- Intel版MacBook Proの価格推移をApple M1発表前後で調べてみた!
- 新品はなだらかな下落傾向だが中古は暴落傾向だった!
- リセールバリューを気にするならIntel Macは手が出せないかも!
Apple Siliconの破壊力!?
Apple M1(Apple Silicon)搭載Macが登場してから、Intel CPU搭載Macの価格が下落してきているそう。そこで、Apple M1搭載Mac発売前後で、どれくらい価格変動したのかを調査してみました。
ネタが古い。
…やね。
目次
Intel Mac価格下落問題
Appleが2020年11月に発表した“次世代のMac”こと、Apple Silicon(Apple M1)を搭載した新型Macシリーズ。
発表当初、初代Apple Siliconである『Apple M1』には、アーキテクチャの違いによるソフトウェアの互換性維持や、性能低下などの懸念材料がありました。ところが、実際は思ったよりもトラブルは少なく、むしろApple M1に好感を持っているユーザーが多い印象を受ける。まだまだ、Thunderboltの制限やBoot Camp問題のような欠点を抱えているものの、そこまでクリティカルというわけではない。それだけ完成度が高いのが、このApple M1というCPU(SoC)なのです。
想像以上の完成度を誇っていたApple M1。その煽りを受けたのが、Intel CPUを搭載したMac。その中でも、MacBook Pro 13インチがその影響を強く受けている。
発売日が近いからですわね?
そうなのであーる。
今思うと、かなりタイミングが悪いリリースだった気がするよねー。
MacBook Pro 13インチ Intel版 |
MacBook Pro 13インチ Apple M1版 |
2020年5月4日 | 2020年11月10日 |
MacBook Pro 13インチ(2020)の発売日
それもそのはず、MacBook Pro 13インチは2020年のうちに、2回もモデルチェンジがされており、2020年5月4日にIntel版が、2020年11月10日にApple M1版が、それぞれ発売開始をしています。そう、Intel版が登場してから、わずか半年でApple M1版が出てしまっているのです。
厳密に言うと、Intel版のMacBook Pro 13インチが上位モデルを中心に刷新されたのに対して、Apple M1版のMacBook Pro 13インチは下位モデルを中心に刷新されています。なので、完全に半年で置き換わったわけではありません。とはいえ、この発売スパンの短さとApple M1のインパクトから、Intel版のMacBook Pro 13インチ(2020)が、一番ダメージを受けたMacと言っても過言ではありません。
Intel版MacBook Pro 13インチ(2020)ユーザーのわたしは複雑な気持ちなのであーる。
Intel版MacBook Pro 13″の価格推移
前置きが長くなってしまいましたが、そのようなことから、Intel版MacBook Pro 13インチ(2020)の価格推移を、価格.comの最安値とヤフオク!の平均落札価格をデータ参照元として見ていきます。
なお、価格推移のデータは、Intel版MacBook Pro 13インチ(2020)の吊るしモデルで512GBのストレージ容量を持つモデル(MWP72J/A・MWP42J/A)を元にしています。
価格.comの最安値
Apple 定価 |
2020年 7月 |
2020年 8月 |
2020年 9月 |
2020年 10月 |
2020年 11月 |
2020年 12月 |
2021年 1月 |
2021年 2月 |
|
最安価格 | 207,680円 | 202,488円 | 186,209円 | 188,067円 | 182,005円 | 185,572円 | 176,095円 | 169,800円 | 149,461円 |
定価比変動率 | - | 97.5% | 89.7% | 90.6% | 87.6% | 89.4% | 84.8% | 81.8% | 72.0% |
MWP72J/Aの最安価格推移
※小数点第二位以下四捨五入にて計算。
※最安値は各月の初日のものを表記。
価格.comの最安値の推移を見てみると、発売日から時間が経過するに連れて、順当に価格が下落していることが分かります。
Apple M1版のMacBook Pro 13インチが発売された2020年11月を基準点として見ても、極端な価格変動はあまり見られませんでした。ですので、新品の価格に関しては、多少の影響はあったかもしれませんが、クリティカルなものはなかったと判断できます。
でも、普段よりは値下がりが早いやんね。
うーむ、そうかも!?
ヤフオク!の平均落札価格
Apple 定価 |
2020年 7月 |
2020年 8月 |
2020年 9月 |
2020年 10月 |
2020年 11月 |
2020年 12月 |
2021年 1月 |
2021年 2月 |
|
平均落札価格 | 207,680円 | 185,829円 | 170,319円 | 146,276円 | 167,961円 | 151,292円 | 126,659円 | 115,276円 | 113,942円 |
定価比変動率 | - | 89.5% | 82.0% | 70.4% | 80.9% | 72.8% | 61.0% | 55.5% | 54.9% |
MWP72J/A・MWP42J/Aの平均落札価格推移
※小数点第二位以下四捨五入にて計算。
※データはオークファンで表示されたものを算出。
ヤフオク!の平均落札価格の推移を見てみると、2020年11月を境にして価格が急激に下落していることが分かります。
ヤフオク!で出品されているMacというのは、中には新品のものもありますが、その大半は中古品です。なので、価格.comのデータとの違いは、中古市場でのIntel版MacBook Pro 13インチの価格推移とその下落率が見られるというわけです。ユーザーが思っているIntel版MacBook Pro 13インチの価値、と言ってもよいかもしれません。
Apple M1版の発売は2020年11月ですが、そのタイミングで一気に価格が下落しているのは、Intel版MacBook Pro 13インチからのリプレース需要による中古市場の供給過多でしょう。いわゆる、中古Macが“だぶついている”状態という見方もできそうです。
中古のIntel版MacBook Pro 13インチを買うよりも、Apple M1版MacBook Airを買うほうが得…っていう判断をしたユーザーが多そうですなー。
下落傾向のIntel版を買うべき?
Macはリセールバリューが高い、というある種の神話のようなものが、この Intel版 → Apple Silicon版 というモデルチェンジには、残念ながら当てはまらなかったというわけです。
売る前提で買うというのも変な話ですが、これからIntel Macを買うという人は、リセールバリューがほとんど期待できないことについて、あらかじめ理解しておく必要があるでしょう。また、今後2年をかけて、Apple Siliconへの完全移行をAppleが明言しているので、Intel Macのサポートが早期に打ち切られてしまう可能性があることも考慮すべきでしょう。
もちろん、どんなMacを購入するのも自由なのですが、どうしてもIntel CPUを搭載してしているMacが必要という開発者でもない限り、今から買うのであればApple Silicon版のMacを買うほうが無難でしょう。
現行のSoCである『Apple M1』、そのThunderboltの制限などが気になるのであれば、Apple M1X(仮)を待ってみるのも手かもしれません。いずれにせよ、プロ向けに展開されているMac Pro“以外”のIntel Macの購入検討をしているのであれば、なぜ自分がIntel Macを買おうとしているのかを再考すべきかもしれません。
まとめ「Apple SiliconはIntel Macの価格崩壊を生んだ」
Apple M1搭載Macの登場で、Intel CPU搭載Macの価格が崩壊しつつある…というのは知っていたのですが、まさかここまで下落しているとは思ってもいませんでした。Intel版MacBook Pro 13インチ(2020)ユーザーとしては、正直言ってかなり複雑な気持ち……。
私は開発を生業にしていることもあり、すぐにIntel Macを全部手放すわけにはいかないのですが、CPUのベンダーに左右されない利用用途であれば、早めに手放すか、諦めてサポートが切れるまで使い続けるか、これらを今のうちに考えておくほうがよさそうです。
それだけ『Apple M1』が優秀ってことなんだけどねー。
おまけ
そう考えると、このタイミングでIntel搭載Macは手が出せないっ!
そこなんですよね。
そろそろ見た目も刷新されそうやもんね。
おわり
うわっ…私のMac、低すぎ…?