ツッコミどころ満載な『Surface Studio 2+』は…誰向けの何?

Wacom Cintiq Pro 27 + PC でいいと思われ
ツッコミどころ満載な『Surface Studio 2+』は…誰向けの何?
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記事のポイント
  • 『Surface Studio 2+』は価格と性能がぶっ飛んでる
  • “クリエイター向け”としては様々な点でスペック不足
  • Surfaceユーザーだけど擁護できる要素がなくてツラい

Microsoftが『Surface Studio 2+』を発表しました。Surface Studioシリーズとしては、約3年ぶりの新型投入なのですが……、価格やスペックにツッコミどころがありすぎて(勝手に)困ってます

二条ねこ
  • 価格
    • 72万円 → 「高すぎる」
  • スペック
    • CPU → 「今さら第11世代なの?」
    • dGPU → 「古いしチョイスも謎」
    • 色域 → 「非公表は困る」
  • インターフェース
    • HDMI/DP → 「なぜに非搭載?」
    • USB-A → 「5Gbpsって」
  • アクセサリ
    • Surface Pen → 「なぜに旧型?」
    • Surface Dial → 「付属して」

……いろいろ、ごめんぬ。

まの

コンセプトが良いだけに残念ですわ。

さたえり

実際に使うと評価が変わるかもやけど、第一印象が悪すぎやん…ね。

『Surface Studio 2+』について

Surface Studio 2+

本題に入る前に、簡単に『Surface Studio 2+』についてのおさらいをしておきます。

概要

タイトル
Surface Studio 2+
発売日
  • 2022年11月1日
価格
  • 719,180円から

Microsoft『Surface Studio 2+』とは、ディスプレイ一体型のAll-in-OneデスクトップPC。

Microsoft Surfaceファミリーの中で、唯一のデスクトップPCとなる本機(『Surface Hub』はデスクトップとは言えないので除外)。ディスプレイは、タッチ対応かつデジタイザーペン対応となっており、大きな液晶タブレットのように使えるのが特徴です。

公式サイトでは、「真に迫るグラフィックを手に入れる」や「アイデアを自由にひらめかせる」との記載があるので、少なくともクリエイターをターゲットとして意識していることは間違いないでしょう。

スペック

Surface Studio 2+
  • メーカー
    • Microsoft
  • 発売日
    • 2022年11月1日
プラットフォーム
OS Windows 11 Pro
CPU Intel Core i7-11370H
dGPU NVIDIA GeForce RTX 3060 Laptop GPU
└ 6GB GDDR6
RAM 32GB
└ DDR4
SSD 1TB
ディスプレイ
画面パネル LCD
└ PixelSense Display
画面サイズ 28インチ
画面解像度 4,500×3,000
表示色 10億色
コントラスト比 1,200:1
色域 sRGB/DCI-P3サポート
└ カバー率非公表
その他
  • 10点マルチタッチ対応
  • MPPデジタイザーペン対応
  • Dolby Vision対応
カメラ
フロントカメラ 1080p
Windows Hello 対応
コミュニケーション
無線LAN Wi-Fi 6
有線LAN 1000BASE-T
Bluetooth Ver. 5.1
インターフェース
データ Thunderbolt 4 ×3
USB 3.2 Gen 1 Type-A ×2
ビデオ (Thunderbolt 4 ×3)
オーディオ φ3.5mm AUX ×1
ネットワーク RJ45 ×1

『Surface Studio 2+』のツッコミどころ

この『Surface Studio 2+』の価格やスペックに目を通したところ、「あれ?」と思うことが多々あったので、それをこれからツラツラと列挙していきます。

本来、購入していないのにアレコレ言うのは、宜しくないことだと重々承知しています。ただ、どうしても“ツッコミどころ満載”だったので、我慢ができませんでした。

二条ねこ

購入者ならびにMicrosoft様には、先にお詫びしておくあーる。ごめんぬ。

まの

……ほんと、すいません。

価格 → 「高すぎる」

天下の『Surface』ブランドということを加味しても、前掲したスペックで、価格が719,180円からというのは高すぎます。

すいません。貧乏な私が悪いのです(僻み)。

CPU → 「今さら第11世代なの?」

Surface Studio 2+に採用されているCPUは、『Intel Core i7-11370H』というものです。

一体型デスクトップPCなので、非力なモバイル向けCPUが搭載されていることは、百歩譲って許容します。ただ、もうすぐ第13世代Coreプロセッサが登場する(モバイル向けはもう少し先だが)のに、まさかの第11世代。そう、第12世代ではないのです。

2022年秋モデルでこのCPU(= Intel Core i7-11370H)だと、陳腐化が早まるだけでは。

dGPU → 「古いしチョイスも謎」

Surface Studio 2+に採用されているdGPUは、『NVIDIA GeForce RTX 3060 Laptop GPU』というものです。

これもCPUと同じく、なぜか少々古いものが採用されている(現行ではあるが)。とはいえ、『Ti版(GeForce RTX 3070 Ti Laptop GPUなど)』が搭載できないハードウェア的な理由があるかもしれないので、ここは控えめにしておきます。

本音を言えば、これだけ高価な製品なので、もう少しハイエンドなdGPUを搭載してほしいところ。

色域 → 「非公表は困る」

sRGBとDCI-P3の色空間がサポートされていると記載があるのですが、カバー率が公表されていません。

当該色空間におけるカバー率が公表されていないと、「サポートと言われても困る」となってしまうので、ここはハッキリさせてほしいところ。クリエイター向けにも売るならなおさらです(これはAppleにも言えるが)。

HDMI/DP → 「なぜに非搭載?」

Surface Studio 2+のは、『HDMI』や『DisplayPort』の映像出力ポートがありません。

おそらく、Thunderbolt 4のDisplayPort Alt Modeで事足りるということなのでしょう。ただ、Thunderboltから出ているDisplayPortは、CPU直結の映像出力な可能性があるので、PC VR用途では使えない可能性も。なので、ここは要実機確認。

USB-A → 「5Gbpsって」

Surface Studio 2+に搭載されている『USB Type-A』ポートのプロトコルは、『USB 3.2 Gen 1』です。つまり、5Gbps。

ハードウェア的な仕様かもしれませんが、10Gbps対応の『USB 3.2 Gen 2』にしてほしかったところ。2レーンなんて欲張らないので。

Surface Pen → 「なぜに旧型?」

Surface Studio 2+には、純正デジタイザーペン『Surface Pen』がバンドルされているのですが、なぜか旧型なのです。

ひょっとして、『Surface Slim Pen 2』を充電する機構がないから……とかかもしれません。それはそれは困りますが。

Surface Dial → 「付属して」

Microsoft純正の左手デバイス『Surface Dial』ぐらい、バンドルしてほしかったところ。

そもそもが72万円もするデバイスなので、ケチらずにお願いします。

「こういうのが欲しい!」な人はどうすれば?

「そうは言っても、『Surface Studio 2+』みたいなデバイスが欲しい!」というのであれば、『Wacom Cintiq Pro 27(液晶タブレット)』と『ZOTAC ZBOX E(小型ベアボーンPC)』の組み合わせが良き。

『Wacom Cintiq Pro 27』は色域も公表されており、DCI-P3カバー率98%・Adobe RGBカバー率99%、と言うことナシの仕様。画面解像度はSurface Studio 2+には劣りますが、それでも4K UHDはあります。そして、何よりもデジタイザーペンのプロトコルが『MPP』と『EMR』では、天と地ほどの差があるので。

どうしても一体型にしたいなら、dGPU搭載のIntel NUCや小型ベアボーンをVESAでマウントすればよいわけです。ちなみに、『ZOTAC ZBOX E MAGNUS EN153060C』なら、小型ベアボーンでありながら、NVIDIA GeForce RTX 3060 Laptop GPUが搭載されております。

筆者としては、液晶タブレットとPCでは陳腐化の速度が大きく異なるので、モバイルしないのであれば、別々にしたほうが運用上良いと認識しています。減価償却資産の耐用年数を考えると、すぐにダメになってしまうのも問題ですので。

まとめ「いろいろ謎すぎる」

『Surface Studio 2+』、いろいろ不思議すぎて……よく分かりません。

筆者は『Surface Laptop Studio』ユーザーなのですが、こちらと比べると、手抜きと言っては失礼ですが、「3年の期間があったのだから、もう少しブラッシュアップできたのでは?」と思ってしまいます。

実は、『Surface Studio 3』で大幅アップデート、という大逆転劇があるかもしれませんが…ね(今回はあくまで“2+”ですし)。

二条ねこ

……コメントしづらいあーる。

記事に登場したガジェット

おまけ

二条ねこ

実は凄く良かった!
……とかだと、いいなー。

まの

投げましたわね。

さたえり

こればっかりは、ね。

おわり