- iTunes Matchという音楽ライブラリのクラウド化サービスが便利!
- Apple Musicとは異なりDRMフリーで管理できるのが魅力的!
- iTunes MatchとNASを組み合わせて音楽帝国を作りたい!
iTunes MatchとNASを有効活用。
私は音楽ストリーミングサービスとして『Spotify』に加入しているのですが、『iTunes Match』というサービスも使っています。なぜApple Musicではないのか。なぜシナジーのない組み合わせで使っているのか。…その理由について語ります。


MacではiTunesという概念が消えつつありますからね。

一般ユーザーからしたら、Apple Musicのほうが便利やもんね。
目次
iTunes Matchとは?

■iTunes Matchの概要
- 機能:iTunesライブラリのクラウド化
- 利用料金:3,980円/年
- 利用可能デバイス:最大10デバイス
- 利用可能曲数:最大100,000曲
この『iTunes Match』とは、自分のミュージック(iTunes)ライブラリ上の楽曲を、自分のApple IDで紐付いているデバイスのどこからでも聞けるようにする、というサービスのことです。
このiTunes Matchは、Apple MusicやSpotify等とは異なり、音楽が聞き放題になる音楽ストリーミングサービスではありません。あくまで自分のライブラリ上の音楽がクラウドを通じて、iPhoneやiPadでも聞けるようになるというもの。Apple Musicにも同様の機能が付与されているのですが、iTunes Matchが完全下位互換というわけではありません(理由は後述)。
認知度がイマイチ低い印象のあるiTunes Matchですが、個人的にはかなり重宝しているサービス。Apple Musicは少し前に解約したのですが、このiTunes Matchに関しては、契約中のSpotifyやmora qualitasと併用して絶賛使っています。

あれ?Apple Musicやめたん!?

それも含めてのiTunes Matchなのであーる。
Apple Music vs iTunes Match

Appleには『iTunes Match』とは別に、ご存知『Apple Music』があります。iTunes Matchのほうがサービスインは先なのに、認知度の低さとややこしさからApple Musicの完全下位互換と思われがち。
そこで、Apple MusicとiTunes Matchを違いを改めて整理してみます。
Apple Music | iTunes Match | |
料金 | 980円/月 | 3,980円/年 |
音楽ストリーミング | ○ | × |
音楽ライブラリ同期 | ○ | ○ |
ライブラリの照合元 | Apple Music | iTunes Store |
ライブラリのDRM | Apple Musicで取扱アリ:DRMに変換 Apple Musicで取扱ナシ:DRMフリー |
DRMフリー |
Apple Music vs iTunes Match
Apple MusicとiTunes Matchの違いを見てみると、音楽ストリーミング機能の有無は当然あるとして、自分のiTunesライブラリの音楽データをライブラリ同期で『iCloudミュージックライブラリ』上にアップロードするときの扱いが変わることが分かります。
このあたりの挙動はややこしいので詳細な説明は割愛するとして、iTunes Matchならば、自分のiTunesライブラリにある音楽データをiCloudミュージックライブラリ経由しても、DRMフリーのまま取り扱えるという圧倒的アドバンテージがあるのです。

クラウド経由でのDRMの有無が異なるというわけですね。

これが地味に便利なんだよねー。
あ、iTunes Match加入状態でApple Musicを契約すると、Apple Music加入中でもライブラリがDRMフリーで扱えるようになっているのであーる。

そうそう、ここでひとつ注意なのですが、Apple Musicにしても、iTunes Matchにしても、ローカルにあるMac/Windows上のiTunesライブラリを削除しての運用はおすすめできません。あくまで、iTunesライブラリ上の音楽データをクラウド化するラッパーなので、元のデータはしっかりと消さずに管理しておく必要があります。
とどのつまり、ちゃんとローカルにあるマスターデータさえ管理できるのであれば、Apple MusicもiTunes Matchも、同じような振る舞いをしてくれるわけです。それにプラスして、クラウド経由での取り扱いをしやすくしてくれるのが『iTunes Match』というわけです。

iTunes Matchに加入しても、元の音楽データはちゃんと残さないと事故る可能性は往々にしてあるからねー。
iTunes Matchを使う理由

iTunes Matchの認知度の低さもあって、前置きがかなり長くなってしまいましたが、これらを踏まえた上での、私がiTunes Matchを使う理由をこれから話していきます。
【理由1】音楽ライブラリのクラウド化
iTunes Matchを使う理由の1つめは、単純に音楽ライブラリをクラウド化したいから。
ただ、単純に音楽ライブラリをクラウド化するだけなら、Dropbox等のクラウドストレージサービスやNASのリモートアクセスを使えばよいわけです。それでもiTunes Matchを選んだ理由は、音楽ライブラリを良い意味でブラックボックス化してくれるから。そして。iTunesベースのデータベース機能を使いたいからです。
Dropbox等でクラウド化した音楽データは、実際に音楽を楽しむという意味ではユーザビリティが低くなってしまいがち。iTunesのようなデータベース機能が備わっておらず、階層化による分類では、一般的な音楽アプリのようなサクサク感は体験できません。
対して、iTunes Matchは音楽管理に特化したクラウド化なので、ユーザビリティを下げることなく、簡単に音楽ライブラリのクラウド化を実現できるというわけなのです。
【理由2】リッピングした曲をDRMフリー管理
iTunes Matchを使う理由の2つめは、CDからリッピングした曲をDRMフリー状態でクラウド化したいから。
Apple MusicではなくiTunes Matchを選ぶ理由は、むしろここしかないでしょう。ただ、このDRMフリーでの音楽管理は非常に便利です。もちろん、マスターデータはどっちにしても消さないようにします。

こういう話をしてると、Napsterを思い出すあーる。
【理由3】ストリーミング楽曲との混同回避
iTunes Matchを使う理由の3つめは、音楽ストリーミングサービスの楽曲とは独立して管理したいから。
Apple Musicを解約した理由でもあるのですが、自分の持っている楽曲と音楽ストリーミングの楽曲を同じライブラリ上で管理するのが、私はどうも苦手。どれが買った曲でどれがストリーミングの曲かは理解しているのですが、やっぱりライブラリを混ぜられてしまうのモヤモヤ感に耐えられなかったのです。
そうはいっても、音楽ストリーミングサービスは便利。そういうわけで、あえてライブラリが混ざらないSpotifyを契約しているというわけです。他人からすれば、音楽アプリが2つになる気持ち悪さがあるかもですが、個人的には明確に分類されているほうが精神衛生的によかったりします。UX的にはApple Musicよりも、Spotifyのほうが楽しませてくれる感もありますからね。
iTunes + NAS で音楽帝国を作りたい

これはiTunes Matchとはあまり関係ないのですが、
iTunes + NAS
という形で、自分の持っている音楽データを管理する“帝国”を作ろうとしています。
- 音楽データはNASで一元管理
- 家ではホームシェアリング
- 外ではiCloudミュージックライブラリ
という形でiTunesを運用していくことによって、自分のiTunesライブラリをさまざまなデバイスで楽しめるようにしていくわけです。
NASに音楽データを置いておくことによって、Mac(Windows)のローカルストレージを圧迫することもありませんし、デバイスが変わったときのデータの引き継ぎも楽。私は頻繁にMacを買い換えるので、データベースとして管理したい音楽ファイルと写真ファイルに関しては、NASで一元管理しておくのが楽だし安全だと思っています。
私はSynology『DiskStation DS218j』(レビュー)というNASを使っているのですが、とにかく多機能で便利。簡易クラウドストレージ機能があったり、NAS自体のバックアップを取れたり…と帝国づくりにもってこい。あまりにも便利だったので、上位モデルのDiskStation DS920+を導入しようか悩んでいます。そのくらいに遊べるし使えるNASなのです。
まとめ「iTunes Matchは地味だけど重宝するサービス」

なんとなく加入者も多くないイメージがある『iTunes Match』ですが、純粋なクラウドを使った音楽管理サービスと考えると非常に有用で便利です。
Apple自身が、iTunes MatchとApple Musicの違いをもっと明示化してくれたらよいのですが、現状では“よく分からないサービス”や“Apple Musicの完全下位互換”と思われていそうな予感。サービスを維持してもらうためにも、もう少し流行ってくれると嬉しいのですが…ね。

NASの強化をやっていきたいお年頃になってきぞぞぞ!
おまけ

「NASの強化をやっていきたいお年頃」ですか!?

…それって、何歳ぐらいのことなん?

え、えーと…18歳なのよさっ!ね?ちぇんちぇい!?

謎のブラックジャック感やめーい!
おわり
iTunes Matchの認知度の低さっ!