- 海外版は“SAMSUNG”なのに日本版だけ“Galaxy”なロゴ
- ロゴ隠しは“どこの国”か分からなくするためのステルス戦略?
- 国内版SIMフリーモデルぐらいは“SAMSUNG”ロゴで欲しい
Samsung『Galaxy』製品の数々、海外では“SAMSUNG”ロゴで展開されてますが、なぜか日本だけ“Galaxy”ロゴに。その理由について調べてみると、韓国では日本市場を「한국산의 무덤(韓国産の墓場)」と呼んでいることが判りました。


日本でのシェア回復の要因は、それだけでない気もしますがね。

それにしても、『Galaxy』が韓国メーカーのSamsung製品だってことを、一般層はどれくらい認知してるんやろうね!?
海外版は“SAMSUNG”・日本版は“Galaxy”

Samsungのスマートフォンやタブレットには、『Galaxy』というブランド名が冠されています。
そんな『Galaxy』ブランドの製品群ですが、日本ではなぜかSamsung製品であることを隠すような展開がなされています。いわゆる“ロゴ隠し”というものです。

金曜ロードショー『サムと銀河のロゴ隠し』!

……あ、そう。

こちらは『Galaxy Note20 Ultra』の例ですが、海外版では「SAMSUNG」と書かれている部分に、日本版では「Galaxy」とロゴが書かれています。
ちなみに、日本上陸当初のGalaxyは、日本でも海外版と同じく“SAMSUNG”ロゴがありました。それが、2015年の『Galaxy S6』世代から、本格的に現在と同様の“Galaxy”ロゴを押し出す展開に。
余談ですが、“Galaxy”ロゴのフォント(ロゴタイプ)が、現在のものに刷新されたのもこのあたり。

“SAMSUNG”ロゴではなく、“Galaxy”ロゴを全面に押し出す、このSamsungのリブランディング。
とにかく徹底されており、日本版Galaxy公式サイトも「SAMSUNG」ではなく、「Galaxy」と左上に書かれております。
加えて、Galaxy公式サイトのドメインも『galaxymobile.jp』となっており、そこにはSamsungの欠片もありません(当然、コピーライトはSamsung表記だが)。

ほんと、徹底していますわね。

わたしは“どうでもいい”派なんだけど、気にする人が多いのかなー!?
“SAMSUNGロゴ隠し”をする理由

このような、“SAMSUNGロゴ隠し”。当然ですが、何かしらの意図があって、Samsungが行っているのは明白です。
なぜ“SAMSUNGロゴ隠し”をするのかについて、その理由が判りそうなソースがあったので、いくつか以下に掲載しておきます。
サムスン電子が日本でシェアを伸ばせたのは、地道なプロモーションの成果だろう。17年からスマホ本体の「Samsung」ロゴを消し、ブランド名の「Galaxy」のみを表記するように変えた。
Source:日経クロステック
記事では2017年となっていますが、すでに2015年には“SAMSUNG”のロゴを廃止した、日本版の『Galaxy S6』『S6 edge』がリリースされております。
ロゴは、付属品などからも消され「異例の動き」と指摘。サムスン関係者は「『日本市場の特殊性を考慮した措置』と説明した」という。そのうえで、同紙は、サムスンが唯一苦戦する日本市場で、「その攻略をするため、社名を捨てたことになる」との見方を示した。
Source:SankeiBiz
噛み砕くと、日本市場では“SamsungのGalaxy”という文脈に対して、少なからずネガティブなイメージがあるので、ブランド展開を再構築する際にSamsung部分を外し“Galaxy”とだけした、というわけです。

戦略的な“SAMSUNGロゴ隠し”ですな。

そして、『Galaxy Harajuku』まで誕生しますものね。

あれ、関西にも作ってほしい!
テーマパーク感が良きですなー。
韓国では日本市場は“韓国産の墓場”
冒頭でも触れたとおり、韓国では日本市場を「한국산의 무덤(韓国産の墓場)」と呼んでいるくらいに、韓国メーカーの製品が諸外国に比べて大きく苦戦しております。
しかし、この“SAMSUNGロゴ隠し”が奏功してか、Korea Economic Dailyによると、日本のスマートフォン市場において、SamsungのシェアはAppleに次いで2位に上がったとのこと(Apple:56.8%|Samsung:13.5%)。これは2022年5月の報道なのですが、10年振りとなる大幅シェア獲得だったようです。

いちGalaxyユーザーとしては、「そんな単純なことでシェアが伸びるのかな?」とは思っちゃうけどね。

プロダクトとしての魅力や性能向上も起因しているとは思いますがね。

わたし的には、むしろそっちがシェア獲得の要因な気がするあーる。
まとめ「ロゴ以外にも売れた要因はありそう」

“SAMSUNG”ロゴ隠しの戦略、これで業績が伸びているので外野がとやかく言うつもりはありませんが、「ロゴひとつでそんなに売れないものなの?」とは思ってしまいます。
いろいろな思想信条があることは理解しておりますし、筆者自身がデザイン職に従事していることから、ロゴの重要性についても承知しています。ただ、“SAMSUNG”というロゴを廃止しただけで売れたというわけではなく、もっとこう……複合的な要素があるように思えるのでして。
いち個人としては、キャリアモデルは良しとして、SIMフリーモデルくらいは“SAMSUNG”ロゴで売ってほしいところ。SIMフリーモデルを買うユーザーであれば、GalaxyがSamsung製品だということを理解しているでしょうし。

「“Galaxy”ロゴのほうがカッコいいから好き」って、言うユーザーもいるけどね。
おまけ

反対に韓国では海外のスマートフォンメーカー苦戦するから、「외산폰의 무덤(外国産の墓場)」と呼ばれてるそうですな。
実際、2021年の韓国におけるスマートフォンシェアも、Samsung・Apple・LGの3強状態だし。…LG撤退しちゃったけど。

スマホ市場が特殊なのは、別に日本に限ったことではない、ということですね。

韓国は韓国でガラパゴスやもんね。
おわり
“SAMSUNGロゴ隠し”、そんなに効果的な戦略なのかなー!?