- 『Anker 514 Cable』はiPhoneを充電“できない”Lightningケーブル
- 『Anker 514 Cable』はカメラからiPhoneへのデータ転送専用ケーブル
- iPhoneが“USB-C化”するとお役御免する未来が見えている製品でもある
突然ですが、『Anker 514 Lightning to USB-C Accessory Cable』という製品をご存じでしょうか?
実はこのケーブル、特定の用途でしか使えない“超ニッチ”な代物。ただ、一部のユーザーからすると「これ欲しい!」と思ってしまうアイテムなのです。ですなの。


こんなLightningケーブルが発売されていたのですね。

まさに、知る人ぞ知る製品って感じやんね。
目次
『Anker 514 Cable』という奇妙な製品
さまざまなiPhoneアクセサリをリリースしているAnkerですが、その中でもとりわけ奇妙な製品があります。それが、今回紹介する『Anker 514 Lightning to USB-C Accessory Cable』です。
Anker 514 Lightning to USB-C Accessory Cableは、製品名のとおり、 Lightning to USB-C なケーブルとなっております。と、ここまでは普通。
しかしながら、このAnker 514 Lightning to USB-C Accessory Cable、 Lightning to USB-C なケーブルでありながら、肝心のiPhoneへの充電には“非対応”となっているのです。

オチを知っていると「なるほど」となるのですが、初見だと理解不能でしょうね。

なにせ、iPhoneを充電できないLightningケーブルですからな。
『Anker 514 Cable』は何に使うもの?

Image:Anker
iPhoneへの充電には“非対応”となっている、この『Anker 514 Lightning to USB-C Accessory Cable』ですが、一体どういう用途に用いるLightningケーブルなのでしょうか?

Image:Anker
実は、このAnker 514 Lightning to USB-C Accessory Cable、カメラからiPhoneへ直接データ転送をするための専用ケーブルなのです。そして、それ以外の用途では使えません。
ちなみに、対応しているカメラも限定されており、Canon『XF605』『EOS R3』、Nikon『Z 9
』、というフラグシップ機のみ。なお、Canonの場合は『Mobile File Transfer』、Nikonの場合は『NX MobileAir』、というスマホアプリを用いて転送するとのこと。
まさにニッチの極みのような、Lightningケーブルなのです。

これを求める層って、かなり限られてくるやろうね。

Canon EOS R3やNikon Z 9あたりしか対応してないとなると、使うのはハイアマチュアかプロのカメラマンだけですからね。

ま、そういうことですな。
iPhoneが“USB-C化”するとお役御免
話は変わるのですが、iPhone 15では『Lightning』ではなく『USB-C』が採用される、と言われております。
ここで察しの良い方なら気づくかと思われますが、仮にiPhone 15がUSB-C搭載だとしたら、今回の『Anker 514 Lightning to USB-C Accessory Cable』は、完全にお役御免となるわけです。なにせ、肝心のiPhoneがユニバーサル規格のUSB-Cを採用するのですから。
言い換えれば、もっと以前からiPhoneがUSB-C搭載だったなら、こんな超ニッチなケーブルなんて作る必要がなかったのです。それもこれも、AppleがMFi認証によるライセンス商売に味を占めてしまった弊害とも。
そう考えると、「Lightning規格なんて許さん!」と憤慨して、iPhoneのUSB-C化を強制的に進めたEuropean Parliament(欧州議会)は、なかなかのファインプレーをしたのかもしれません。無論、その強引すぎる政治的なやり方については、あまり褒められたものではありませんが。

Lightningコネクタつながりで言うと、iPhoneをポタアンに接続するときのケーブル選定にも苦労するんよね。めっちゃ相性問題が出るし。

うーん、Lightningは取り回しの悪い規格って感じがしますなー。
まとめ「Lightning規格ってめんどくさい」

カメラからiPhoneへ直接データ転送をするため“だけ”の専用ケーブル。
こういう製品をわざわざ作らなくてはいけないほど、Lightning規格ってめんどくさいのです。

iPhone 15で、本当に“USB-C化”することを期待するしかないですな。
おまけ

そもそも、iPhoneに搭載されているLightningコネクタの転送速度が『USB 2.0(最大480Mbps)』なのが解せぬ。

Apple ProRAWの有線転送なんて、まるで考えていませんわね。

そう考えると、完全にレガシーな規格やんね。
おわり
ちなみに、わたしは「これ欲しい!」と思っている派なのであーる。