番 | WDBA3S0010BBK-WESN |
メーカー | Western Digital |
容量 | 1TB |
最大転送速度 | 2,000MB/s |
プロトコル | NVM Express 1.3(NVMe 1.3) |
インターフェース | USB 3.2 Gen 2×2 Type-C |
サイズ | 118×62×14mm |
質量 | 115g |
備考 | 5年保証 |
WD_BLACK P50 Game Drive SSDのスペック
とにかくかっこいい!そして、とにかく速い!!
…問題はUSB 3.2 Gen 2×2対応デバイスがどこまで普及するかだけですなー。
デザインビュー
本体:軍用感&ゲーミング感
サイズ | 118×62×14mm |
質量 | 115g |
WD_BLACK P50 Game Drive SSDのサイズと質量
WD_BLACK P50 Game Drive SSDのサイズは 118×62×14mm で、重さは115g。この手のポータブルSSDにしては金属質なパーツが多く使われているからか、結構ヘビーな感じ。
ゲーミングSSDと謳っているとおり、外観はかなりクール。ライフルのマガジンやグレネードボックスを彷彿とさせるデザインテイストは、持っているだけでホクホクしてしまうレベル。ちなみに、上面は金属製になっており、その質感向上と放熱性の確保に寄与している。
下面は樹脂製なのですが、おそらく排熱用のスリットが複数設けられています。本体の四隅にはゴム足が取り付けられており、据え置き利用時のホールド感や安定感を十分に確保している。また、ゴム足があることによって、若干のクリアランスが確保され、これまた放熱性を高めているそう。
うーむ、よく考えられていますなー。
さすがはゲーミング向けという感じですわね。
…よく分からないけど、このミリタリー感がかっこいいのです。
■インターフェース
- LEDインジケーター
- USB Type-C
本体右面には、接続状態を通知するLEDインジケーター、デバイスとの接続用のUSB Type-Cポート、をそれぞれ搭載。
ひとくちにUSB Type-Cと言ってもいろいろあるが、このWD_BLACK P50 Game Drive SSDに搭載されているものは、『USB 3.2 Gen 2×2 Type-C』というもの。いわゆる『SuperSpeed USB 20Gbps』という最大転送速度が20Gbpsのデュアルレーン接続タイプのUSB Type-C。…要するに、“とりあえず速い”というわけです。
付属品:2種類のUSBケーブルをバンドル
■付属品一覧
- USB Type-A to USB Type-Cケーブル
- USB Type-C to USB Type-Cケーブル
- 取扱説明書
WD_BLACK P50 Game Drive SSDの付属品は、USB Type-A to USB Type-Cケーブル、USB Type-C to USB Type-Cケーブル、取扱説明書(クイックインストールガイド)…という合計3つ。
USBケーブルがType-AとType-Cの両方が付属しているのが嬉しいところ。
ただ、付属しているUSBケーブルの転送プロトコルが何なのかが明記されておらず、そのあたりはちょっとモヤモヤしてしまうところもあったり……。少なくともUSB 3.x系のケーブルであることは分かるのですが、ちゃんと記載してほしいのです。
そういうわけで、別途Thunderbolt 4ケーブルを用意したのであーるっ!
測ってみた
■ベンチマーク環境
- 利用デバイス:MacBook Pro 13″(2020)
- 利用ケーブル:Thunderbolt 4ケーブル
- 接続インターフェース:Thunderbolt 3(USB 3.2 Gen 2)
CrystalDiskInfo
CrystalDiskInfoでWD_BLACK P50 Game Drive SSDの詳細を調べたところ、プロトコルはNVMe 1.3ということが判明しました。
また、内部に搭載されているSSDは「SN750」と表示されていたので、同じくWestern Digital製の『WD_BLACK SN750 NVMe SSD』でしょう。このWD_BLACK SN750 NVMe SSDは、フォームファクタがM.2でインターフェースがPCIeのもの。価格自体は、約1.8万円なので、ガワのケース代金が+0.9万円…なんて考えてはいけません。
いや、ガッツリ考えてるやんね……。
AmorphousDiskMark
1GiB | 32GiB | ||
SEQ1M QD8 | Read | 760.41MB/s | 747.06MB/s |
Write | 804.87MB/s | 821.20MB/s | |
SEQ1M QD1 | Read | 757.51MB/s | 746.84MB/s |
Write | 814.44MB/s | 813.44MB/s | |
RAND4K QD64 | Read | 25.46MB/s | 25.13MB/s |
Write | 173.48MB/s | 164.71MB/s | |
RAND4K QD1 | Read | 25.47MB/s | 25.28MB/s |
Write | 206.56MB/s | 166.53MB/s |
AmorphousDiskMarkのベンチマーク結果
※MacBook Pro 13″のThunderbolt 3ポートにThunderbolt 4ケーブルを接続してexFATフォーマットにて測定。
ベンチマークに利用したMacBook Pro 13″のThunderbolt 3ポートが最大10GbpsのUSB 3.2 Gen 2までにしか対応しておらず、そこが完全にボトルネックになっている様子。
ちなみに、このベンチマークは出荷時に設定されていたexFATフォーマットでのもの。
1GiB | 32GiB | ||
SEQ1M QD8 | Read | 1006.08MB/s | 1005.55MB/s |
Write | 975.73MB/s | 974.72MB/s | |
SEQ1M QD1 | Read | 755.48MB/s | 710.72MB/s |
Write | 808.03MB/s | 828.90MB/s | |
RAND4K QD64 | Read | 235.12MB/s | 232.33MB/s |
Write | 132.17MB/s | 148.01MB/s | |
RAND4K QD1 | Read | 25.48MB/s | 25.27MB/s |
Write | 185.39MB/s | 181.99MB/s |
AmorphousDiskMarkのベンチマーク結果
※MacBook Pro 13″のThunderbolt 3ポートにThunderbolt 4ケーブルを接続してAPFSフォーマットにて測定。
せっかく高速なSSDを購入したのに…というわけで、APFSでフォーマットし直して、再度ベンチマークを同条件で測定してみました。
元のデバイス(MacBook Pro 2020)が10Gbps止まりというのは変わらないので、どうしても頭打ち感が否めないのは事実。とはいえ、USB接続の外付けSSDで、ここまでの数値を叩き出せるという点は素晴らしいのひとこと。
Blackmagic Disk Speed Test
1GB | 5GB | |
Read | 890.2MB/s | 891.4MB/s |
Write | 906.5MB/s | 904.4MB/s |
Blackmagic Disk Speed Testのベンチマーク結果
※MacBook Pro 13″のThunderbolt 3ポートにThunderbolt 4ケーブルを接続してexFATフォーマットにて測定。
せっかくなので、Blackmagic Disk Speed Testでもベンチマークを測定してみました。こちらは出荷時のexFATフォーマットでのもの。
USB 3.2 Gen 2×2対応のデバイスが欲しくなっちゃうよねー。
Thunderbolt 3やThunderbolt 4をインターフェースに持つパソコンは増えつつありますが、意外とUSB 3.2 Gen 2×2対応のものは増えませんよね。
USB 3.2 Gen 2×2が普及しきる前に、全部USB4になるかも……。
使ってみた
AとCの2種類のケーブルが付属
私は付属品は基本的に使わない派なのですが、Type-AとType-Cの合計2本のUSBケーブルをしっかりとバンドルしている点は高評価。ただ、せっかくUSBケーブルを付属するのであれば、少なくとも“どの規格”のUSBケーブルなのかをしっかりと明記してほしいところ。
USB 3.2 Gen 2×2が普及していない(今後普及するかも謎)ところを考えると、最大10GbpsのUSB 3.2 Gen 2(USB 3.1 Gen 2)だと思われるのですが、この奥歯に物が挟まった感が解せぬ……。
だから、別途Thunderbolt 4ケーブルを用意したわけですね?
そゆことあーるっ!
Thunderbolt 4のパッシブケーブルさえあれば“これさえあれば何もいらない”だからねっ!
なんか聞いたことあるフレーズやね……。
頑丈で放熱性に優れる本体
ポータブルSSDで気になる発熱。このWD_BLACK P50 Game Drive SSDも、例に漏れず、触ると結構な熱を持っていることを感じる。これは言い換えれば、しっかりと外に排熱できているということでもあるわけです。
前述したように、本体上面はアルミと思しき金属素材になっており、本体下面は樹脂素材ながらスリットが多数設けられているため放熱性も高い。これなら熱によるパフォーマンスの低下や寿命が短くなる心配をあまりせずに利用することができるのではないでしょうか。
まとめ「美しく速いゲーミングSSDの決定版」
そういうわけで、Western Digital『WD_BLACK P50 Game Drive SSD』のレビューを総括すると…
- USB 3.2 Gen 2×2 Type-C搭載
- 最大2,000MB/sのオバケな転送速度
- ミリタリーライクでクールなデザイン
- 現状では眠れる獅子感が凄い
という感じ。
USB 3.2 Gen 2×2 Type-Cがイマイチ普及していないので、20Gbpsの転送を行えず、このSSDが持つ最大2,000MB/sというポテンシャルを活かしきれない現状がちょっともどかしい……。
USB4が普及すれば、最低でも20Gbps(Gen3×1)が行えるようになるので、それまでは約半分のパワーで頑張ってもらいましょう。
本領発揮は何年後だろー!?
おまけ
USB4とThunderbolt 4が一気に普及してほしいぞー!
カオスなUSB Type-Cに終止符を打ってほしいところですわ。
ポートを見れば一発で転送速度が分かる状態になってほしいやんね。
おわり
うぉおおおお!!!