- 電源コネクターにはちゃんと名称がある!
- 形状や種類は国際電気標準会議(IEC)が決めている!
- 知っておくと便利だけど知らなくても困らない!
電源ケーブルの呼び方の話。
パソコンや周辺機器で毎回登場する『電源ケーブル』と『電源コネクター』。ただ、呼び方が結構適当になりがち。なので、電源コネクターの種類と形状について、備忘録的におさらいしてみます。
全部、ジャックとプラグの関係にしたいですわね。
オスとメスでいいやんね……。
電源ケーブルの名称
電源ケーブル各種名称一覧表
まずは、デバイスへの電源供給に必要である、ケーブルやアダプターなどの名称を簡単に表にしてみました。といっても分かりづらいので、一緒にイラストも作ってみました。
イラストに時間を使いすぎたあーる。
ACアダプターや自作PCの電源ユニットで見かけるほうは、
- オス:プラグ(インレット)
- メス:ソケット(アウトレット)
を呼びます。
対して、私たちがコンセントと呼んでいるほうは、
- オス:プラグ
- メス:コンセント
と呼ぶわけです。
これらの電源コネクターの形状は、国際電気標準会議(IEC)というところが定めており、グローバルな規格になっているそう。なお、配線用差込接続器(一般的にコンセントと呼ばれるあれ)については、日本産業規格(JIS)でも規格化されており、日本で現在利用されているのはJIS規格で規格化された配線用差込接続器だそうです。余談ですが、配線用差込接続器のオス側をコンセントと呼ぶのは間違いだったりします。
余談ですが、このような標準化を図る団体(標準化団体)が取り決めたものを『デジュール標準』と呼んでいます。もっと余談ですが、デジュールとは“de jure”、つまり法令上のという意味があったりします。有名な標準化団体としては、今回のIECやISOなんかがあったりします。うーん、規格団体にもいろいろあるわけです。
話が逸れてきましたわね。
んごご……。
電源コネクター形状の種類
電源コネクターの形状とその種類は、前述の国際電気標準会議(IEC)が取り決めており、『IEC 60320』という規格でさまざまな種類があります。
名称 | 形状 | 備考 | |
メス側 (ソケット) |
オス側 (プラグ) |
||
IEC C5 | IEC C6 | 通称:ミッキー型 海外メーカーのノートパソコンで利用 |
|
IEC C7 | IEC C8 | 通称:メガネ型 国内メーカーのノートパソコンで利用 |
|
IEC C13 | IEC C14 | 電源ユニットで利用 PCモニターで利用 |
電源コネクター形状の種類一覧表
このIEC 60320は結構な種類があるので、今回はパソコンとその周辺機器に関係する電源コネクター形状の種類だけ上表にまとめてみました。あとは各自で…調べてみてくださいな。
要するに、私たちが『ミッキー型』と呼んでいる電源コネクターの形状は『IEC C5』と『IEC C6』に属しており、『メガネ型』と呼んでいる電源コネクターの形状は『IEC C7』と『IEC C8』というわけです。デスクトップパソコンの電源ユニットやPCモニターの電源ケーブル・電源端子で利用されているのは、『IEC C13』と『IEC C14』という感じ。
別に、これを覚えたところで役に立つ気はしないのですが、レビュー等で紹介するときにいつも呼び方に困っていたので、ちゃんと正式名称で呼んであげたいところ。とはいえ、IEC○○と呼んでも、なにそれおいしいの状態になりそうなので、結局は電源コネクター・電源プラグ・電源端子…と呼んであげることに落ち着きそうな気もしなくもないです。
確かに、認知度低そうやもんね。
まとめ「電源コネクターの形状はIEC○○だ!」
電源コネクターの形状と種類について総括すると、
- 国際電気標準会議(IEC)が定めているデジュール標準
- オス側はプラグ(インレット)・メス側はソケット(アウトレット)
- IEC ○○という名称がちゃんとある
という誰得な感じでした。
知っても知らなくても明日が変わらないトリビアなネタでしたが、世の中のありとあらゆるコネクターはちゃんと規格化されている、というお話でした。コネクターの種類や形状も奥が深い……。
ミッキー型とかメガネ型って、そう考えると言い得て妙あーる。
おまけ
丸が3つでミッキー型なら、もし乗算記号型のコネクターがあったら、それはミッフィー型かなー!?
う、うーん!?
とにかく使いにくそうなコネクター形状ですわね……。
おわり
■Reference
IEC標準コネクター - 電子通商株式会社, MISUMI-VONA, Kikakurui
いつも思うけど、
とか、ごちゃごちゃになるよねー。