結局、Appleの『Retinaディスプレイ』とは?—今更聞けない“解像度”と4K・5Kの関係

結局、Appleの『Retinaディスプレイ』とは?—今更聞けない“解像度”と4K・5Kの関係
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Retinaな疑問を全て解決ぞぃ!

すっかりAppleユーザーにお馴染みとなった、『Retinaディスプレイ』ですが、結局は“何”なんでしょう?そんな疑問を今回解決していきます。

四条ねこ
どーでもいいけど、“Retina”ってみんなはどう読んでるー?
まの
“レティナ”か、“レティーナ”じゃないですか?週刊アスキーは“レチナ”でしたけど…。
さたえり
読みかたよりも、メリットとかを教えてよ?

『Retinaディスプレイ』とは

『Retinaディスプレイ』とは

Appleが提唱している『Retinaディスプレイ』を、一度は耳にしたことがあると思います。ちなみに、“Retina”とは網膜の意味です。

まの
iPhone 4から採用されたのでしたっけ?
四条ねこ
そうそうー!
iMacも5Kや4Kモデルが出たことで、iPhoneもiPadもMacもRetinaディスプレイ化されたことになったね〜。
Retinaディスプレイとは、スケーリング技術の一種。

Retinaディスプレイとは、スケーリング技術の一種。

ざっくり噛み砕いて説明すると、このRetinaディスプレイとは、スケーリング技術を施した高精細ディスプレイのことです。

通常の高精細ディスプレイはドットバイドットで表示するものですが、AppleのRetinaディスプレイはドットバイドットではなく、物理解像度をスケーリングした“論理解像度”として表示しています。

四条ねこ
このスケーリングを単なる“引き伸ばし”じゃなくて、綺麗に引き伸ばしをしようってのが、Retinaディスプレイなんだよ〜!
まの
要するに、Retinaディスプレイとは、真面目なスケーリング技術のことですか?
四条ねこ
ま、そゆことだねー!

▼Macだと、『iMac 4K』はRetinaディスプレイ搭載です。

▼当然、5Kディスプレイ搭載の『iMac 5K』もRetinaディスプレイ。

物理ピクセルと論理ピクセルの関係

物理ピクセルと論理ピクセルの関係

Retinaディスプレイが、Appleのスケーリング技術ということがお分かりいただけたところで、スケーリング技術についてもう少し掘り下げます。

さたえり
このスケーリングって、Appleだけのものなん?
四条ねこ
ううん。
Appleでは“Retina”とか言って特別感出しているけど、Windowsだってスケーリングはできるよー!

MacでもWindowsでも搭載されているスケーリング技術。

このスケーリング技術と切っても切れない関係なのが、物理ピクセルと論理ピクセルの関係なのです。

物理ピクセルとは

物理ピクセルとは

物理ピクセルとは、実際のディスプレイのピクセル数を指すものです。

俗に言う、“ドットバイドット”の表示というのは、この物理1ピクセルを正味の解像度で表示しているものです。

四条ねこ
1,920×1,080ドットのディスプレイを、そのまま1,920×1,080の解像度で表示していたら、それはドットバイドット表示ってなるよー!
さたえり
物理的な解像度をそのまま表示ってことやね!

論理ピクセルとは

論理ピクセルとは

対して、論理ピクセルとは読んで字のごとく、論理的に処理したピクセル数を指すものです。これが、Retinaディスプレイの正体。

スケーリングというのは、物理ピクセルの数ピクセルを1つの擬似的なピクセルとして“みなす”ことなのです。

そして、そのスケーリングを最適化した技術というのが、今回のトピックである『Retinaディスプレイ』なのです。

四条ねこ
なんとなくおっけー?
さたえり
イメージ的には…

  • 物理1ピクセル→表示1ピクセル=ドットバイドット
  • 物理nピクセル→表示1ピクセル=スケーリング

ってことやんね?

四条ねこ
うぬっ。
そんな感じだね〜♪

Retina化で解像度は“半分”になってしまう?

そんな“Apple的”スケーリングこと、Retinaディスプレイ。実は、Appleの推奨するRetinaディスプレイの解像度で表示すると、表示解像度が半分になってしまうのです。

まの
あら?
Appleの推奨するRetinaディスプレイの解像度があるのですね?
四条ねこ
そうなんだよ〜。
これはWindowsにも該当するんだけどねっ!
Retina対応のMacでは、デフォルト解像度は実解像度の半分になっている。

Retina対応のMacでは、デフォルト解像度は実解像度の半分になっている。

macOSの『システム環境設定』内にある、ディスプレイに関する設定を見てもらえれば分かるのですが、Retinaディスプレイのデフォルト表示は、スペースが割と狭いです。

例えば、iMac 5Kを購入してデフォルトのまま使うと、表示は実解像度の5Kではありません。表示される解像度はWQHDになります。つまり、5Kの“半分”の表示解像度なのです。

四条ねこ
何も知らないと、「あれ?5Kって、こんなに表示領域狭い?」って思っちゃうかもだねー(汗)
Retinaディスプレイのデフォルトは、4つのピクセルを“1”としている。

Retinaディスプレイのデフォルトは、4つのピクセルを“1”としている。

実はmacOSにおけるRetinaディスプレイは、4つの物理ピクセルを1つの論理ピクセルにスケーリングしているのです。なので、みなしの解像度、つまり表示される解像度は半分です。

四条ねこ
簡単に言っちゃうと、200%のスケーリング表示ってことだねっ!すっごいWindows的表現だけど…(笑)
まの
Windowsでも、Surfaceシリーズのような高精細なディスプレイを搭載しているPCでは、スケーリングをデフォルトで行っていますね。
さたえり
Appleだけの特別な技術やないんやね!

▼最新の『Surface Go』もスケーリングを行っている。

見かけ上の1ピクセルを美しく見せる

見かけ上の1ピクセルを美しく見せる

要するに、Retinaディスプレイがしたいことは、見かけ上の1ピクセル表示を美しくすることです。

四条ねこ
全然違うけど、カメラの『Foveonセンサー』も、1ピクセルを美しくって感じだね〜。

4Kや5Kのような高精細ディスプレイが増えてきましたが、テレビのならまだしも、PCでのドットバイドット表示は無理があります。20数インチのディスプレイで4K表示なんて…目が死にます。

なので、高精細なディスプレイをMacやiOSデバイスで最大限に活かすのに、Retinaディスプレイは“ベスト”ということなのです。

総評:スケーリングはデファクトスタンダード

総評:スケーリングはデファクトスタンダード

つまり、Retinaディスプレイとはスケーリングのことです。

そして、4つの物理ピクセルを論理1ピクセルとみなす。また、スケーリングの最適化を行う。これこそが、Retinaディスプレイのカラクリということです。

四条ねこ
ディスプレイの高精細化は、Appleデバイスだけじゃないから、このスケーリング化の波はどんどん広がっていくですにゃ!
まの
Windows然り、Android然りですね。(「にゃ」は一体…)

Windowsのスケーリングは、Windows 10でようやく本腰を入れた感が強いので、まだバグやソフトの対応が未完全です。ただ、これも時間の問題でしょう。

スケーリング…Retina化は“デファクトスタンダード”になるでしょう。

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おまけ

さたえり
結局、“Retina”は何て読むん!?
四条ねこ
“トロピカーナ”でいいんじゃないかな〜。(すっとぼけ)
さたえり
まのさんどう思う?(無視)
まの
Wikipediaでは、“レティナ”って表記されていますよ。
さたえり
じゃあ、それが正式な日本語読みやね!
まの
おそらく…ですがね。
四条ねこ
なっ!?(無視しないでぇええ)

おわり