- 多機能・高機能でマルチOS対応の便利な忘れ物防止スマートタグだ!
- Tile Pro側からスマートフォンを呼び出せるのが結構便利だぞ!
- 電池交換は可能だが蓋が微妙に固くて開かないのが困ったところ!
iPhone・Androidの両刀さんにおすすめ。
忘れ物防止スマートタグ、Tile『Tile Pro(2020)』をレビュー。MAMORIOと比肩するトラッカーの雄ですが…プロダクトやアプリに“洗練さ”を求めるならコッチかな!


勝手なキャッチコピーをつけてきましたわね。

言いたいことが伝わるような、伝わらないような…なんやけど。
目次
本日のレビュー:Tile Pro(2020)
Tile Pro(2020)ってなに?
忘れ物防止のスマートタグ。全米シェアNo. 1を獲得、日本でも圧倒的ユーザー数を誇る。バッテリー交換可能で、スマートフォンと双方向にコミュニケーション可能。
- iPhone・Android両対応
- 双方向に呼び出し可能
- 内蔵電池交換可能
- IP55防塵防滴対応
- 約120mの有効距離
- 使いやすい専用アプリ
- 固すぎる電池蓋
- 同時接続はスマホ1台
- Tile Premiumの料金
Tile Pro(2020) | ||
---|---|---|
型番 | RE-20004-AP(4個セット) RE-20002-AP(2個セット) RE-21001-AP(1個セット) |
|
メーカー | Tile | |
通信プロトコル | Bluetooth Low Energy | |
有効距離 | 約120m | |
クラウドトラッキング | 対応 | |
防塵防水 | IP55 | |
バッテリー | 電池寿命 | 約1年 |
電池タイプ | CR2032 | |
電池交換 | 交換可能 | |
サイズ | 42×42×6.5mm | |
質量 | 12g | |
備考 | コンパニオンアプリ | Tile |
その他 | - |
Tile Pro(2020)のスペック

Tileファミリーのフラグシップは強かった!
そろそろUWB対応モデルも出してほしいけど、Androidスマートフォンで使うなら現状はこれ一択かも!?
みいる

サイズ | 42×42×6.5mm |
質量 | 12g |
Tile Pro(2020)のサイズと質量
Tile Pro(2020)、なんというか…キーホルダーっぽいサイズ感(語彙力ゼロ)。
“Pro”なんて名前が付いているので、幾分大きいのかと思っていたけど、想像以上に小さくて薄い。ただ、薄いとは言ってもクレジットカード3枚分くらいの厚みはあるので、これをそのままカードケースに入れるのは厳しめ。別途、キーチェーンを用意して、吊り下げる使い方をするのが良さげかも。
本体表面にある、“tile”の部分がボタンになっています。
このボタンを押すことで、Tile Pro側から、ペアリングしているスマートフォンを呼び出すことが可能。もちろん、スマートフォン側からTile Proを呼び出すこともできます。

この機能がTile Proの推しポイントでもあーる。

本体裏面には電池蓋があり、ここから電池交換が可能。
忘れ物防止スマートタグの中にはバッテリー交換不可のものもありますが、Tile Proはバッテリー交換可能なタイプ。なお、バッテリー寿命は約1年とのこと。

Tile Pro(2020)には、ストラップホールが搭載されています。
ストラップホールとしては、結構大きな穴(約φ8mm)。なので、ストラップ紐やキーチェーンの太さを選ぶことなく利用できるはず。
ちなみに、このTile Proには、ホワイト・ブラックという、2つのカラーバリエーションが用意されています。

2個セットだと、1色ずつ同梱されている感じですなー。
つかう

Tile Proを利用するには、事前にスマートフォン(iPhone・Android)とペアリングをしておく必要があります(接続にBluetooth Low Energyを利用するため)。
紛失したものを探す

このTile Pro(2020)には、
- スマートフォン → Tile Pro
- Tile Pro → スマートフォン
という、双方向で呼び出せる機能が備わっています。
スマートフォン → Tile Pro
スマートフォン → Tile Pro の場合は、
- 近くにある場合:Bluetooth
- 遠くにある場合:クラウドトラッキング
を、それぞれ利用します。
近くにある場合

Tile Proが近くにある状態でスマートフォン側から探す場合は、
- Tileアプリを起動
- アプリ内のTileアイコン(左下)を選択
- 呼び出したいTileの探すを選択
…と、するだけです。
すると、Tile Proから可愛いアラート音が鳴る(アラート音は変更可能)ので、その音とアプリに表示された地図を頼りに探していく…という感じ。
遠くにある場合

Tile Proが遠くにある状態でスマートフォン側から探す場合は、
- Tileアプリを起動
- アプリ内のピンアイコン(中下)を選択
- 探しているTileをアプリの地図上から選択
- 見つかったら通知か探すを選択
…と、するだけです。

Tile Proが見つかった場合、スマートフォンに「Tileが見つかりました」という、プッシュ通知が届くようになっています。なので、見逃すことはないはず。
Tile Pro → スマートフォン

Tile Pro側からスマートフォンを探す場合には、Tile Pro本体の中央部にあるボタンを2回素早く押すだけ。
これだけで、最後にペアリングしたスマートフォンから音が鳴り、呼び出すことができるようになっています。

ちなみに、この機能はTileアプリから無効化することも可能。
無効化の設定も、Tileごとに個別割当ができるようになっているので、利用シーンに応じて適宜使い分けることができるようになっています。

誤作動を招きそうな使い方をしているTileに関してはオフにしておくのが良さげですなー。もち、基本はオンにするのがベストであーるっ!

せっかく搭載されている機能ですものね。
電池交換をする

前述したように、Tile Pro(2020)では、電池交換が自分でできるようになっています。
忘れ物防止スマートタグの中には自力での電池交換ができず、メーカーに電池交換を依頼しないといけない製品や、そもそもが使い捨てという製品もあります。それと比較すると、本機のように簡単に電池交換ができるのは大きなストロングポイント。
ちなみに、対応電池は『CR2032』になっています。
おもう
iPhone・Android両対応は素敵

少し前にAppleが『AirTag』という、Tileの対抗馬をリリースしました。ですので、これから忘れ物防止スマートタグを購入しようとしているユーザーは、AirTagとTileで悩む人も少なくないはず。
しかし、AirTagはApple純正アクセサリーであることからも分かるように、iPhoneやiPadなどのApple系デバイスでしか利用することができません。Androidユーザーは蚊帳の外。こればっかしは“純正品”なので致し方なし。

打って変わって、今回レビューしているTile Pro(2020)を含む『Tile』ファミリーは、iPhoneとAndroidの両方で利用することが可能。
このマルチOS対応が結構便利で、私のようにiPhoneとAndroidの両方を使っているユーザーなら、どちらのスマートフォンからでもTileにアクセスすることができます。しかも、Apple Watchにも対応。なので、シームレスな探しものネットワークを構築することが可能というわけです。

このあたりは、サードパーティーの強みですわね。
シンプル設計のアプリ

忘れ物や紛失物を探すためのガジェットなのだから、使い勝手は極限まで良くないといけない。特に専用アプリの出来やUI/UX設計が、プロダクトとしての価値を大きく左右すると言っても過言ではありません。
Tileファミリーをコントロールする『Tile』アプリの出来は非常に良く、アプリを起動してすぐに物が探せるようにアクセス性が高められています。Tile自体は多機能な忘れ物防止スマートタグですが、搭載されている機能の中には、人によって不要なものも当然あります。それらの+α的な機能は、階層を少し掘り下げないとアクセスできないように作られており、一見するとシンプルな探すだけのアプリのように見えてくるのです。
この“隠すところは隠す”というUI設計こそが、Tileを使いやすい忘れ物防止スマートタグへと押し上げているのではないでしょうか。
双方向コミュニケーションが便利

後発であるAirTagにはない、Tile Pro(2020)ならではのアドバンテージとして存在しているのが、前述した『双方向コミュニケーション』という機能。これが結構良き。
一般的な忘れ物防止スマートタグだと、 スマートフォン → スマートタグ という方向では探すことが可能なのですが、 スマートタグ → スマートフォン という逆の方向では探すことが不可能。なので、利用する大前提として、スマートフォンが手元にちゃんとあるという条件が付くわけです。
実際のところ、スマートフォン自体を紛失するというのは稀。とはいえ、せっかく忘れ物や紛失を防止するガジェットなのだから、相互的に探せるほうがよいに決まっています。
電池蓋が固すぎる

防水性能の保持やヘタリ防止のためだと思うのですが、このTile Pro(2020)の電池蓋、それはそれは異常に固くて取りづらい。これが最大のネック。多分、女性だと力技で外すのは無理……。
そうはいっても、電池交換ができるのに交換しないのは本末転倒。

そこで個人的におすすめな電池蓋の外し方なのが、強粘着のテープ(ガムテープ等)を電池蓋に貼り付けて、指の腹で電池蓋の凹凸部分を押しながらテープを持って水平方向にスライドさせてあげるというやり方。この方法を使えばきっと大丈夫…なはず。

こんなハックがあるんやね!?

そうなのであーる!
…ま、わたしもTileユーザーから教えてもらったんだけどねー。
UWB版が欲しくなる

Tile Pro(2020)は、ハイスペックな忘れ物防止スマートタグ。ただ、2020年にリリースされた製品だけあって、微妙にレガシーな部分も無きにしもあらず。そのひとつが『UWB』に対応していないこと。
UWBに対応しているとトラッキング精度が大幅に向上するので、非搭載というのは発売年から仕方ないのですが、ちょっぴり残念なところ。ちなみに、Tile社もそれは理解しているのか、2021年中にUWBに対応した新型Tileをリリースするそうです。
同時アクセスは不可

先程、TileはiPhoneとAndroidのマルチOS対応と言いましたが、Tileに同時アクセスできるわけではありません。アクセス自体は最後に接続されたスマートフォンからのみ行えるようです。ここはちょっと残念。
Tileに接続“されていない側”のスマートフォンでは「このTileは接続圏内にはありません」との悲しい文言が表示されてしまいます。
『Find with Tile』対応デバイス連携は便利

Tileには『Find with Tile』という認証のようなものがあり、このFind with Tileに対応している製品であれば、Tileを取り付けることなく探すことが可能になっています。

例えば、Sennheiserの『MOMENTUM 3 Wireless』というワイヤレスヘッドホン。
このヘッドホンはFind with Tileに対応しており、Tileをテープでベッタリと貼付しなくても、Tileの機能が使えるようになっています。要するに、ヘッドホンにTileの機能が内蔵されているというわけです。これは非常に便利。

…アイコンも専用のものになるのですなっ!?

もちろん、中にTileが入っているようなものなので、通常のTileと同様に、このMOMENTUM 3 Wirelessがある場所もTileアプリで確認可能。Tile Premiumサービスに加入しているならば、30日間の移動履歴をチェックすることだってできます。
まとめ「探すをデザインしたUIもスマートなタグ」

そういうわけで、今回のTile『Tile Pro(2020)』のレビューを総括すると、
- iPhoneでもAndroidでも使えるのが便利
- Tileアプリがシンプルで使いやすい
- 電池蓋の固さはテープを補助にすれば大丈夫
- 『Find with Tile』がもっと増えてほしい
…という感じ。
電池蓋が異常に固いのは、もっと何とかならなかったのかな…と思ったりするのですが、1年に1回の苦悩だと思えば許容範囲内かも。マルチOS対応だけど、複数のスマートフォンからTile Pro(2020)側に同時アクセスできないのもちょっぴり残念。
ただ、上記の2点以外で気になるところはナシなので、個人的にはかなりのお気に入りでレコメンド。
iPhoneでもAndroidでも使えるのはサードパーティー製品のメリットですし、UWB版も出る(という噂)らしいので、これからにもっと期待したくなる忘れ物防止スマートタグでした。まる。

iPhone・Androidの両刀使いにベストバイあーる!
おまけ

AirTagもいいけど、Tileも可愛いし…悩みますなぁ。

Androidでも使えるという点では、Tileにも優位性はありますわね。

あとは位置情報の正確性とかも判断材料やんね。

うーむ……。
そのあたりは要検証って感じであーる。
おわり
“探すをデザインした”…そんな感じっ!