時流はそうだが…。
Appleが今年秋に発表したiOS製品には、ホームボタンがありませんでした。これは果たして、我々にとって正解なのでしょうか。肯定派な私が、あえて考えてみます。
消えゆくホームボタン
Appleがホームボタンを廃止し、ベゼルレス化を推し進めている。
2018年後半にAppleが発表したiOSデバイス(iPhone・iPad)には、どれもホームボタンがない。そして、当然のごとくベゼルレスデザインになった。
そんなホームボタン廃止ですが、当然ベゼルレス化による歓迎論が多いです。しかし、ホームボタンでこそも“アイデンティティー”も失われているのかも…。
▼おそらく、最後のホームボタンありiOSとなりそうな無印iPad。
ホームボタン廃止には賛否ある
デバイスの大きな変化、つまり“革新”や“イノベーション”と呼ばれるものには、当然のごとく賛否がつきまとうもの。なので当然、今回のホームボタン廃止も賛否があるわけです。
“賛”の意見
- ベゼルレス化による美しいデザイン。
- 画面に対して本体を小さくできる。
ホームボタンを廃止することで、当然ですが新たなスペースを確保できます。
それにより、画面をフレームいっぱいに配する“ベゼルレスデザイン”を実現。ベゼルレスによる没入感の高さと、従来と同じサイズでも画面を広くできる恩恵を受けられるわけです。
“否”の意見
- 直感的なUIでなくなる。
- 物理ボタンの安心感。
ホームボタンは物理ボタン。これによる分かりやすさは大きい。
ベゼルレスは美しいですが、その新しすぎるUI/UXに戸惑う人も多い印象を受けます。iPhone 8とiPhone XSのホーム画面に戻るジェスチャーを考えると、明らかにiPhone 8のほうが、万人にとって分かりやすいでしょう。
要するに、物理ボタンがあることにより、“押せば戻る”という安心感を得られていたわけです。その安心感や使い勝手を望む人がいるのは、当然といえば当然でしょう。
“最新=最高”ではない?
ホームボタン廃止について考えていくと、
最新≠最高
な公式を考えてしまいます。
最新=最高でもなく、
最新≒最高でもなく、
最新≠最高なのです。
当然、ベゼルレスでホームボタンレスになると、画面占有率は高くなり、デザイン的には美しくなります。ただ、それが果たして正解なのでしょうか?
もちろん“慣れ”もありますが、仮想ホームボタンは少々とっつきにくい気もします。ベゼルレス化肯定派の私でもそう思うのですから、ホームボタンを望む人はさらにそう思うでしょう。
仮想のホームボタンは使いやすいです。
しかし、それには注釈が付く気もします。
私のような“ギーク”な人や、PC慣れした人はそれでもよいと思います。ただ、初めてスマホを渡された人は、きっと使いやすいと思わない。
それが、ある種の“開発者のジレンマ”なのかも知れません。
それが万人受けするかは、また別問題なんだよね〜。
ベゼルレス化は止まらない
そんな“ベゼルレス化”現象ですが、Appleだけではありません。
ベゼルレスは別にiPhoneの専売特許じゃないし、これも時代だねっ!
Appleの『iPhone XS』
Huaweiの『P20』
OPPOの『Find X』
どれもベゼルレスですし、美しいデザインです。
こういうデザインでUI/UXを作っていくのは、ある種の時流でしょう。これは、もう“止められない”現象なのです。
総評:ユーザーがUI/UXに合わすのか?
iPhoneのホームボタン廃止による、肯定派意見・否定派意見を考えていきましたが、要するに私が言いたいことは以下のようなことです。
我々ユーザーが、最新のUI/UXに慣れるしかない。
レガシーをバッサリ切り捨てるAppleはともかく、他メーカーも追従している以上、このベゼルレス化に対しては、我々が慣れるしかないのです。
『iPhone 8』がずっとあればいいな。
おまけ
おわり