- DC電源ガジェットをUSB PD駆動させる夢のアダプタがあった!
- 変換アダプタを使えばWi-FiルーターやNUCをUSB駆動できる!
- 気になったのでついでに構造についても簡単に調べてみた!
ご利用は自己責任にて。
世の中には、USB PD(Type-C)をDCプラグに変換するアダプタ(PDトリガー)が存在しています。かなりHack的ですが、これを使えばアレもコレも…Type-C化できるのです。
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本来ならネゴシエーションが必要ですものね。
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えーと…どういうこと!?
USB PDとDC電源
![USB PDとDC電源](https://mupon.net/wp-content/uploads/2021/05/usb-pd-to-dc-plug_1.jpg)
ノートパソコン・タブレット・スマートフォン、いわゆるスマートデバイスにおける充電環境は『USB PD』の登場によって、大きく様変わりしました。
このUSB PDという充電プロトコルの登場より、従来のような専用のACアダプタを使うことなく、USBケーブル(Type-C to Type-C)と汎用USB(USB PD)充電器で、まるっと包括的に充電できる環境になりました。これも、USBポートから最大100Wまでの電力供給を可能にした、USB Implementers Forum(USB-IF)様のおかげさまなのです。ですなの。
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USB PDは同時に悩みの種でもあるんだけどねー。
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それは今回とはまた別の話ですがね。
![USB PDとDC電源](https://mupon.net/wp-content/uploads/2021/05/usb-pd-to-dc-plug_2.jpg)
…ところが、ふとデスク周りを見渡してみると、まだまだ専用のACアダプターから給電されて動作するガジェットがたくさんあります。
例えば、Wi-Fiルーターやスイッチングハブ。そして、スマートスピーカーやNUCまで。これら大半のデバイスは、100W未満で動作できるものが多い。前述したように、USB PDの最大供給電力が100Wということを考えると、わざわざ専用のACアダプターを使わなくても、汎用的なUSB PDでも動きそうなのに…と思ってしまうわけです。
「DCプラグをUSB Type-Cに変換できるアダプターがあればいいのに」と思って、いろいろ探していると…実はその手のハック系アイテムがすでに世の中に存在していることが分かりました。
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世の中には面白いアイテムもあるんやね。
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ほんとそうであーる!
USB PDの動作原理から、DC変換は無理そうだと思っていたんだけど、探せば意外とあるものなんだよねー。
DC電源をUSB PDに変換
![DC電源をUSB PDに変換](https://mupon.net/wp-content/uploads/2021/05/usb-pd-to-dc-plug_3.jpg)
DCプラグをUSB Type-Cに変換するケーブルが売られていると話しましたが、巷では『USB PDトリガーケーブル』と呼ばれているようです。
![DC電源をUSB PDに変換](https://mupon.net/wp-content/uploads/2021/05/usb-pd-to-dc-plug_4.jpg)
このUSB PDトリガーケーブルというのは、単にUSB Type-CをDCプラグに形状変換しただけのものではありません。USB Type-Cプラグ側のハウジング内部にUSB PDをエミュレーションするICチップが搭載されています。このICチップこそが『PDエミュレータートリガー』となるわけです。
![DC電源をUSB PDに変換](https://mupon.net/wp-content/uploads/2021/05/usb-pd-to-dc-plug_5.jpg)
話は逸れてしまうのですが、USB Type-C to USB Type-Cケーブルを使った、USB PDプロトコルでの充電というのはちゃんとした動作手順を踏んでおります。このことをUSB PDの『ネゴシエーション』と言います。
USB PDプロトコルで充電する際には、USB Type-Cコネクタに存在するCC端子を使って、ソース(充電する側)とシンク(充電される側)の抵抗値を調べます。そして、その抵抗値からUSB PDプロトコルでの充電に対応しているかを識別し、ソースが対応しているPDOをパワールールの中からシンクに通知。シンクはその通知されたPDOから、希望するものをソースに通知してはじめてUSB PDプロトコルで充電が行われるというわけです。
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は、はぁ……。
![DC電源をUSB PDに変換](https://mupon.net/wp-content/uploads/2021/05/usb-pd-to-dc-plug_6.jpg)
何を言っているのか意味不明ですが、要するに充電する側と充電される側が揃って、USB Type-Cポートで、かつUSB PDに対応している場合にのみ、はじめて前述した仕組みで充電ができるようになっているわけです。
ですので、片側をDCコネクタの形状に変換しただけのケーブルやコネクタでは、電力を調節してシンクに流してあげることができません。だからこそ、このPDエミュレータートリガーなるICが必要となってくるのです。
PDエミュレータートリガーとして利用されている、Injoinic Technology製のIP2721やIP2721_MAX12の仕様を見てみると、ピンのショートパターンによって変圧して固定するようです。これにより、USB PDに対応した充電器から好みの電圧を引っ張ってきて、それをDCコネクタに流してあげることができるというわけです。
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なるほど、面白いですわね。
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IP2721では、5V・15V・20V。
IP2721_MAX12では、5V・9V・12V。
…が、それぞれ引っ張り出せる電圧みたいですなー。
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これにE-markerを組み合わせれば、最大5A流せることになるので、USB PDの規格上最大値となる100Wまで引き出せるわけですね?
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そうみたいだねっ!
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えーと…どういうこと!?
購入前の注意点
- 接続先のDCコネクタ径の確認
- 接続先の要求電圧の確認
- USB PD充電器が持つPDOの確認
この手のハック系変換アダプタは“理解している人向け”ですので、おそらく説明する必要性もなさそうですが、利用したいデバイスの要求電圧やコネクタ径は事前に調べておきましょう。また、利用するUSB PD充電器の出力に関しても、同時に調べておく必要があります。
そして当然ですが、DCコネクタをUSB PD(USB Type-C)にむりやり変換して利用することは、メーカー的には推奨されていない行為です。ですので、最悪の場合は機器を破損させる可能性もあります。もちろん、これはメーカー保証対象外の行為なので、絶対に故障しては困るデバイスで試すのはやめておきましょう。
DCプラグ変換アダプタ
変換ケーブルタイプ
9V・3A(外径φ5.5mm)
12V・3A(外径φ5.5mm)
12V・5A(外径φ5.5mm)
15V・3A(外径φ5.5mm)
15V・5A(外径φ5.5mm)
20V・3A(外径φ5.5mm)
20V・5A(外径φ5.5mm)
変換アダプタータイプ
Surface Connect
まとめ「DC電源がUSB PDに対応すればいろいろ捗る」
![DC電源がUSB PDに対応すればいろいろ捗る](https://mupon.net/wp-content/uploads/2021/05/usb-pd-to-dc-plug_7.jpg)
DC電源駆動デバイスをUSB PDに対応させて遊ぼうず!
…ただし、自己責任でね。
今回のDCプラグをUSB Type-C化できる『USB PDトリガーケーブル』さえあれば、いろいろ捗りそうな予感しかありません。スマートスピーカーやNUCあたりを、まるっとUSB PD化してみたい欲が出てきました。…そのうちしよう。
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自作しなくても売っていることに感謝あーるっ!
おまけ
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日本だと『Packaging Technology』が、たくさん出してくれてますなー。
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…なるほど。
それなら入手性も容易ですわね。
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は、はぁ……。(今回の記事は全然分からなかった)
おわり
単なるコネクタ変換じゃなくて、内蔵ICでUSB PDをエミュレーションしているようですなー。