誰得でもない”変態端末”をクリップして、紹介し続ける謎企画『変態端末列伝』のお時間です。第7回は、知る人ぞ知る”ガラケー時代末期”のド変態PC『F-07C』です。過去に私も所有していましたねぇ…。


変な取り合わせですね?

今でこそデュアルブートって普通だけど、発売当時は”飛び道具よりもぶっ飛んでる仕様”で、一部の変態ユーザーを歓喜させたとか…(笑)


目次
ガラケーに”フルOS”をねじ込んだ変態『F-07C』

『F-07C』は、2011年にNTTドコモから発売された”Windows 7搭載のガラケー”です。
製造は富士通です。当時は『LOOX』というUMPC(小型ノートPC)ブランドを展開していたので、この『F-07C』も『LOOX』というブランドを付けられていました。



当時の触れ込みとして、”手のひらサイズの世界最小パソコン”として売られていました。
と言っても…後にも先にもこんな”変態なPC”は出てきていないので、当時も現在もオンリーワンな製品として一部のマニアからは語り継がれています。




発売から7年も経過していますが、まだ新品は少しだけ”転がっている”ようです。もし確保するならお早めにですよ!
ちなみに、私はこの『F-07C』を2台所有している時期がありました…バカですね。
『F-07C』のスペック
OS | Symbian OS / Windows 7 |
CPU | (不明) / Intel Atom Z650(1.20GHz) |
RAM | 1GB |
SSD | 32GB(eMMC) |
カメラ | フロント0.3MP、リア5.1MP |
ディスプレイ | 5.4インチ(1,024×600) |
サイズ | 125mm(W)×61mm(H)×19.8mm(D) |
重量 | 218g |
駆動時間 | Windows 7モードで約2時間 |
その他 | デュアルブートOS、フルキーボード搭載、Bluetooth |




ガラケーにWindows入れちゃってる時点で、ツッコミたくなるよねー。
これから買おうとしている人へ

変態ポイントを紹介する前に、この記事を読んで『F-07C』を買おうとしている人への注意点をいくつかまとめてみました。


『F-07C』購入前の注意点
- PCとしては使い物にならない
- あくまでコレクターアイテム
- USBポートはありません
- 持っていることに意味があります


要するに、パソコン的な機能がちゃんとできると思って買っちゃだめだよーってことっ!


▼それでも購入したい人だけ、ポチポチしてくださいね!もしくは、変態端末収集家さんに!
『F-07C』の変態ポイント!
その1.ガラケーに『Windows 7』を詰め込んでる

やはりと言うべきか、最大の変態ポイントは無理矢理『Windows 7』を搭載させたことです。

先程のスペック紹介でも書いたのですが、ガラケー(フィーチャーフォン)のOSは通常『Symbian OS』というものを搭載しています。そこに無理矢理『Windows 7』を搭載させているのが、この『F-07C』な訳です。
携帯電話の機能を全て『Symbian OS』側に任せている端末なので、『Windows 7』側には一切携帯電話要素がありません。本当の『Windows 7』が搭載されています。
ですので、『Windows 7』を起動している状態でも、電話としての機能を生かす為に『Symbian OS』が裏で起動していたりします…本当に変態ですね。


でも、仮想OSと違って、別のCPUで駆動させてるし…うーむ…(汗)

要するに、『Symbian OS』と『Windows 7』を共存させる為に、無理矢理”2つのCPU”を搭載させているということです。デュアルOSだし、デュアルCPUだし…本当に変態です。
その2.全てを割り切った仕様

『F-07C』は、かなり無理矢理『Windows 7』を動かす仕組みになっているので、ユーザー側がかなり割り切らないといけない仕様になっています。



まず、『Windows 7』起動時は”20分しかバッテリーが持たない”です。しかも、消費電力を少なくする為にmicroSDカードリーダーが数分で”強制イジェクト”されたり、ただでさえ低いCPUのクロック周波数をクロックダウンさせたりしています。





ただ、『F-07C』を熱狂的に支持するファンもいらっしゃるので、他の変態端末よりも情報が集めやすいです。なので、意外と”やりくりできる”端末だったりします。
その3.フルキーボード搭載

小さいWindows端末は、実は『F-07C』以前にもあったりします。ただ、この端末の凄いところは、このサイズに”フルキーボード”を詰め込んだことです。



厳密に言うと、完璧なフルキーボードではなくて、一部(というか多く)のキーが”コンビネーションキー”と言われる、キーとキーの組み合わせによって押下される仕様になっています。
とは言っても、しっかりとQWERTYキーボードを搭載していますし、意外と使いやすいトラックボールまであり、入力はかなりし易い端末だったりします。そういう意味では、CPUの低ささえなければかなり使えた端末になり得たかも知れません。


『F-07C』は買い?スルー?どっち!?

『F-07C』は…ねこ的に…
変態なら買いっ!



手元からいなくなると、始めてその愛おしさを思い出すんだよねー(汗)

発売当時は白ロムもかなりお高かったのですが、今ではすっかり3万円以下でも新品が手に入るようになっています。Windows CEと同じように、終焉しても愛される存在になりそうな『F-07C』でした。
おまけ






褒めてるんやけど?



おわり