iCloudって、ややこしい?
音楽ストリーミングサービスが流行っている昨今。Appleも『Apple Misic』というサービスを行っています。その前に…iTunesの楽曲データをiCloudに保存できるのを知ってましたか?今回はそんな“音楽周り”のお話。
キーワードは、『iCloudミュージックライブラリ』だねっ!
目次
『iCloudミュージックライブラリ』とは
Appleの音楽サービスには、『Apple Music』と『iTunes Match』の“2種類”が存在するのだが、その前に『iCloudミュージックライブラリ』を知っておく必要があるので、こちらを解説します。
えーと…音楽データやプレイリストをiCloud上に保存して、同じApple ID下ならば、デバイス間を跨いで同じ環境で音楽を楽しめる機能かなっ!
『iCloudミュージックライブラリ』を簡単にいうと、上画像のような感じになります。
『iCloudミュージックライブラリ』を利用すれば、iTunesライブラリのデータ(楽曲やプレイリストなど)が、iCloud上にアップロードされます。この音楽データは、CDからリッピングしたデータもiTunes Storeで購入したものも含みます。
このiCloud上にアップロードされたデータは、『Apple Music』のカタログを参照(マッチング)して、Apple Music上にある楽曲ならそれに置換し、ない楽曲はそのままストリーミング再生します。
利用するには『Apple Music』に加入する必要あり
この『iCloudミュージックライブラリ』は、少々厄介でちゃんと調べた上で、当該機能を利用するべきです。これに関しては、後ほど解説します。
もし、『iCloudミュージックライブラリ』を利用したいなら、『Apple Music』への加入が“必須”ということを覚えておきましょう。
Appleの音楽サービスには“2種類”ある
それなら『iCloudミュージックライブラリ』を使いたいなら、『Apple Music』に入ればいい…というわけでもありません。
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Apple Music
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iTunes Match
の2つがあるんだよー!
Appleは『Apple Music』の他に、『iTunes Match』というサービスを行っています。非常にややこしいですね…。
サービス名 | Apple Music | iTunes Match |
料金 | 980円/月(個人メンバーシップ) | 3,980円/年 |
音楽ストリーミング | ○ | × |
音楽ライブラリの参照元 | Apple Musicのカタログ | iTunes Storeのカタログ |
音楽ライブラリのDRM | Apple Musicにあるもの:DRM付きに変換 Apple Musicにないもの:DRMフリー |
DRMフリー |
『Apple Music』と『iTunes Match』の比較表。
簡単に比較表にすると上図のような感じ。
超絶ややこしいのですが、『iCloudミュージックライブラリ』と“ほぼ”同等のサービスが、『iTunes Match』になります。これについては後述。
『Apple Music』とは
『Apple Music』を一言でまとめるならば、
有料の音楽配信サービスと楽曲のクラウド保存
が使えるサービスです。
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有料の音楽配信サービス。
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月額料金は基本980円。
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音質はAACコーデックの256kbps。
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『iCloudミュージックライブラリ』が利用可能。
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ライブラリ内のリッピングした楽曲にDRMが付く可能性がある。
有料の音楽配信サービスについては、今回は割愛します。イメージは、『LINE MUSIC』や『AWA』のようなものだと思ってもらえれば大丈夫です。
ここではApple Musicの“キモ”である『iCloudミュージックライブラリ』を、もう一度掘り下げてみます。
先程も説明したのですが、『iCloudミュージックライブラリ』は、Apple Musicの楽曲・iTunesライブラリの楽曲の2つが、iCloud上に保存されているイメージです。
なので、自分のiTunesライブラリも含めた楽曲が、他のデバイスでストリーミング再生できるようになるのです。
さて、そんな便利な『iCloudミュージックライブラリ』なのですが、とても重要な“注意点”があります。
それこそが…『DRM(デジタル著作権管理)』です!
iTunesライブラリをiCloud上にアップロードするときに、Apple Musicのカタログを参照します。そのときに、同カタログ上に同じ楽曲がある場合、アップロードした楽曲に『DRM』が付きます。
DRM付きの楽曲は、同じApple IDを持つデバイスでしか再生できません。また、アップロード後にiTunesライブラリを消去して、Apple Musicを解約すると、音楽データが飛ぶという“取り返しのつかないこと”になります。これこそ注意点です。
『iTunes Match』とは
『iTunes Match』を一言でまとめるならば、
DRMフリーでiTunesライブラリのクラウド保存
が使えるサービスです。
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音楽のクラウド管理サービス。
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年額3,980円。
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アップロードした音楽はAACコーデックの256kbps。
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リッピングした楽曲はDRMフリーのまま。
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最大曲数は10万曲まで。
『iTunes Match』は、非常に『iCloudミュージックライブラリ』と似たようなサービスで、こちらもiCloudに楽曲を保存して、他のデバイスで楽曲がストリーミング再生できるようになる。
しかし、『iTunes Match』では、リッピングした楽曲にDRMは付きません。また、参照先もApple Musicのものではなく、iTunes Storeのものを使用しています。
2つのサービスの最大の違いは『DRM』の有無
Apple Music | iTunes Match | Apple Music + iTunes Match | |
音楽配信サービス | ○ | × | ○ |
Apple Musicにある楽曲 | DRM付きに変換 | DRMフリー | |
Apple Musicにない楽曲 | DRMフリー |
『Apple Music』と『iTunes Match』の関係性。
今までのことを踏まえると、上の表のような感じになります。
名前は違えど、iCloud上に自分のiTunesライブラリの楽曲データをアップロードする機能は、『Apple Music』にも『iTunes Match』にも存在します。
ここでの違いは、“DRMの有無”です。
そして、当然ですが『iTunes Match』がストリーミング再生できる楽曲は、自分のiTunesライブラリにあるもののみ。『Apple Music』のような配信サービスは使えません。
それぞれのサービスに向く人・向かない人
最後に、それぞれのサービスに向く人・向かない人を考えてみました。
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音楽配信サービスが必要。
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ライブラリを消す予定がない。
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DRMを特に気にしない。
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楽曲のバックアップ目的。
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音楽配信サービスが不要。
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DRMフリーを好む。
『Apple Music』は使いたいけれど、自分のiTunesライブラリの楽曲データがDRM付きになるのが嫌な人がいると思います。
そういう人は、『iTunes Match』に加入してから『Apple Music』に加入することで、iTunesライブラリの楽曲データをDRMフリーのまま利用することが可能になります。
総評:便利だけど…ややこしいかも?
非常に長い解説記事になってしまったので、簡単に要約します。
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Appleには『Apple Music』と『iTunes Match』がある。
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Apple Musicには『iCloudミュージックライブラリ』がある。
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『iCloudミュージックライブラリ』と『iTunes Match』似てるが違う。
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『Apple Music』は音楽配信サービスが欲しい人向け。
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『iTunes Match』はライブラリのクラウド化をする人向け。
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両方加入するメリットは十二分にある。
音楽配信に興味ないなら、断然『iTunes Match』がオススメだね〜♪
そういうことです。
おまけ
おわり