ようやく新時代の到来?
一般的に”VR元年”は、2016年と言われています。しかし、本当のVR元年は今年。つまり、2018年ではないだろうか?
目次
今までは”VR = 敷居が高い”だった
VRの先駆けといえば、Oculusの『Oculus Rift』や、HTCの『HTC Vive』だと思います。
これらはVR機器をPCと接続し、カメラやモーションセンサーを設置し、ヘッドマウントディスプレイを被り、やっとこさVR体験ができるというものです。正直、想像どおりの”敷居の高さ”があります。
VRは高い
よく、「VR機器は高い」ということを耳にします。
実は『Oculus Rift』なんかは、初値こそ10万円前後でしたが、その後数回の価格改定を経て、現在では5万円台で購入できるようになっています。
私は5万円なら安いと感じてしまうのですが、一般的な考えだと、まだまだ高いとお思いでしょう。そこには、5万円出して娯楽をするというイメージが先行しているからだと思います。VR機器が娯楽に使うものというイメージが払拭されない限り、結構は5万円だと高価だと思われますし、ニッチなままでしょう。
VRはPCが必要
VR機器を敷居の高いものにしているもう1つの要因が、高スペックなPCを要するということです。
実際、『Oculus Rift』にしても、『HTC Vive』にしても、ゲーミングPCでないと動作に厳しいものがあります。もちろん、これら2つはVR機器の中でもトップクラスの性能を持っているので、PCを側にも高スペックを要求されるという側面もあります。
ハイエンドの進化も当然必要だと思いますが、一般的に普及をさせて敷居を低くするためには、ミドルレンジ以下のVR機器をバラ撒かないといけないわけです。
『Oculus Go』が全てを変えた
そんな中、2018年に彗星の如く現れたのが、スタンドアローン型VRヘッドセット『Oculus Go』です。
この『Oculus Go』のどこが、2018年を真のVR元年にした要因だと思うかというと、以下のとおりです。
- 完全なスタンドアローン型。
- スマホが不要。
- 価格も2万円台。
- スピーカーも内蔵。
- 専用アプリの存在。
今までの重量級なVR機器ではなく、『Oculus Go』は完全なるスタンドアローンなVRヘッドセット。しかも、この手の製品にありそうなスマホのドッキングも不要。
そして…安い!
大切なことなのでもう一度…”安い”のです!
『Oculus Go』の良さはいろいろあるが、特筆すべき1つを挙げるとすれば、”ブラウザーの存在”だと思います。
単純だけど、これが”キラーアプリ”と化しているんだよね〜。
「なーんだ、ブラウザーかよ」という声が聞こえなくもないですが、このブラウザーの存在こそが全てを変えると思います。
このようなVRヘッドセットを着ける意味といえば、大変はゲームか動画視聴です。そう、動画視聴。しかし、動画視聴サービス(HuluやNetflix、DAZNなど)の全てが『Oculus Go』用のアプリを出しているわけではないのです。ここまではよくある話ですよね。
しかしながら、この『Oculus Go』にはブラウザーがあります。なので、あらゆる動画視聴サービスを”ブラウザー経由”で利用することができるのです。
これこそ…神!
ありがとう、Oculus Go。
ありがとう、ブラウザー。
価格もそうですが、コンテンツ利用の汎用性が高いのが『Oculus Go』の最大のメリットであり、全てを変えた要因だと思います。
『Daydream View』も全てを変えそう
こんな感じで盛り上がりを見せるVR市場。そうなれば、当然Googleも黙って指をくわえているはずがありません。
そこでGoogleは『Daydream(デイドリーム)』という、VRのプラットフォームを作りました。『Daydream View』はDaydreamに対応した、純正のVRヘッドセットです。
この『Daydream View』は、スマホを画面代わりに使うシステムです。なので、当然スマホが必須ですし、ディスプレイの価格分が安くなります。
ここでの意義は、”GoogleがVRのプラットフォームを作った”ということです。プロダクトが良い悪いではなく、GoogleがVRのプラットフォームを作ったということが大切なのです。
反面、ARはイマイチ…
こんな感じで、VR市場はVR機器の値下げや、プラットフォームの制定などで非常に活発です。
しかし、AR(拡張現実)は元気がない。
個人的に期待しているEPSONの『MOVERIO(モベリオ)』も、『VUFINE+(ビューファインプラス)』も、いまひとつ盛り上がりに欠けます。ドローンの操作などで有用ですし、資料を見ながら作業する用途には良さそうなんですけどね…。
理想は『LG 360 VR』
VRにしてもARにしても、まだまだ伸びしろはあります。
個人的な理想としては、スタンドアローンにはなったものの、VRヘッドセットはまだまだ大型な印象です。なので、少し前にLGから発売されていた『LG 360 VR』ぐらいのサイズ感に落とし込んでくれたらと思います。
総評:「乗るしかない、このビッグウェーブに」…第2波
今までのVRの敷居の高さを払拭した『Oculus Go』や『Daydream View』は、かなり人気が出てくると思います。
なら、「乗るしかない、このビッグウェーブに」ではないですが、このタイミングで買っておいたほうが良さそうです。その理由は、いずれスマホ並に普及しそうな気がしてくるからです。
VR産業も伸びてきそうなので、「乗るしかない、このビッグウェーブに」ですね。
おまけ
おわり